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【ショートショート】電子音 AIが作った物語がおもしろい

こんばんは。今日も一日お疲れ様です。

すっかり暖かくなってきました。
ちゃんと一息つく時間、作って下さいね。
氷の入った飲み物でも用意し読んでいただければ幸いです。




「おはよう。」
「おはよお。」「おはよう。」

3人は椅子に腰掛け食卓を囲んだ。
「今日も美味しそうな朝ごはんだな。」と夫が言うと、
ピッと電子音が鳴り赤いランプが点灯した。

「それはどうもありがとう。」と妻。

スマホを眺める夫は、「朝から部下のメールが多くて困るよ。」と呟いた。
また、ピッと電子音が鳴り赤いランプが点灯した。


息子は既に勢いよく食べ始めていた。
口の中のトーストは残ったまま、
「今日は友達と一緒に図書館で勉強するから。」と言う。

ピッと電子音が鳴り赤いランプが点灯した。

息子はミルクでトーストを流し込んだ。
一瞬、夫と息子は目を合わせたが無言のままだった。


静かな朝に食器の音が響き渡り、
溜め息をつきながら妻は言った。

「そういえば、今日は私も用事があるの。ほら、前に担当してくれた美容師と映画に出かけるつもり。」

電子音は鳴らなかった。



昨年発売された嘘発見機は、使い方が簡単でどんな場所にもなじむおしゃれなデザインから大ヒットとなった。今ではどこの家庭にも一台は置かれている。


「最近調子悪いな。壊れてきてるようだし捨てるか。」
夫はポンと叩いたあと片手で持ち上げた。

すると、ピッと電子音が鳴り赤いランプが点灯した。


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