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★羨ましいな、パートナーがいる人。

理想の人物には、“自分”がなる。

自分の望むパートナーが欲しいと考えたとき、私はそういう結論に達しました。

すんなり恋人が作れたり、結婚ができたりする人を羨ましく思っていました。

恋人が病気のときや困難に遭っているとき、心配や応援をしている人をみると、私にはそんな人がいないことにイジケてもいました。

例えば、心の中でこんなことを思っている人がいるかもしれません。

オレ(わたし)って・・・、
不潔じゃないけど見た目はブサイク。
アルバイトしかしたことがない。
したい仕事がみつからない。
いつもお金に困っている。
生命保険には掛け金が高過ぎて入れない。
学歴がない。
持ち家がない。
車を持っていない。
どうせオレ(わたし)なんてモテないよな。

ネガティブなことは文字にするだけで、その人の魅力はどんどん失せていくように感じられます。少なからず私にもこういうことを考える傾向がありました。

そして、好きになる人はいつも、自分にはないけど〈価値のあるもの〉を持っている人だった気がします。

ハンサムで、お金に余裕があって、いい仕事に就いている。

いわゆるモテそうな人です。

でも、そんな人が先に列挙したような人間を好きになってくれるでしょうか。答えは否ですよね。

バブル期の20代の女性の多くが、タダ飯タダ酒をごちそうになっていたかと思います。私もありがたいことにそのような機会が多くありました。

そんな20代後半の頃、ゲイの友人の1人に新宿2丁目の(当時でいう)〈ゲイバー〉に連れて行ってもらったときのことです。

そこのママに男運がないことをグチってしまったら、思いっきり言われたことが今でも頭を離れません。

「あなたに男運がないことがわかるわ。それどころか、いろんなことがうまく行ってないでしょう」

当時の私は、男性への依存心、自分にないものを相手に強く求め過ぎていて、更にはそれを失いたくないばかりに、身をていしてつくしていたわけです。どうやら、それを見透かされたようです。

「そんな格好悪い女なら、私だってイヤになるわよ」

ガビーーーーン!(古い笑)ってくらいショックでした。初めて会った人にそんなキッツイことを言われるなんて。

でもですね、若いうちにそういうふうに言われてよかったのですよ。ハッと目が覚めました。

欲しいものは相手に求めず、自分自身で手に入れる。

それが私の恋愛の課題となりました。

もちろん、すべてが手に入れられるわけではありません。

物理的な部分は無理でも、精神面ならお金もかからず変えることはできるものです。

私はたくさんの本を読み、熟考し、とにかく自分を卑下したり悲観したりすることは意識的にやめて、前向きになるよう努力しました。

でも、一朝一夕いっちょういっせきにできることではないので、それでも失敗しながら、課題に向かっていました。

最初はステキな恋愛がしたい、いいパートナーに出会いたいと思って進んでいたことですが、次第に自分の精神がたくましくなってきていると感じるようになってきました。

人間ひとは自立してこそ、ラクになれるのだろうということ。

そのことをあのママは私に伝えたかったのだろうなと、今なら素直に受けいれて、感謝の気持ちを伝えられます。

若い頃に、自分に厳しく言ってくれる人の言葉は聞き逃してはいけないなと、よわい53の寒い夜にふと思うのです。

理想の人物には、“自分”がなる。

それは今でも継続中です。

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