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記号過程、システム、意味

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人間と自然、人間と機械、人間とAI 対立するふたつのもの それらはなぜ対立するふたつのものになったのか? その答えを「記号過程」という用語を手がかりに考える
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2021年4月の記事一覧

"現実”の深層へ -中沢新一著『精霊の王』(と『アースダイバー 神社編』)を精読する(7-1)

(このnoteは有料に設定していますが、最後まで無料でお読み頂けます) 中沢新一氏の著書『精霊の王』を精読する連続note、その7回目である。 (前回はこちらですが、前回を読んでいなくても、今回の話だけでお楽しみいただけます。) ※ 今回は第8章から最後までを一気に読んでみよう。・・・と思っていた所、2021年4月20日に中沢新一氏の新刊が発売されました。その名も『アースダイバー 神社編』。帯をみてみると第一章 前宗教から宗教へ、第四章 鹿角大日堂、第五章 諏訪大社な

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創造とは分かり方(分け方)を進化させることである -井筒俊彦著『意識の形而上学 『大乗起信論』の哲学』より

(このnoteは有料に設定していますが、最後まで無料でお読み頂けます) 井筒俊彦氏の著書『意識の形而上学 『大乗起信論』の哲学』を読む。 この本で井筒氏は「意識」という言葉を、大乗起信論の言葉である「心」に「ホンヤク」するということを試みる。「意識」という言葉と「心」という言葉が異なりながらも一つに結ばれる所から、井筒氏の思考が一挙に展開する。 「ホンヤク」がなぜカタカナになっているかというと、井筒氏が『意識の形而上学』の中で、カタカナでホンヤクと書かれているからである

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意識とは何か? -井筒俊彦著『意識の形而上学『大乗起信論』の哲学』より

(このnoteは有料に設定していますが、最後まで無料でお読み頂けます) 井筒俊彦氏の著書に『意識の形而上学 『大乗起信論』の哲学』という一冊がある。 文庫本で150ページくらいということで、非常に気軽に手に取ることができる一冊である。 ただし、紙が薄いというだけで、そこに記された文字たちの配列から立ち上がる思考の密度は全く薄くない。個人的には「難しい本」の代表例として挙げたくなる一冊である。 ※ そういうわけで早速読んでみよう。 まず「意識の形而上学」というタイト

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