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利益を出そう…そうだ!節約をしよう!!ってホント??

MQ会計からみる会計と現実の乖離。

今回は、意外と会計は現実と離れているところがあるのではないか。

そんな内容です。


 【結論から】

会計から見る数字の理解は、現場とは微妙にずれることがある。

利益を出す!このような目標や戦略を掲げると思います。

利益を上げるためにはコスト削減だ!

このようにまずは節約から着手することは、本質的ではない。

会計では 利益=売上 - 費用 のようになりますが、現場では一概にはそのように言えない。

利益は社内で生み出すことではなく、会社の外で生み出されるもの。

また、会計では売上に紐づく変動費ですが、実施のところは客数に紐づくはずである。

つまり、会計における知見は現場に落とし込むとズレが生じる。

【利益を出さないと会社は無くなる】

当たり前ですが、利益がでなければ会社は潰れます。

ゴーイングコンサーンという言葉が示すように、会社は利益を上げ続け存続する前提で成り立っています。

美容師にこのような話をすると、「お金じゃない」とか「美容師はこうあるべき」のようなべき論と、銭ゲバのようなリアクションをする人が多いです。

お金のために働かないなら企業の前提と異なるので、会社からは退き自分でボランティアをするべきだと感じています。

利益を出すことはいい悪いの話ではなく、当たり前の「前提」である。

ここの一致が重要です。

【利益出す=節約】

ここでよく聞くのが「利益を出す=節約する」という安易な考えです。

P/Lを見ればそのように見えてしまうから仕方がないのだけれども、果たしてそうなのでしょうか。

P/Lは売り上げ高が一番上に書かれて、その次に「売上原価」。

売上 - 売上原価 = 売上総利益(粗利)が出ます。

さらに売上総利益から各費用を引いていくと「営業利益」、営業利益から営業外の収益と費用を足し引きすると「経常利益」となります。

美容師の管理職でも「経常利益」くらいは聞いたことあると思います。

しかし、美容師の管理職だと「経常利益を出すためにはコストを削減する」と考える人が多いです。

【なんでコスト削減だと思うのか】

P/Lが売上から徐々に費用をひくという構造上の問題もあると思います。

確かに売上にかかるコストを少なくすることで、利益の余白が多くなることは想像つきます。

けれども、節約をしたからお客様はサロンに来るのでしょうか。

利益を上げるための施策が「節約」は、すこし怪しく感じませんか。

【利益はどこで生まれるか】

利益はどこで生まれるのか。売上から費用を引くので、費用を引いたその時に利益が決定します。だから勘違いしやすいのですが、利益は社内で決まるのではなく、売上なければ利益には結びつきません。

つまり、利益は社内で生み出すことではなく、会社の外で生み出されるもの。

売上なければ利益は出ません。当たり前のことです。

ですから、コスト削減を頑張って考えてもそもそもの売り上げが上がらなければ利益は増えません。

守りの部分として経費削減は行いますが、本質的には売り上げを上げるための施策を戦略的に行動できているかが重要です。

節約ばかりの話をしていても売り上げから利益は上がりません。

【美容室の変動費】

変動費を調べてみると「売上高に比例して増減する費用」と意味されています。

本当にそうなのでしょうか??

美容室の変動費は本当に売上に対して紐づいているようには感じません。

変動費は、売上の増減に比例して変動する費用のことです。 売上の増加に伴って増える仕入れの費用などが代表的です。

会計の基本通りに考えるとその通りです。

しかしそうでしょうか??

変動費は「客数」に紐づいていませんか。

売り上げが上がらなくても「材料」を多く使えば変動費は増えていきます。

売り上げがあがっても、材料を使わなければ変動費は伴って増加はしません。

つまり、このようなことが考えられませんか。

現場で「値引き」を実施していたら、売り上げは増加しなくても「材料」や「タオル」などは減らないので、売上に紐づいていないことがわかります。

MQ会計を理解している人なら「基本のき」のような内容ですが、意外と伝わっていないですよね。

具体的にMQ会計の「MQ会計表」をみるとさらに簡単です。

*数字は関係なく、置いた数値です。


すぐにわかりますね、

V=変動費、Q=客数です。

VQというのが 右表 上段にあります。

(V × Q =VQ 変動費×(客)数)

そうなんです。MQ会計は「変動費は数(ここでは客数)に紐づいている」ことがわかると思います。

P/L をちょっとかじった美容師の幹部だと、粗利を稼ぐのに「変動費」やその他費用を「節約」と感じてしまうのはP/Lが上から順に費用を引いていくから。ただそれだけです。

変動費は「客数」に紐づくという視点があると、業績を上げるためには本当に「節約」なのでしょうか。

*もちろん守りの部分では節約は大事です。

ここでは「P/L通りに現場を見る」はいかがなものか?

という問題定義です。そこにロジックで説明したものとなっています。

利益を出すぞ!となると、途端に「節約」(コストカット)になりますが、そこと両輪で大事な施策にチカラを入れなければいけませんね。

両輪よりは「エンジン」(本質的な施策)と「タイヤ」(節約)です。

エンジンがエネルギーを発生させ、そのエネルギーをタイヤが最大化させることだと思っています。

【まとめると】

利益を出す!このような目標や戦略を掲げると思います。

利益を上げるためにはコスト削減だ!

このようにまずは節約から着手することは、本質的ではない。

会計では 利益=売上 - 費用 のようになりますが、現場では一概にはそのように言えない。

利益は社内で生み出すことではなく、会社の外で生み出されるもの。

また、会計では売上に紐づく変動費ですが、実施のところは客数に紐づくはずです。

つまり、会計における知見は現場に落とし込むとズレが生じる。

現場では、集客のために値引きをして、自信がないから適正料金をいただかず、勝手な値引きをしている美容師も一定数存在しますよね。

本当に「節約」が戦略の中心なのでしょうか??

本質的なことは別にあると思います。

MQ会計をみるとヒントがありますね。


みんなの日常のヒントになれば。


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小学校入学の頃からなりたかった職業=美容師✄


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