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【世界の片隅で#1】社会人2年目が考える社会/新社会人の皆さんへ。

〈社会人1年目を終えて〉

社会という世界は、どうも私には合わないような気がする。
学生時代は、働き出したら少しは違うんじゃないか、生きやすくなるんじゃないかと考えていたものである。実際はそんなことなくて、社会は学校生活の延長戦で、ルールが厳しく取捨選択された後の育成ゲームに近い。
しかも、育成するキャラクターは自分自身で、生まれつき持っている運と学生時代にどれだけスペックを上げていたかによって育成スピードとレベルアップに必要な素材が大幅に違う。

正直言って、私は低スペックでは無いと思う。

仕事が特別できないわけでもないと思う。先輩達には可愛がってもらって飲みに連れて行って貰い、大きなミスをした試しもない。先回りして資料を用意することや、上司の好みを考えてそれに準じたキャラを演じる。
だけど、どんなに気に入られて仕事を任されても、同じくして入社した同期と比べると学歴も違い、基本給が違い、昇進のスピードも違うのである。
学歴がなんだ、社会はそんなことで評価などしない。と鷹をくくっていた過去の私に言いたい。

「頼むから大学へ行け。国立へ行け。もしくはネームバリューを求めろ。」

日本はいい意味でも悪い意味でもブランドをこよなく愛する国民性である。
これだけ人間が溢れかえる世界で、自分自身をブランド化する為には今までしてきたことで付加価値を付ける必要がある。その手段の一つが「学歴」なのである。
例えば、「僕は京都大学へ進学しました」と言われたら、京都大学へ進学するまでにどれだけ彼は勉強を頑張り、自己を犠牲にし、涙ぐむましい度力をしてきたのだろう。しかも誰しもが知っているあの「京都大学」だ。と一気に彼に興味と価値を感じるようになる。そして日本の新卒のうち、京都大学を今年卒業したのは何パーセンントなんだ?と希少価値も感じる。
これと一緒で自身のブランド化は他人との違いを明確にする為に何より大切である。更に、ブランド化の為の手段を選ぶ必要があるのだ。

過去のことは消せない。学歴は変えられない。
だから、コンプレックスを変えて「選ばれる人間」にならないといけない。
コロナウイルスで日本の経済はこれから不況へ陥る。会社が大きければ大きいほど、会社は人を選別し、不況を乗り切らなければならない。
ここで選ばれる人間はどんな人なのか。考えてみて欲しい。職種によって変わるだろう。この状況で「学歴」は決断の材料にはなるが、大卒だからクビにしないとはならない。
ここで選ばれる人間は「どれだけ会社に貢献できているか」になる。


Aさんは安定して業績を上げている。
Bさんは業績が不安定で、数ヶ月に一度ものすごい業績を上げる。
という二人がいるなら、Aさんが残る可能性は大いにあるだろう。
なぜなら、会社は博打ではなく、安定を求めるのだから。
では、CさんもAさんと同じくらい業績を残していて、3人のうち1人だけが残るとしたら、ここで初めて「学歴」や「勤務年数」や「資格の有無」が出てくるのではないだろうか。

社会人になりたての私たちがやるべきことは、「資格取得」である。歳を取れば取るほど、勉強というものを遠くへ追いやってしまう。学生時代に勉強をしていた私たちにとって、勉強のやり方や基礎は備わっているのだから今こそ資格取得に躍起になって欲しい。ただ、資格といっても会社に貢献できる資格であればより良い。
客観的に、自分に足りないことを見つめる。そして資格取得やスキルアップで補い、高める努力を怠ってはならない。

他にも社会で学んだことは沢山ある。良いことも悪いことも学んだ。これから先もいろいろなことを学び続けることになるだろう。その中で私が実際に見て、感じて、学んだことをを総じて言うと

「理解に苦しみながら生きる為に働く」

社会人1年目で学んだことを一言で表すと、これに尽きる。

私はこれから何十年も、「理解に苦しむのだ」
どうして?おかしい!
そんな気持ちを持ちながら生きるために働いていく。
社会の上位数パーセントの人間だけが「生きるの楽しい」と感じる世界で。

〈新社会人へ〉

私がどうしてこの記事を書こうと思ったか
それは、私が現在21歳で、私の同級生達が今、就職活動をしているからだ。
私が3年目になる頃、同級生は社会人としてこの世界へ投げ出される。

だから、覚えていて欲しい。

君たちは、苦しむ。
常識を疑うような怒られ方をする。
他人の目が気になる。
泣きながら家に帰る。
しんどくて何もする気力が無くなる時期がある。
朝起きたら涙が出てくるかもしれない。
休みの日でも仕事のことを考えてしまう。
夢まで仕事をしている。
今まで出会ったことのないような人たちがいる。

綺麗事はどうしても言えない。社会はそんな美しい場所じゃないことを知っている。

だから、もし夜寝る前に明日が来るのが怖くて涙が止まらないなら、会社なんか辞めてしまえばいい。
朝起きて、会社に行きたくなくてベッドから動けなくなるなら会社をすぐに休めば良い。
有給は積極的に使うべきだし、どうしても会社が合わないなら、転職活動をしてみてもいい。
生きる方法は沢山ある。自分が生きれる選択をして欲しい。

そして、生きる選択を選ぶ勇気を常に持っていて欲しい。

私が、今あなたたちに言えるのはたったそれだけ。

2020.04.14  MOCHA.COM

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