見出し画像

家で作ったパンがすぐにカビた!?市販のパンは保存料が恐ろしい?

結論:保存料を入れるということは、培地(食品)をカビの繁殖に向かない条件にすることです。有毒なものや非食品を入れるわけではないので、直ちに健康を心配する必要はないと思います。それ以上に、食品の腐敗には製造後に保管している条件が大きく影響します。そして、自宅で作ったパンには工場で製造するよりも、包装容器やパンに多くカビ菌が付着した可能性が考えられます。

Q:私の知人が自宅で作ったパンに、市販のパンよりずっと早くカビが生えていたそうです。市販されているパンが日持ちするのは保存料のおかげと思うと怖くなってきたそうです。

カビが繁殖するためにはいくつか条件があります。温度、湿度、酸素(酸素がなくても繁殖する菌はいます)、培地(食品)、そしてカビ自体の存在です。この条件が揃うとカビは爆発的に増殖していきます。

レトルト食品や瓶詰めの様に、菌が存在しない・菌が侵入しない環境を作れば、腐敗は進行しません。逆に、カビの多い環境に晒されると、腐敗の進行は指数関数的に増大していきます。

多くの食品工場で、できるだけ保存料に頼らない製造が進められています。テーブル、床、使用器具を殺菌・洗浄し、製造現場に異物が持ち込まれないようルールを設け、温度を管理し、付着菌や落下菌を定期的に検査しながら環境をコントロールしています。

これだけのことを家庭のキッチンで維持することは、不可能に近いでしょう。決して知人宅のキッチンが汚れているわけではありません。企業努力に感謝、というお話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?