反対の数を集めても何も変わらぬ日本

9月21日
武蔵野の住宅街にタヌキがいた。
確実にタヌキだったので、びっくりした。まごうことなきタヌキだった。

9月23日
「これで死ぬ」という面白そうな本を書店で見つけ、読んでいる。案の定、おもしろい。
アウトドアでの、こんなことでも死亡事故ありますよ、という事例集なんだけど、ほんと山は油断したら死ぬんだな、と思う。怖いけど、おもしろい。
読み進むと、海も川も怖かった。クマもサメも怖い。
アウトドアは怖い。
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東宝シネマで、ポップコーンの売上から発展途上国へ寄付しています、というCMが流れる。
久しぶりにきく発展途上国という言葉もさることながら、果たして、日本は先進国なのかどうか。
寄付している場合なのかどうか。寄付は控除されるから、余計な税金をとられないように寄付している、というだけのことかもしれないが、発展途上国という言葉に強烈な違和感を覚える。

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万博を本当にやりたいなら、まず、開催を進めた政治家たちが、自らの私費を全部つぎ込んでからのことだと思う。政治家が自らの懐を一銭も痛めずに、失敗をリカバー出来てしまうのは間違っている。
当選した時点で、彼らは自らは何をやらかしても、生活面で痛い目にはあわない、そんなふうに制度設計されてきてしまっている。
つまり、政治家は、なってしまえば天国だということ。なんら、そこにシビアさはない。つつがなく、金さえ貰えれば問題ない。
選挙中にとにかくイイ顔をして、当選してしまえば、いくら勝手をしても大丈夫のだ。
だから、本当にゴミクズみたいな人間が、市議会や区議会、国会に現れてきている。
本当に、彼らこそは国益を損なう、右翼など憂国の士からすれば、天誅をくらわすべき存在だと思う。


9月24日
外苑の樹木が伐採されようとしているだけでなく、僕が物心ついてより、およそ40年間。
生まれ育った地域周辺だけでも、どれだけの樹木が伐採され、家やマンションが建ったと思っているのか。
人口はずっと減り続けているのに、本当に家やマンションを建てる必要があったのか。
今も、家の周辺では木を切り、建ち続けているけど、どこかの段階で建てることはやめないとすべての空き地になにかを建てるまで終わらないのではないか。
なんだかすごい怖いことのように思う。
まあ、自分の住んでるところも、そんなところのひとつなんだろうけど。

9月25日
インボイス反対に50万の署名が集まっても、中止にはならないだろう。
署名ごとき、自民党にしたら痛く痒くもないだろう。
そんなことよりも、票をいれてくれる団体に有利に動くことのほうがはるかに大切だし、地位の安泰につながる。

それにしても署名を岸田さんは受け取らなかったとあったけれど、本当だろうか。受け取らないということは、自らが独裁を敷いていると示しているようなもので、昨今の状況をみるに、政治家と官僚による専制政治になっているのではないか。
どこかの段階で、これら政治体制を壊さないと、また日本は焦土になり、今度こそは、アメリカと中国、ロシアに分断統治されることになるだろう。

9月27日
北尾修一さんの「自分思い上がってました日記」を読む。癌を告知されてから、手術の直前までを綴ったもの。
早朝10キロ走ったりビリーズブートキャンプをしたり、しているけど、毎日わりとお酒飲んでて健康なのかなんなのか分かんないけど、若干、飲み過ぎじゃないか、とは思う。
でも、人のことはいえない。明日は我が身として読んだ。
なんにせよ、いづれ絶対死ぬんだよな、やだなぁ。

それにしても北尾さんは、出版社をやっているから色々な人と会い、色々なことを企画し、みんなで進める。
その点、僕は誰とも何も共有していないし、進めることもない。誰とも何も共有していないことが、実のところ、とても心細いことなのかもしれない。
「最近、どうしてる」そんなことを共有している人が少ない。
集団に属さないことは、気軽だし、性に合っていると思うけど、人間は社会的な生き物なので、年老いた時に社会的な繋がりがないことは、生きやすさの点において、弱いかもしれない。
誰のことも気にかけないということは、誰からも気にかけられないということだから。

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日本で2022年で、80万人。佐賀県の人口丸々分ぐらいの人が減っているって、なかなかすごい。

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ついお酒を呑んで、つまみを食べてしまう。
ダメ絶対。なにやってんだか。

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オリンピックも万博も、バカみたいに予算が膨れあがる。それでも、政治家は誰一人として路頭には迷わないのだから、いい気なものだ。

9月28日
インボイスの反対派と賛成派が、Xで罵り合っているけれど、まったく意味がない。結局は、この先、日本はどこまでダメになるか、ということで、どんどんと世の中は荒れるだろうし、それはもうどうしたって仕方のないこと。全大人の責任。
僕はもう、子どもたちに将来を考えて頑張れなんて言えなくなっている。
とにかく今を楽しんだほうがいい、としか思えない。
政治家や企業人たちがそもそも国の将来を考えてすらいないのだから。どうにもできない。


10月4日
凪良ゆうさんの「汝、星のごとし」を読んでいる。
凪良さんの生い立ちを語ったインタビューを読んで、興味をもち、買ってあったのを読み始めた。本屋大賞をとった作品である。
すごい読ませる、読むのをやめるのが難しい。でも、その反面、読み終えるのも勿体無いような気もする。
気持ちの描写が的確で簡潔で深い。
人間のままならなさ。
主人公ふたりの生き方がとても真面目で、大変。


10月6日
薄毛の進行がヤバい。なんだろうか。
これ以上、進まないなんて思っていたのは間違いだった。
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家が汚すぎて、定期的にガソリン撒いて燃やしたくなる。
いつか実行するのではないかと、思う。
冷蔵庫にも腐った食べ物がたくさんあり、洗い物はたまり、ほんと地獄かよ。

10月7日
なんだかんだインボイスは、はじまったのかな。
結局、そんなものも止められないのだから、それは戦争になったら、原爆落とされるまで、やめられなかったのだろう。

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若者は、テレビがサービス業であるということが、なかなかのみこめないのかもしれない。
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映画「国葬の日」に出てきて、薄っすらとした安倍さんへの好意を語る人の多くは、茂木健一郎さんがジャーニーズのタレントたちをディスるのに使っていた単純接触頻度の問題なのではないか。
なんとなくいい人っぽく、長いこと総理をやっていたのだから、なんとなくすごくて国葬してもいいんじゃないかと、ぼんやり思わされている、そんな感じがする。


自民党というか日本の政治家が、巧妙に国民という主権者を誘導して巧みに自分たちに都合のいい国を作った方法は、ひとつに市民同士の政治的な対話や討論をタブーである雰囲気にし、義務教育ではとにかく集団行動と先生の言うことをきく、ルールに従うことを徹底させた、あとは選挙などの単純接触の頻度はあげるけれど、政治や制度の内実をしっかりと伝える努力はしない。
ほんと、カルト宗教の洗脳理論と大差ない。



10月8日
ハマスの蛮行。繰り返される蛮行を思うと、人類滅びるべきと思う。やられたらやりかえして、またそれをやりかえす、結局、両方が滅びないと終わらない。

10月9日
他国の争い、残虐行為をみて、我が国も防衛を!といって危機意識を煽る政治家がどれほど危険だということが、分からないものだろうか。
やられるかもしれないという危機意識が高まり、その挙げ句には、やられる前にやってしまえ、になることも歴史上にはいくらでもある。

10月11日
女囚さそりシリーズを観ている。第2作で、観光バスに乗っている、おそらくは会社のそれなりの地位にいるおじさんが、大陸にいる頃は銃で姑娘を脅し、好き勝手強姦したと自慢げに語る。そしてその部下であろう三人(ひとりは若き日の小林稔侍)は、バスガイドさんにセクハラする。スカートをたくしあげる、胸をもむ。
普通に考えたら、とんでもない会社のとんでもない社員旅行だろう。まあ、この後、この人たちは酷い目にあうわけだけど。
そもそも、その部下三人は、刑務所から脱走して逃げてるひとりを三人で犯し殺し、川に捨てる。おそるべき倫理のなさなのである。
どういう人物造形なのか、だいぶ、謎であるが、1972年当時、わりと、いなくもない人物なのかもしれない。戦争、大陸でのおこないを一種の英雄譚のように語るおじさんがいたのかもしれない。
今の時代に、90年代のバブル期を語るような感覚であるのか。
それにしても、わりとビックリした。

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ニンフォマニアックのセリグマンは、誰かモデルがいるはず。ジェロームはジェローム神父?

10月19日
キリエのうた、あらためて岩井俊二監督は凄い。人物たちの切実さの強度が昔とあまり変わらない。自分も年をとったから分かるけれど、人間老いるとドンドンドライになると思う。いつまでも、みずみずしいところがあるのはすごい。

10月20日
ギャレスエドワーズ「クリエイター」を観る。

10月21日
めまいと耳鳴り。






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