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先生の言った通りになったね。香港のこと

2020.7.1 香港に「香港国家安全維持法」が施行された。

香港旅行の思い出(2019年)とその後の話、民主化について、思ったことを書こうと思う。


私は中国に留学していた間、一度だけ香港旅行に行ったことがある。

2019年6月7、8日の2日間だけだったが、自分たちで調べて、香港島と九龍を満喫することが出来た。

とりあえず自分ら中国語話せるし、いけるやろ!というノリだった。(実際いけたのだが)


香港の「特別」感。「まじサウナ」な件。

香港に初めて着いた時、6月上旬だというのに日本の8月真っ只中か?と思うくらいの暑さだった。

そしてその湿度の高さに「サウナか!?」と驚いたもんである。地下鉄から外に出るときは体にサウナ直撃である。夏に行く人は相当覚悟したほうがいい。


香港の道の狭さ、ビルのバカ高さは全く想像していなかったので

「ここが香港、、、広い道路横に大きな建物が並ぶ大陸とは全然違う、、、せまい!なんて狭さだ

と思ったのはよく覚えている。

ちなみに、大陸から飛行機で香港に行ったのだが、途中は国境かと思わせるような入国検査(のようなもの)があった。パスポートにもスタンプされたし。

ビザは要らなかったけれど、なんだか香港は「特別」なんだなぁと思わされた。

(一緒に旅行に行ったルームメイトは、入境するときに渡された半券をホテルに置いてきてしまって、帰りの検査で別室に案内されたW)


香港旅行の楽しみ

香港では大陸のようなインターネット通信の制限が無く、自由にTwitterやインスタグラムが使えることが嬉しかった。

なにより香港では飲茶・早茶(ヤムチャ)で有名な小籠包やシュウマイ、あとはスイーツの双皮奶(牛乳プリン)を美味しく食べることが出来て、めっちゃ幸せだった。

イギリス植民地時代の影響からか、朝はマカロニスープやオムレツを食べられるレストランも多い。

ヤムチャは大陸の広東でも習慣があるけど、マカロニスープはさすがにないんじゃないかな、、、

実は香港のレストランはめっっっっちゃ忙しい。慌ただしい。

毎日祝日なのか?というくらい、観光地の忙しさは同情するくらいだった。店員は走り回ってるし、まじ皿が空中を飛ぶレベルである。

あとはひたすら香港は物価が高い電車代(地下鉄とか)も日本とほぼ同じ。大陸の生活に慣れ切った私からすれば、高い!



香港の街では赤い二階建てバスが目を引く!もちろん乗りました。路面電車も沢山あった。これも植民地時代の名残かな。

香港はとにかく街がせまいので、乗り物は幅が狭く、高さがあることが重要なようです。


それから香港の歴史記念館に行った。入場無料だった気がする。あまり人気がないようで、客は少なかった。。。。

でも行けて良かったなと思う。

香港が日本に占領され日本化教育がなされていた時代イギリス植民地時代、そして中国に返還された時代、、、

日本にいたら触れる機会のない香港事情を、ポップにサブカルチャーチックに軽ーく知ることが出来た。

香港は周りに振り回され続けた場所なのである。中国大陸とは違う歴史、独特さを感じた。


夜はめちゃくちゃ綺麗な香港の夜景をバックに、ルームメイトの一眼レフカメラでパシャパシャしていた。楽しかった。

そんなこんなで、私たちの香港旅行はものすごく平和に終了した。


デモ(中国語で「游行」)

そして、2019年6月8日、

私たちは香港から電車に乗って深圳へと向かった。

香港で大規模なデモが起こったのは6月9日だと聞いている。

まさか私たちが香港に行った数日後にそんなことが起きるとは、思ってもみなかった。

実際に旅行で現地に行った身としては、普通に街を歩いていてもデモが計画されているとは気が付かないレベルだった。

まぁ考えてみたらそりゃそうかもしれない。フラフラ訪れた旅行客が分かったら逆におかしい。

けれどなんだか恥ずかしかった。自分は何にも知らなかったのだなと。


香港と民主化

留学先の蘇州に戻ってから、蘇州大学で大学院生に日本語を教えている日本人の先生と会うことがあった。

先生は中国で博士課程を修了していて、中国の元共産党幹部にインタビューしたことのある凄腕の方である。

2019年の9月ごろ、先生と会った時に私は聞いた。

「香港は民主化出来るのでしょうか?」

先生は言った。「無理でしょうね。」

なぜか、というところまでは先生ははっきり答えなかった。

けれど、

「香港の民主化運動をしているのは香港の若者がほとんどです。実は香港に昔から住むお年寄りの人々は民主化を望んでいない。お年寄りの皆さんは、イギリス植民地時代が終わって香港が中国に返還された時にはホッとしたのです。

という風に仰っていた。


なるほど、、、確かにそうなのかもしれない。

けれどもしそうだとすると、香港の若者と上の年代の人々とでは考え方に大きなギャップがあると言わざるを得ない。

それは多分、どの国でも起こり得ることだろう。日本でも、若者と上の年代の人とでは考え方が違うときもある。

「人は3世代違うと、考え方も価値観も変わる」

ってなことも聞いたことがある、、、


じゃあ香港はどうなるのだろう?

香港だけじゃない、中国は今後どうなるのだろう。


3世代と100年

私は以前、中国人の書道家の方に質問したことがある。

共産党はいつなくなると思うか」と。

(我ながらヤバい質問をしている自覚はある。誰にでもこんな質問をするわけではなく、その方だから、その場所だったからこそ聞くことが出来た。)

彼は言った。

「無くならないよ。そんなのは100年かかる。」


100年か。たった100年か。。。と思ったのは私。



さて、果たして100年は短いか長いか。


どうでしょう?