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こっち向いてアパレル店員さんpart②

写真は新木優子だ。昨日は深夜だから気持ちが大きくなってたのか今思うと恥ずかしい...今朝寝坊したし。

そう、誕生日を知ってさらに働いてるとのこと。行くしかないそんなところで終わってたから続きだ。

その火曜日朝から昼過ぎまでバイトだったから、その後に会いに行って、誕生日おめでとうございます。と伝える予定だ。
ただ、手ぶらで行くのは気がひけるしかと言っていきなりプレゼントを渡すのも何だか気持ち悪いし...悩んだ、そして閃いたというか同じバイトの女の子に案をもらった。
案は、バイト先で使えるプリペイドカードみたいなものを渡せば良くない?とのことだ。貰ってもすぐ使えるし手軽な値段だし、普通にもらって嬉しいとのこと。僕のバイト先のことや住んでるところなどはもうすでに話していた。
今思い返せばただ、それを渡せばよかったのになぁ...
僕は、勝手にイケると思ってそのカードを入れるものにこう書いてしまった

新木さん(仮名)誕生日おめでとうございます。
○○で使えるカードです。
ちなみに僕のシフトは○日です。
以降のシフトはまだ出てないので
LINEID に連絡ください。
お仕事頑張ってください。

この時はこのプランは完璧と思われた

理想はというか妄想ではこうなる予定だった。
バイトが終わり颯爽とプレゼントを渡しに行く。
フロアで新木を見つける
声を掛ける、誕生日おめでとうございます。これ、大したものじゃないんですけど!!では、僕この後用事あるので失礼します。お仕事ファイトっす。
で、
その日の夜にメッセージが届く○○ちゃんありがとー!嬉しかったよ
たわいもないやり取りをしてお茶もしくはランチに誘う、そこから仲を深めていく。紛れもなく完璧なプランだと思っていた。しかしこれはプランでも何でもなかった妄想だ。

現実はこうだった。
いざ、電車に乗り向かいに行く。5階のフロアに到着、恐る恐る近づきいるのか確認。いたっ!しかし、足が前に出ず関係ないところをウロウロ意味もなく最上階へエレベーターそして、地上に舞い降りた。かれこれ1時間は踏み出せなかった。埒があかない男になれ僕!いや、俺!飲めないブラックコーヒー一気飲み。5階に向かった。新木が気づく、○○ちゃーんと手を振ってくる。何だこの愛嬌に満ち溢れた生き物はドキが胸胸してしまった。
あの、新木誕生日おめでとうございます!これつまんないものですけど!
えっ!?なになに?覚えててくれたの?ありがとー!!!中見てもいい?
滑り出し上々、気分も上々、しかし、ここがターニングポイントだったのかもしれない。シャイな僕はなぜかそこで開けてもらうのを躊躇してしまったのだ、そして、予定があると言って立ち去った。予定なんてないのに、バカな男だ。

そして、待つこと数日、2週間...連絡は来なかった。
なんだよこれで終わりかよ...
いや終わらないよ。

地元のバルによく地元の奴らが歳でもないくせに通っていてそのおかげでそこの店長によくしてもらってたまに足を運ぶ。そこの常連さんのママさんが居るんだがこの人が本当にもういい人でみんなの話を聞いてくれたり助言をくれる。
僕のこの気持ち悪い失恋エピソードを話すと、真剣な眼差しで言ってきた。

「それは、当たり前じゃん。アパレル店員なんて結構そーゆーの日常的なんだしあまり相手にもしないよ、名前覚えるのだってセールストークよ。私、前はアパレルだったから分かるんだけどね!それに学生だし冷やかしとも思われてるかもしれないよ。でもね、ただ、ひたすら通うしかないのよ。本気ってのを伝えるには通うしかないの!まぁ上手くいくか分からないけど、押してダメならもっと押しなさい。」

特に名言みたいなものでもなんでもないが勇気付けられた。渡してからひと月程してまた行くことにした。買う気もないのに。
またまた、新木がいた!なんとまあそのお店のスタッフは5人くらいいるのにほとんど遭遇できる。ここに運命も感じていた。
○○ちゃんじゃーん!とまた懐かしい声が聞けた。来てよかった。
そして、話してると新木がそーいえばこないだのカードまだ使ってないんだよねー!とえっそっちから持ち出してくるのかよとビックリしつつ。平静を装ってそうなんですかー新木は今週の土日お休みあるんですか?
それが、土日2連休なんだよね🎶
音楽には疎いけど音符が見えた気がする。
いけ、俺ここで決めろ
僕土日ともに働いてるんでよかったら来てくださいね!
行けたら行くね!
めげるな俺
実は近くに3店舗もあってわかりづらいかもしれないんですけどここですよと
えーそんなにあるの?じゃあ迷ったら連絡するね!
なんだよそれ、俺が連絡先書いたの知った上でのその発言。惚れるやん。
ここでも、ターニングポイントだった。
その話を展開させて連絡が来なかったと自虐をすることでもしかしたら繋がったかもしれないのに、何も言えなかった...

土日を迎えた
土曜日ワクワクしてレジに立つもちろん外を眺めながら...待てども来ない
日曜日半ば諦めつつもレジに立ち常に外を眺めていた
忠犬ハチ公は希望があったから待てたかもしれないが僕はもうダメだと悟った。バイトも手につかなかった。

それからひと月に一回くらいのペースで通ったが、ことあるごとに新木は居ないのだ。いるのは覚えてないかもしれないがギャル店ばかりだ。ギャル店とは気負うことなく話せるしむしろ新木より親しくなった気がしなくもない...

そんなこんなで月日は流れた。
なかなか会うこともできずこんな頻度で通っていると他の店舗の人にも覚えられありがたいことだが、それが逆に通い辛くなってしまっている。
ただ、ママさんに言われた通い続けなさい。この言葉を信じて通い続けた。遠目でいるのを確信した。しかし、ロングの髪の毛からバッサリショートカットになっていた。いろんなことを考えた髪を切った理由とか。けど、そんなことはもうどうでもよかった。ただ、ひたすらにその髪型が素敵ですごく綺麗ですごく可愛かったからだ。何を思ったかそのまま話しかけることなく帰宅してしまった。
もう3ヶ月は通っていない...

以上が今のところの新木と僕の物語。
人生で大切なのはタイミングである。

要約すると勝手にウキウキして勝手に落ち込んで、気まずさを感じてしまうバカな大学生の話だ。しかし、踏み出せないのは僕は大学生、向こうは社会人4年目。気遅れしてしまうよなあ。
院試終わったら会いに行こう。そう決めた。今会いに行けよって思うけどそれはなんだか違うから。勉強のモチベーションに取っておこうと思う。

#エッセイ #大学生 #社会人 #アパレル店員 #恋愛 #失恋 ?! #物語は序章に過ぎない