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「ご自愛ください」をもっとカジュアルに言わせてほしい

今、僕や僕の周りの人たちはみんな卒業論文を出すために頑張っている。締め切りまであと2日。もしかしたら夜通しやらないと終わらないかもしれない。

厳しい状況だけれど、お互いレビューしあったり声をかけあったりしながら頑張っている。

ただ、頑張っている人へ声をかける際にふと、この言葉でいいんだろうか、と思う時がある。

例えば「無理しないでね」という言葉。

「無理しないでね」って言った当人からすれば、単にその人のことを気遣って出た言葉なのかもしれない。
でも、言われた側からすれば、「こっちは無理してでも卒論やらなきゃいけないんだよ!」って捉えられるかもしれない。(これは極端な捉え方)
もっと穏当にいえば、「気持ちは嬉しい!(でも無理はしなきゃ)」みたいな捉え方もある。この捉え方はよくあるのでは。実際、無理してでもやらなきゃいけないタスクは時にある。

「無理しないでね」は、言葉の外にある発言者の気遣いは伝わるかもしれないけど、その言葉通りに「無理をしない」のは、声をかけられた側からしたら難しいときもある。

じゃあ、明らかにしんどそうで心配なんだけど、その人の頑張りを肯定したい時、なんて言ったらいいのだろう。




僕は「ご自愛ください」の言わんとする意味が、そういう場面ではふさわしいんじゃないか、と最近思い始めている。

「ご自愛ください」は「自分を大切にしてくださいね」みたいな意味。
このメッセージの意味は、考えてみるとすごく深い。

しんどいけど無理して頑張るのも「自分」だし、適度に力を抜くのも「自分」、それらをひっくるめて「自分」を大切にしてね、と言うことができる。その人が何をするにしても、そこにはその人自身の意思や行動が伴っている。それ全て「大切にしてね」って言えるのは、なんだかあったかい感じがしないだろうか。


「ご自愛ください」以外だったら、「応援してるよ」や「相談に乗るよ」もステキな励まし言葉ではある。でも、この2つにはない「ご自愛ください」のエラいところは、自分の力で自分を肯定するようはたらきかけることができることだと思う。というのも、「自分を大切にする」ことも結局は「自分」しかできないから。


たらればさんは、「大人だから自分の機嫌は自分でとるしかない」と言っていた。「自分で自分を大切にする」よう促す「ご自愛ください」は、きっと大人のための励まし言葉なのだ。

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「ご自愛ください」が意味する「自分を大切にしてくださいね」って、他の励ましの言葉と比べて、すごくあったかい。
でも少し丁寧すぎるから、もっとカジュアルに言わせてほしいなあと思う今日このごろ。





ここまで読んでくださりありがとうございました。