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記号過程、システム、意味

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人間と自然、人間と機械、人間とAI 対立するふたつのもの それらはなぜ対立するふたつのものになったのか? その答えを「記号過程」という用語を手がかりに考える
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2021年7月の記事一覧

多元論か一元論か、それとも「一-多未分」

(このnoteは有料に設定していますが、全文無料で公開しています) ◇ 安藤礼二氏の『熊楠 生命と霊性』を引き続き読んでいる。 『熊楠 生命と霊性』は南方熊楠の思想と、彼と同世代の鈴木大拙の思想とを並行して眺めつつ「一元論」の思考の系譜の中で紐解いていく試みである。 ここでいう一元論というのは、私たちが日常素朴に互いに対立していると思っている二つの事柄をめぐって、その二項の対立関係を端的に所与のものとみなさず、未だ二項が区別されず、対立するようになる以前の未分・無分節

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