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常連客の定着率を維持するために大切なこと

こんにちは、株式会社和多利です。
前回は、常連客の次年度維持率は思っている以上に低いこと、そして常連客の離脱について、常に関心をもって対策を行うことが大事、というお話をしました。

常連客=ファンの維持には、必ず「満足度の維持」が伴うことを忘れてはいけません。
「そんなの当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが、70%以上の常連定着率を維持するのはなかなか容易ではありません。

■ 「なぜお客様が流出してしまうのか」を考える

当然のことながら、全体売上はあらゆるお客様の売上で構成されています。
常連客もいらっしゃれば新規客もいらっしゃるわけですが、大切なのは、いずれのお客様もお店のご利用を続けてくださること=流出を防ぐことです。
そうでなければ新規のお客様をどんどん呼び込む以外に売上を維持する方法はなくなります。
そうなると、お金も体力も長くは続かないでしょう。
新規客獲得にかかるコストは既存客の再来店にかかるコストに比べて5倍の販促費を必要とするという「5:1の法則」があります)

もし、あなたのお店で、お客様が定着しないとしたら、または以前は多くご利用くださったお客様が流出してしまったとしたら、それはなぜでしょうか?

その要因はお店によって様々なので、一概に「これ」とは言えません。
単純に「接遇が悪い」「味や品質がよくない」といった不満から、「お店に通えない距離へ転居したため」といった不可抗力によるものまで、いろいろなパターンがあるでしょう。

最近なら「コロナウイルスの感染拡大防止のため来店を控えている」「時短営業や臨時休業のため行きたくても行けない」といった事情もあるでしょうし、「他に好きなお店ができた」「飽きた」という可能性もあります。

しかし「これといった不満や不可抗力がない=お客様はとどまり続けてくださる」とは限りません。

■ 業種によってはお客様のニーズに合わなくなる時がくることもある

当社では過去、以前はよくお店を利用してくださっていたのに、近年のご利用が減ってしまったお客様へアンケート調査をしたことがあります。

お店は創業から20年強の人気洋菓子店だったのですが、アンケートの結果、お店に対する不満はほとんどなく、利用しなくなった理由で多かったのは「子どもが成長したためケーキを買わなくなった」「転居した」といったものでした。
年月の経過により、お客様の環境も変わってきます。
似たようなケースだと、年代を絞ったファッションブランドなどであれば、お客様がいずれそのブランドを卒業する時がくるでしょう。

このようにお客様の移り変わりが必然となる業種もあり、お店に不満はなくとも遅かれ早かれ離脱するお客様というのは一定数いらっしゃいます。

しかし、洋菓子店であれば「子どもの頃好きだった、あのケーキ屋さん」として、アパレルであれば「若い頃好きだった、あのブランド」として次世代へ受け継がれていく可能性もあります。

そして本当にお客様に喜んでいただけるサービスや商品の提供を続けることで、次世代のお客様が新しい常連客として定着することでしょう。

■ 残念ながら人は飽きるし慣れる

ずっと変わらないことに価値があったり、それを求められたりするお店はあります。
しかし、普段づかいするお店について考えてみるとどうでしょう?

たとえば飲食店。
初めて口にしたとき、その美味しさに感動して、その後も何度か足を運びます。
しかし、そのうち舌が慣れてくるのか「あれ?」と思うこと、ありませんか?

きっと特に素材も味も変わっていないはずだし、サービスにも別段不満はない。
でも初めて食べたときのあの感動が、次第に薄れてくるのです。

スーパーマーケットにしてもそう。
日々同じレイアウトで同じような商品ばかりが並んでいると、動線的な安心感はありますが、新鮮味がなく別のスーパーへ行ってみたくなったりしませんか?

お店や商品に対して、特に不満はない。
と同時に、これといった感動や驚きもない。

そのようなお客様は、他のお店でもっと良いサービスや商品を見つけると、当然のようにそちらへ流れてしまいます。

継続的な売上のためには、それを乗り越える知恵や改善が必要になります。

■ 顧客満足度の向上でファンの流出を最小限に食い止めながら新規客を繋ぎとめる

「常連様はうちのファンなんだから、何もしなくてもついてきてくれるでしょう」は大間違いで、
実は、ファンの57%が「競合他社からオファーがあれば利用してみたい」と考えています
(この数字についての資料は、本記事の末尾よりダウンロードいただけます)

お店の何に対して魅力を感じてくれているのか、お店に何を求めているのかを、まずはしっかり把握して、問題があれば改善し続けていくことが大切です。

お客様が流出してしまう理由が「不満」である場合、メニューや接客対応、設備面などを改善するチャンスともいえます。
顧客満足度を高めること、つまりお客様の不満をなくして常連客の離脱を最小限に食い止める取り組みは、新規客獲得後の「常連予備軍育成」にもつながります。

常にお客様が離脱する原因に興味を持ち、お客様の期待を裏切らず、飽きのこない、お客様にとって馴染みの店であり続ける努力が、常連客の離脱を防ぎ、ひいては新規客獲得の材料にもなると言えます。


最後に、当社のホームページから、来店頻度と利用金額の高いファン層(ロイヤルカスタマー)が何を求めているのか、実際に何社くらいのロイヤルティプログラム(サービスや特典プログラム)に属しているのか、競合他社に乗り換える可能性をどれくらい秘めているのか、を記した資料を、以下より無料ダウンロードできますので、興味のある方は確認してみてくださいね。

「飲食業・物販業は『ウィズコロナ』にどう取り組むべき?」PDF無料ダウンロードページ



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