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【飯倉大樹インタビュー #1】3年半ぶりの横浜F・マリノス復帰。「始まりは奇跡的だった」2023シーズンを振り返る【無料記事】

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オフシーズン企画始動!

 読者のみなさま、いつも「蹴鞠のトリコ」をご愛読いただきありがとうございます。

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で決勝トーナメント進出を確定させ、横浜F・マリノスは2023シーズンを終えました。SNSで日々飛び交う移籍の噂に一喜一憂したり、久々に試合のない週末を家族と過ごしたり、各々がいろいろな形でオフシーズンを楽しまれていることと存じます。

 そこで「蹴鞠のトリコ」ではみなさまのオフシーズンに楽しみを1つでも増やすべく、F・マリノス選手インタビュー連載企画をスタートいたします。

 第1弾にご登場いただくのは、飯倉大樹選手です。シーズンの振り返りから、自身の変化、クラブへの想いまでざっくばらんに語っていただきました。

 今回の連載企画では各選手インタビューを4回〜5回に分けて掲載し、それぞれの「#1」のみを無料公開いたします。「#2」以降は有料購読者向けの記事となりますので、この機会にぜひ購読をご検討ください。

 飯倉選手インタビューは本日より全5回、毎日更新予定です。来週以降に続く選手のラインナップもお楽しみに!

 それではインタビュー本編をお楽しみください。

「始まりは奇跡的だった」プロ19年目のシーズン

(撮影:舩木渉)

――まずは長いシーズン、お疲れ様でした。今年は無所属の状態から始まりましたが、2月初旬に急転直下でF・マリノス復帰が決まり、負傷離脱もありながら公式戦10試合に出場しました。飯倉選手にとって2023年はどんな1年間でしたか?

F・マリノスに帰ってこられるというのは俺の中でちょっと信じていたところもあったんだけど、始まりは奇跡的だったよね。復帰が決まり、10試合に出場して、リーグ優勝争いにも関われた。

昔はただの「チームの一員」だったのかもしれないけれど、今年はこれまでと少し違う立場で仲間に入れてもらって、より大きな視野で物事を見ながらF・マリノスに携われていたと思う。奇跡に始まり、チームの浮き沈みを目の当たりにしながら、自分も試合に出て……いろいろな意味で学びの多い1年になったかな。

――小学生の頃からF・マリノスに在籍してきた飯倉選手は、このクラブの様々な側面を見てきたと思います。ただ、優勝争いに関わるのは10年ぶりです。その中で、改めてこのクラブでタイトルを獲得することの意味の大きさを噛みしめたのではないでしょうか。

俺にとってのF・マリノスは「強いクラブ」というより、伝統あるクラブ、古くからの歴史を持ったクラブだった。俺がF・マリノスで獲得した主要タイトルって、実は2013年の天皇杯だけしかないんだよね。昔からのファン・サポーターは知っていると思うけど、当時は大不貞腐れしていた時期で(笑)。

リーグ優勝した2019年は夏までの在籍で、あれから4年経って、またF・マリノスに帰ってきたら今度は優勝争いに関わることができた。その中で、過去とは違う形でもチームに貢献したいと思っていたし、F・マリノスでタイトルを獲ることというのは、俺にとって「新しい一面」になるんだろうなと感じたんだよね。残念ながら今年はタイトル獲得という目標を成し遂げられなかったけど、このエンブレムに星が1つ付くのは、俺にとってそれ以上の意味がある新たな一歩になるんじゃないかなって。

「俺は1人じゃなかったんだな」

(撮影:舩木渉)

――試合に出られず不貞腐れていた10年前とはメンタリティがまるで変わった、と。

不思議なもので、本当にそうなんだと思う。ヴィッセル神戸に移籍する前に、俺はいろいろな人に支えられている、すごく応援してもらっているんだなということに気づかせてもらった。そして、神戸から帰ってきた時にまたいろいろな形のメッセージを受け取って、「俺は1人じゃなかったんだな」と再認識できた。かつては「1人で頑張っている」という、ちょっとした孤独感みたいなものもあったけど、今はチームのために、誰かのために、みんなのためにという気持ちが芽生えている。それはファン・サポーターや家族、友人たち、そしてF・マリノスに関わるすべての人たちのおかげだから。

――F・マリノスに復帰してからの飯倉選手は、毎日本当に楽しそうに練習されている印象でした……

<#2へ続く>

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フリーランスのサッカージャーナリストとして活動する舩木渉が、横浜F・マリノスの練習取材レポートを中心にJリーグや女子サッカー、海外組日本人…