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狩猟・鳥獣捕獲・ジビエ利活用業界情報

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ニッチな業界のため情報収集も苦労します。被害規模・生息/捕獲頭数といった統計情報の他、被害対策や技術トレンドなんかをまとめています。
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記事一覧

【2022年】データで紐解く獣害対策・ジビエ利活用

 ちょっと時間があいてしまいましたが、最新の業界動向についてまとめてみました。最新のデータではイノシシやシカ等による農作物被害額は161億908万円(2020年度)。柵設置による防除、捕獲活動といった対策により減少傾向にあったものの前年比2%の増加。また生息域の拡大に伴い対策が手薄だった地域で被害が増えた地域があるなど地域による差が生じているようです。最新の獣害対策・ジビエ利活用の状況について振り返ってみましょう。 鳥獣被害額は2011年以来9年ぶりに増加  2020年度

【獣害対策・ジビエ関連Techカオスマップ】

近年、罠の監視センサーに代表されるような獣害対策やジビエ利活用にフォーカスしたテクノロジー系サービスが急速に増えています。とはいえ、現在どんなサービスがあるのか体系的に整理したものがなかったので作ってみました。 各サービスは、獣害対策やジビエ利活用のプロセス「個体数把握⇒防除⇒捕獲⇒加工⇒流通」の他、関連する行政関連の事務手続きや分析に資する「データ利活用」を軸にまとめています。なんでもIoTだといって試してみるのもよいですが、せっかくなら各地域の事情に合わせて必要なサービ

【2020年】データで紐解く獣害対策・ジビエ利活用業界

イノシシやシカによる鳥獣被害が増え、2007年に鳥獣被害防止特措法の制定により、本格的な鳥獣被害対策が始まりました。しかしその後鳥獣被害は減少せず、鳥獣被害防止対策の予算額は、2011年には113億円と2010年の23億円から約5倍に大きく増額されました。それから約10年経った獣害対策・ジビエ利活用業界の今をデータで見ていきましょう。 鳥獣被害はここ数年減少傾向イノシシやシカが田畑をあらす農作物被害、スギ・ヒノキの樹皮を剥ぐなどによる林業被害が顕在化・深刻化。行政も手をこま

【保存版】鳥獣捕獲・ジビエ利活用関連IT系サービスまとめ

huntechをやり始めた頃は、鳥獣捕獲・ジビエ利活用関連の情報がまとまっていないばかりか、そもそもWebで公開されていない(紙ではあったりする)ことに内心ものすごい怒りを感じていました。が、人間慣れるものですね、、、、徐々に業界に対する知見や人とのつながりができていく中、なんとなく情報を得る勘所を掴んでしまったがゆえにそれが普通となってました。反省。 ということで、まとめてみました!把握している範囲で書いているので抜け漏れ・間違いなどあればコメントまたはDMなんかで教えて

【コンサルの眼】データで紐解く狩猟・ジビエ業界

行政が重点政策としたこと、他業界から遅れに遅れやっときた情報化の波を受けて、狩猟(=鳥獣対策・ジビエ利活用)に関するデータもそれなりに手に入るようになりました。普段なかなか接点を持つことのない方にもわかるよう、アナログなイメージが強い狩猟業界の現状をデジタルに数字で見ていきたいと思います。 400億円??バカにできない鳥獣被害普段都心で生活している人にはなじみのない鳥獣被害。イノシシが畑を荒らしまわって収穫直前の野菜を食べてしまう、シカが植林したばかりの苗木を食べてしまう等