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墓参り

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何を思ったのか、星野源さんの「蘇える変態」を読み、コラム毎に書きたいことを書いていくという変態のようなことをやっています。
今回は3つ目のコラム“墓参り”です。

「蘇える変態」という本は2014年5月9日出版で、「GINZA」2012年5月号〜2013年2月号、6〜7月号に掲載された「銀座鉄道の夜」にというエッセイをもとに大幅に加筆・訂正した内容とのことです。

2019年9月3日に文庫版が出ました。

前回のnoteはこちら

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 何か変だ。
 ずいぶん肩も重い。電車に乗れば反対方向で、かつ急行で15分も行きたくない方向に運ばれたりする。自慰行為の最中にパソコンが壊れる。オカズがなくなった行き場のない怒りで壁ドンすると小指に今まで感じたこともないような痛みを覚える。あり得ないところに吹き出ものができる。常にお腹が痛い。朝起きてからも終始憂鬱で何も手に付かない。
(中略)
ああ・・・・・・!食器洗ってたら割れちまった。もう嫌だ。こんな時はどうしよう。どうすればいいんだ。
そうだ、墓参りに行こう。


これは、コラムの書き出しです。
最初の1行目の始まり方と終わり方。漢字とひらがなのバランス。文のリズムがとても好きです。これは“バズる文章教室”という書籍で具体例として取り上げられるのも頷けます。

あと、ぜんぜん関係ないんですけど、星野源と前澤友作って雰囲気似てる。


はい。笑


さて、
つい先日、僕も父親の墓参りに行ってきました。


向かったのは都内のあるお寺です。
昔はザ・寺という雰囲気の木造建築で猫がいっぱいいて、尋ねると自然と和むような場所でした。
ただ今は改築されてグッドデザイン賞を貰うほどのオサレ寺院になってしまいました。
お寺というよりも、テンプル、テラスハウス...


テラステンプル!(どや顔)


って感じです。自分の父親の墓参りに行ってこのテンションになれるなら、確かに参る価値はありそうです。

...父さんごめん。


ちょっと僕の昔話しをします、というか僕の昔話しでこのnote終わります。
父親の話しなんですけど....。
(亡くなった父親の話しを誰かにするのは人生初)

父親は僕が中学2年の頃に亡くなりました。
それはそれで思うことはあるし、このイベントは当然僕自身に大きな影響を与えています。
過労死という話しも聞いていますし。

とにかく亡くなる1週間前に突然、一緒に風呂に入ろうって言ってきたんですよ笑

一緒に風呂とかいつぶりだよと思いながら、特に断る理由もなかったので入りました。

そして、僕が父と面と向かってした最後の会話がこちら。

父「わくと(僕)は高校生になったら、どんな感じを目指すんだ?」

僕「(え、いやそんなん急に聞かれてもまだ先のことだしな...どうしよーー....せや!自分が目指してる自称進学校の謳い文句のあれや)
文武両道?」

父「そうか」

僕「うん(会話する気あるんか...?)」

そして1週間後に亡くなりました。

一言言いたい、
こんなことってあります?笑

ええ、もちろん。当時の自分の“文武両道”という何でもない約束に高校3年間縛られましたとも笑

部活は最後まで試合に出続け、受験時学年最下位レベルから国立大に独学現役で合格しました。
ちょうキツかった、1日16時間とか勉強したし。
褒めろ、このくそ親父!

色々あって、合格した大学の偉い人が親戚だったり、ほんとに色々。
自分の限界を見てしまったようで、大学では頑張ることをやめました。
(おかげで、4年間の間に大事なものを多くの先輩後輩、友人達からもらいました)

そして2020年1月、もう一度約束をしに父親の元へ参りました。
あえて具体的なことは書きませんが、他のnoteにも書く予定なので。

父親に約束をする。これが僕ができる最大の覚悟だったからです。

と、ただの日記、決意表明になってしまいましたが源さんの今回のコラムもあまり中身がないのでいいと思います(悪口)。

 昔から、葬式や墓参りの後にはなぜか元気が出る。死に直面した後は、気持ちが「生きねば」と自然にポジティブになる。その仕組みはいまだによくわかっていないけど、それが長く生きるためのヒントなんじゃないかとも思っている。
(中略)
とりあえず、次のアルバムには墓参りの曲が入ることになるだろう。安直だが、それもいいのだ。ものづくり地獄にはまりながら。今日も一日頑張ろう。

そして、源さんの墓参りソングである“ステップ”から、

両手の花を 君のそばに生けよう
願う また来る 待ち合わせはここで
大手振って 帰る


うん、また明日も頑張ろうか。

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