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ウェブデザイン初学者の頑張り方

プログラム関連の勉強は自発的に行えるけれど、デザイン面では既製品をトレースしたり、自分課題でデザインしてみたり、なかなか手を動かしにくいのが本音では無いでしょうか。
駆け出しの子に「勉強しといてね」と言っても、漠然とサイトを見て自分流に真似てみる程度しか、デザインの勉強方法が分からないと言う質問を貰います。

要するに頑張れって言っても、何を頑張るのかがさっぱり分からん。

という事だと思うのです。

デザイン学習について、トレーニング方法が確立しないのは、どこかしらの会社に入って5年ぐらいすると、大抵同じ知識を得られるので、5年我慢して知識と技術を習得する、といった流れが初学者に厳しい世界を作っているなあと実感しています。

実際何をしたら良いのか、本当に千差万別でこれがよい!と言い切れないのですが、経験上、ウェブに活かすにはこれが良いという話を、超長ったらしく書いてみようと思います。

過去に倣って進める

ウェブデザインの歴史は浅く、理論めいたものが書籍化されていませんので、デザイン論を知る機会が極端に少ないと思います。 歴史が浅いのであれば、歴史ある物から学べば良く、例えば建築関係であれば、分割法が豊富です。 色彩であれば、絵画の歴史を追うのも良いでしょう。 道具(ツール)であれば、身近な物で台所用品など見ると良いかも知れません。

余談ですが、おたまは良いデザインか、という問いかけを授業でよくしました。
みそ汁をお椀に入れるのに使う、あの、おたまです。
良し悪しを言われても、ピンとこないかも知れません。 それは、デザインの良し悪しが伝えられない知識不足によるものです。 では、ウェブデザインはどうでしょうか。 良し悪しをどう決めていますか? どんな知識をつけたら、良し悪しが即答できるようになるのでしょう。

黄金比は美しい

レイアウトの時など、三分割するとバランスが良いプロポーションが作れ、写真の構図でもよく使われます。
では、何故バランスが良いのかを説明出来るでしょうか。少し難しい気がします。
有名な黄金比率は何故美しいとされるのか。

そういった事を考えるのが、
美的センスを磨くということです。


著名な方は自分の関わった仕事や物についてとても博識です。
トークイベントなどで(ミーハーなのでよく行きます)も、1つの仕事のお話をされていても、様々な方面に話が飛んだり、歴史について詳しかったり、学校の先生の話を聞いているような感覚になります。
美容系の仕事をする際に、美容の歴史を見てみよう!と言うデザイナーは多いと思いますが、人は何故美しさに惹かれるのかとか美しいとは一体なにかといった哲学めいた事を考えるデザイナーは一握りです。
著名な方がその一握りなのでしょうね。

で、何を勉強すればいいの……?

とにかく本を沢山読もう

そもそも、視点を変える事が初心者の内は難しいのです。
「いや、その考えだと今回のコンセプトに合わないから、別案出して」
と言われてしまうと、もう、引き出しのアイデアが空で、ビジュアルに落とし込めないし、デザインデータがごちゃごちゃしだすし・・・メンタルも削られてやる気がでません。当然納期は延びないし、どんどん追い込まれて、もう何がなんだかわかりません。
みたいな事も多々あります。

そうならない為にも、引き出しの多さは、視点の多さです。

新しく、何かを覚える為には、数ヶ月~数年かかるでしょう。
それを、一冊の本にまとめてくれているので、安い買い物です。
TIPS系や逆引き等ではなく、出来るだけ過去の事例や実績が載っている本が良いでしょう。インタビューなんかもいいと思います。
デザインは結果から得ようとすると、なかなか難しいのです。
大切なのは、そこに至った、プロセスなのです

インプットとアウトプットのバランス

もちろん、本を読むだけではデザインは出来ません。
別パターンを作ろうと思っても、なかなか進みません。そういう場合は、知識不足です。インプットしましょう。

逆に、デザインを作っても作っても満足できない。
完成する前に、ああ、これは駄目なデザインだ、と心が折れるケースもあります。
これは、目や頭(デザイン脳)だけが肥えてしまい、アウトプットが足りていない場合です。
言語化しても良いですし、プライベートで何か作ってもよいのでアウトプットしていきましょう!

このバランスがとても大切です。
出したら、入れる。
入れたら、出す。
これを繰り返すだけで、1年もしたら、周りのデザイナーよりも良い視点で物事を捉える事が出来るかも知れません。

構造を分析してみよう

物の構造を分析してみよう。
皆さんはハンカチをお持ちですか?
私は額から汗が何かの呪いですごく出るので、いつも持っています。
普段使っているハンカチの材質、製法、歴史を知っているでしょうか。
そもそも、ハンカチの構造ってどうなっているのだろう。などと考えません。
考える癖をつけ、調べて、知識を頭に入れることを習慣にしていくのです。
(思いつきで書いているので、私は知りませんが調べてみます)

ウェブサイトの模写はある程度で打ち切ろう

最近とても模写(トレース)が流行っています。
確かに、ツールを覚えるには最適な方法ですが、デザインを覚えるには効率がよくありません。
けれど、日課にされている方もいるようで、すごくそれは勿体ない!と感じてしまいました。勿論、私の経験で言える事なので、該当しない方もいらっしゃるでしょう。
サイトの模写は、ツールに慣れるまでは行い、慣れてきたらリデザインをしましょう。

  • ヘッダのリデザイン。使いやすいヘッダとは何かを模索して進めましょう。

  • ナビゲーションは整理されているか。階層ページに行けないページはないか?

  • 余白は適切で統一されているか。

  • フォントは正しく伝わるように選定されているか。

  • 配色はどうだろう?伝えるジャンルの配色になっているでしょうか。

  • ビジュアルは、サイトのイメージに合っているでしょうか。


などなど、見る箇所は多々あります。それを毎日リデザインするだけで、現場に近いスキルが身についてきます。
勿論、それを誰かに批評されるのが良いのですが、SNSはあまり宜しくありません。
悪いわけではないのですが、「ここがあまりよくないよ」と言ってくれる人を見かけないのです。
近くにいるプロに見せた方が良いでしょう。
居なければ、私に送ってくださればいつでも見ます。
(多分)


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