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洞爺3泊4日保養の旅 #3

3日目。

6:30起床。

日付を跨ぐほどあんなにもメロディアスな夜を過ごしたにもかかわらず、我々の朝は早い。
かねてよりお願いしていたタロさんに朝活に連れて行ってもらうためだ。
正直、今回の旅の一番の目的と言っても過言ではないほど、わたしはこの朝活に対して前のめりだった。

6月にタロさんの巧みな営業トークによって「釣りの世界」に興味が沸き、7月にまんまとロッドを購入。
それから諸事情でなかなか試す機会を作れないまま、3ヶ月も経ってしまっていたのだ。

7:00 ZERO DAY駐車場集合。
会社員なのできっちり5分前に到着。
はやる気持ちを抑えつつ、車のそばで待つ。
すぐに釣り道具一式を持ったタロさん、もとい太郎先生が登場。
もともとのタロさん、いや太郎先生のキャラクターも相まってなんだか貫禄を感じる。

わりと激しい場所を攻めるかどうかの話も出ていたが、この日は伊達方面の初心者でもいけるかも、というスポットへ行くことに。
車に乗り込み昭和新山を越える。車って速いなあ。

若干道に迷いつつも、無事入口を発見。
この感覚、知っている。
小学生の時に自分のお気に入りスポットを見つけた時と似てる。
いくつになっても"秘密基地"とはわくわくするものだ。
ひとりそんなことを思いながら、教えてもらいつつ準備を済ませ川へと下りる。

真剣なオーラの先生

「転んで濡れたらその時点で帰るからね」
そう言われた直後にさっそくフラグ回収しそうになりつつも、峠越えで鍛えた足腰と「絶対に帰りたくない」という強い気持ちで踏ん張る。

川を歩き始めて約30分。
さっそく先生にヒット。さすが!

スマホを車に忘れた先生

その後も魚がいそうな場所や、リールの巻き方など教えてもらいつつ先へと進む。
ただ川を歩くだけでも、ルアーを投げるだけでも楽しくて「釣れなくても充分だなー」と思っていた矢先。

かかった!かかったヨ!
釣れた!!
ほんとに釣れた!!

釣れると思ってなかった

ちっちゃいニジマスちゃん。
なんてかわいいんだろう。
ただただうれしい。

ラブリーニジマスチャン

この日先生は3、4匹くらい釣ってました。さすが!
わたしのようになんとなく投げてラッキー!なやつとは違って、ちゃんと"釣り"っていう感じだった。
わたしも来年の夏には狙いすまして"釣り"たい。

わたしにちゃんと「釣る」楽しさを味わせるために、ルアーを投げるポイントや川の歩き方、魚の扱い方、複数人で釣りをする時のマナーなど、たくさんのことを丁寧に教えてくれた太郎先生。
こういうツアーに参加したんだっけ、と思わされるほど各所に学びが散りばめられた最高のカリキュラムだった。
思わずお金を払いたくなりました。

この時の様子は先生が動画にしてくれている。

そうこうしてるうちにあっという間に10:30。
我々の背丈ほどもある薮を抜け、車のもとへ。
死ぬほど虫嫌いだが、ももさんが貸してくれたウェーダーのおかげで無敵モードの如く薮をかき分ける。これも普段は絶対できないこと、楽しい。

なかなかの薮だった

帰り道、ほぼ地元民しか通らないという道を教えてもらいつつ、温泉街へと戻る。
mogmogのスープカレーをテイクアウトし食べた後は電池が切れたかのように寝落ち。
寝るのは好きだけど寝なくてもいい身体が欲しい。

この日の夜は、温泉に入りに伊達まで自転車で行くということで、ご一緒させてもらうことに。
壮瞥・ヨツカド商店チームと中間地点で合流、みんなで昭和新山を越えて伊達へ。

出発前


山を越え、風のメモリーを走る。約1年ぶりの道。
去年は稲刈りの季節で一面金色だったっけ。
しかし、今回は夜だ。集団の最後尾を走っていたので振り返れば、闇。迫り来る闇。怖すぎである。
ひとりで怖い思いしたくなかったので、前を走っていたももさんにも振り返ってもらい、強制的に恐怖を共有。
もうあの道、夜はひとりで走れないな。


坂を上るももさん
じわじわくる写真

道中寒すぎて温泉よりメシだ!という意見が圧倒的多数。
橋の上から長流川を遡上する鮭を見つつ飯屋へ。
どうやらお目当てのお店は閉まっていたらしく、焼肉屋へイン。
大人数での焼肉なんていつぶりだろう?
お店の名前忘れてしまったけど、あまり得意じゃないホルモンが美味しかったのは衝撃だった。
秋田で、東京で、札幌で、色々焼肉は食べてるであろうに、まさかの伊達で苦手克服。
伊達もまたゆっくり堪能しに行こう。

焼肉ナイトライド 完


次の日、またしても6:30起床。

そう、釣りである。

例によってギリギリまで帰りのバスを予約していなかったため実現した二日連続での朝活。
実はなんとなくそんな予感はしていたんだけども。

昨日とは違う川へ。
途中二股に分かれていたり謎の丸太の橋がかけられていたり、魚の気配があまり無いこともあり、釣りを忘れて探検家気分で先へと進む。
ルアーを投げるのを忘れるくらい、わたしにとっては川を歩くことが楽しかった。季節的にも虫が少なくてよかったのかもしれない。
魚に出会えぬまま、もうゴールの橋は目の前。今日はもう終わりだなーと思ったその時、先生にヒット。
生徒の前でボウズでは帰らないぞという強い意志を感じる。

先生「やりました」

釣りから戻り、いつものバスの時間まではまだまだ余裕があったので自転車で壮瞥へ。
昨夜焼肉を食べたにも関わらず、サウスポーで焼肉ランチをして、昨日みんなで夜走った道を再び。坂の上だから湖畔沿いより開けていて中島が良く見える。まるで展望台だ。こうしてわたしの「名もなき絶景スポットリスト」が増えていく。

人通りが無い道

新山沼展望公園を通り、ヨツカド商店へ。
コーヒー飲んで、チーズを買って。ワインは次回におあずけ。割れ物や大きいものが買えないところだけが自転車旅の難点かな。

いつも帰りはZERO DAY前からバスに乗る。
通称「ZERO DAY直通バス」だ。
このバスが来るまでの小一時間ほど、じっくりゆっくりお店を回る。この時間がとても好き。
初めて来た時から置いてあるものでも、何度見ても楽しいのだ。やりたいことが多い故、来る度に自分の中のニーズが変わっていく。前に見た時に何も思わなかったものが目に止まったり、それを使っている自分を想像したり。
自転車もそうだが、アウトドアに関してもモノに関する知識がないので普段はなかなか手が出ない。
でも洞爺に来る度にこうやって吟味して納得して「これだ!」と思うものを買える。
ZERO DAYではそれができる。

ふと「これなんですか?」って聞くと「これはこういうやつ」「こうやって使うよ」「こんな時にも役立つ」「わやちゃんならこれでもいいかも」って、1に対して3とか5とか返してもらえる。
それができちゃうくらいに、置いてあるもののこと、使う人のことをたくさん考えてお店やってるんだろうなって勝手に思っている。
「自転車ありき」な部分とか、わたしの性質とかを理解して話してくれるのも本当にありがたい…。

6月にももさんとキャンプした時は「これがあればこういうことができる」っていうのが分かって「じゃあこうしよう」って次にやりたいことが明確になったし、今回のタロさんとの釣りは、釣りだけじゃなくて、ただ川を歩いて普段見られないものを観察して、触れて、感じるだけでも楽しい、というところから発想が広がってまた未来のわくわくが芽生えた。

ももさんと、タロさんと話してると、いつも何かにわくわくしてる自分がいる。
わたしは一人遊びが得意で、大好きで、むしろ一人じゃないと楽しめないんじゃないかなって思うこともあったけど、2人のおかげでそうじゃないって証明された気がする。
誰かと遊ぶのも楽しい。本当に楽しい。

もともと「やりたいことは勝手にやる」タイプではあったけど、二人と出会ってからはやりたいことの幅が確実に広がっている。
そして嬉しいのが、やりたいことだけじゃなくて「できること」の幅もちゃんと広げられていること。
本当に無意識で、そんなつもりなくても気付いたら前を見て、先を見据えて走ってる自分がいる。
そうなれる出会いや状況は大事にしよう。
とにかく、本当にZERO DAYの二人は、未来のわくわくを創る天才だと思う。

そんな天才たちが創るわくわくが、さっそく今月ある。

2周年。めでたい!
洞爺に来るようになってからできた友達にもたくさん会えそう。

冬の洞爺は初めて。
雪も積もってるだろうし、今度こそ保養の旅にしようと思う。

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