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オープンデータの意義ってなに?

2017年、日本政府は「オープンデータ基本指針」というものを発表しました。しかし、私は賢い方ではないのでこのような難しい文章を読むのは正直得意ではないです。そんな方が他にもいる様子です。「1.オープンデータの意義」を事例を交えて自分なりに解釈してみようと思います。

オープンデータとは?
・オープンデータの意義(1)
・オープンデータの意義(2)
・オープンデータの意義(3)

オープンデータとは?

始めに。オープンデータとは、二次利用可能、無料、そしてソフトウェア等で読み取りやすいデータのことを言います。二次利用可能、というのは、個人情報漏洩等の危険性が無く、誰でも使えることなのかな、と思っています。シビックテックの文脈ではオープンデータは主に行政に作って頂いているものです。例えば、私の生まれ故郷の長野県岡谷市では地図情報や地区ごとの人口偏移をオープンデータとして公開して頂いています

オープンデータの意義(1)

(1)国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済活性化
広範な主体による公共データの活用が進展することで、創意工夫を活かした多様なサービスの迅速かつ効率的な提供、官民の協働による公共サービスの提供や改善が実現し、ニーズや価値観の多様化、技術革新等の環境変化への適切な対応とともに、厳しい財政状況、急速な少子高齢化の進展等の我が国が直面する諸課題の解決に貢献することができる。
また、ベンチャー企業等による多様な新サービスやビジネスの創出、企業活動の効率化等が促され、我が国全体の経済活性化にもつながる。

「国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済活性化」から始まり、すでに難しい言葉だらけですね。読むのを諦めそうになります。。

近年、「ハッカソン」というイベントが世界各地で行われています。プログラマーやデザイナーだけでなく様々な人が参加するコンテスト型のイベントです。参加者はお互いで協力し合ったり、一人で黙々と作業を進めたり、と好きな方法でテーマに沿ったアプリやアイデアを作り、決められた時間制限終了までに発表の準備をします。コンテストの勝敗は各チームの発表で決められます。

シビックテック関連のハッカソンは自治体と民間企業の協賛によって開催されることが多いです。自治体が悩んでいる地域の課題の解決をテーマに、参加者たちはオープンデータを使い、役に立つアプリのアイデアを考えたり、実際に開発したりしてハッカソンで競い合います。

自治体は自分達で作るより、IT関連の開発会社に発注するよりも格安で、速く、たくさんの人に使ってもらえる、本当に役に立つアプリをハッカソンを通して作ってもらえる可能性があるかもしれません。アプリができなくても、とても良いアイデアを出してもらえるかもしれません。オープンデータを提供する自治体が得するのはこれだけではありません。ハッカソンを通じ、参加者の自治体に関する関心を高めることができます。ハッカソン自体が町おこしイベントにもなります。

ハッカソンの参加者も、ハッカソンを通して自分の技術を磨くことができたり、似たように関心をもった人たちに出会うことができたり、履歴書に書くことが増えたり、と多くの利益があり、コンテストで勝てば賞品ももらえるでしょう。

また、民間企業は、協賛することで広告にもなり、もしその企業がソフトウェアやサービスを提供している場合、ハッカソンの参加者に無料で使ってもらうことでフィードバックを受けることもできます。自治体、企業、参加者のだれもが利益を享受できるのがハッカソンです。

ハッカソン以外にも、オープンデータを公開しておくことで、一般の人がその自治体の住民に役に立つアプリを公開し、そのアプリを元にビジネスを立ち上げ、そのビジネスを元に雇用が生まれる、という事例もあります。

オープンデータの意義(2)

(2)行政の高度化・効率化
国や地方公共団体においてデータ活用により得られた情報を根拠として政策や施策の企画及び立案が行われることで(EBPM:Evidence Based Policy Making)、効果的かつ効率的な行政の推進につながる。

比較的簡単な言葉から始まり、無理せずに読めるかと思いきや、英語が出てきてくじけました。全角と半角が混ざっているのも。。

これはオープンデータに限った話ではありませんが、データを解析して効率に仕事をしましょう、ということですね。例えば、自治体ホームページがどんな検索ワードで検索されたかを記録しておくことで、多く検索された言葉に関連するページを見つけやすくすることが施策の一つになるかと思います。また、年ごとの自治体内の地区別人口偏移がオープンデータにあれば、人口が毎年どのように変わっているのか可視化することは比較的簡単にできます。それを元に地区ごとにどれだけ予算を振り分けるのか決めることも、「効率的な行政の推進」に繋がるのかと思われます。

オープンデータの意義(3)

(3)透明性・信頼の向上
政策立案等に用いられた公共データが公開されることで、国民は政策等に関して十分な分析、判断を行うことが可能になり、行政の透明性、行政に対する国民の信頼が高まる。

これは一番簡単に読めますが、透明性とはどういうことでしょうか?

所得税、消費税、住民税、、あなたの支払っている税金がどのように使われているのか、考えたことはありますか?どうせ役に立たずに政治家の懐に入っている、と思うかもしれないですね。いくつかの自治体は、その使途をオープンデータにして公開しています。「税金はどこへ行った?」はそのオープンデータを使い、わかりやすく表示してくれます。このように、オープンデータを公開することは、自治体の透明性の向上につながります。住民の信頼を、データ公開するだけで得られるなんて、オープンデータはすごいですね。←

上のスクリーンショットはオープンデータ参考資料集からの引用です。少なくない自治体がオープンデータの効果・メリットが不明確、と回答しています。本投稿が、少しでもオープンデータの意義の理解に役立てば幸いです。

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