見出し画像

誰が難民がわからない!?”難民”の概念を打ち消す団体 〜オランダ編-第2弾〜

みなさん初めまして!WELgeeプロボノのおばらと申します!旅行とディズニーが大好きな社会人2年目です^^
ご縁あってWELgeeにて活動させていただいております、以後よろしくお願いいたします!

ということで本日はオランダ訪問レポートシリーズの第2弾として、私おばらから、Refugee Companyのご紹介をしてゆきます!

Refugee Companyは、難民の背景を持つ方々が社会的・経済的に自立できるよう、オランダ国内の主要都市にて仕事やボランティア活動を提供している非営利組織です。

なんといってもRefugee Company最大の魅力は、提供プログラムのユニークさ
今回は3件のプログラムをご紹介します!(3つ目は特に見てほしい…!)

3つのユニークなプログラム

1.Two programs: first a Pre-Start, then a Re-Start

★Pre-Startプログラム
庇護希望者センターからやってきた難民に対して、レストランでホスピタリティとバリスタのトレーニングを提供し、ボランティアとして働く機会を創出しています。
★Re-Startプログラム
6か月から3年間、オランダ語の学習、帰化、自己啓発、福祉等についてサポートされるプログラムです。
オランダで活躍する未来を自分で描ける、素敵な取り組みですよね。

私もバリスタの勉強してみたい・・・!

2.Meet & Greet

Refugee Companyが企業での「体験型の見学会」を企画し、参加者が就職活動に備えられるよう支援するプログラムです。もちろん雇用主も候補者に会うために、この見学会「Meet & Greet」に参加できます。
日本で言う「インターン」の簡易版のようなものでしょうか。

地方自治体での職場体験の場や、職場での語学レッスン、KNM (オランダ社会の知識)と
ONA(オランダの労働市場に関するオリエンテーション)の分野でコースを提供したりしています。

3.刑務所レストラン

刑務所のレストラン・・・?と疑問に思われた方も多いのでは?
実はここ、かつてアムステルダムにあった刑務所の一部を、難民の背景を
持つ人々が働く場として、レストランへ生まれ変わらせているのです。

かつてアムステルダムの刑務所だった場所を活用したレストラン内部

WELgeeの渡部は今回、Refugee Companyが運営する系列のひとつ、「A Beautiful Mess」というレストランへ訪問。
このレストランはかつての刑務所の洗濯室を利用しており、壁際には工業用の洗濯機や乾燥機が並んでいます。

フロアマネージャーのHayder Al Saadiさんは、Refugee Companyのプログラムにてオランダでのホスピタリティについて学び、実践していくことで、オランダ政府の支援に頼るだけではなく、Refugee Companyのレストランで働き自立した生活を送ることができるようになったそうです。
そして他スタッフの教育・育成を担ったり、週4日は満席になるほどの大好評を博したりと、「A Beautiful Mess」の成功にも貢献されています。
参考文献)UNHCR記事

それではたくさんの人々から人気の「A Beautiful Mess」レストランで渡部が撮影したおいしそうなごはんの写真を共有させていただきますね!

上に白い何か(ヨーグルト?)が乗っているグリーンサラダ
ブラウニー!
ランチメニューです
サラダをアピールする渡部、おいしそう~~そして内装もおしゃれ✨

「A Beautiful Mess」の、レストラン店長のイラン出身の女性とお話することができました。

難民の人たちの中にはオランダに来たばかりの人もいれば、かなり長く暮らしている人もいます。私はイラン出身で、難民ではないけれど、国を離れざるを得ない人たちの状況はとてもよくわかります。ここで働く人たちは、難民としての背景はありながらも、みんなプロフェッショナル。インターンから始めて社員になる場合もあります。足を運んでくださるお客さんたちに最高の食事と時間を過ごしてもらいたいと常に思ってますから。

左から、今回ETIC.のコーディネーターとしてご一緒くださった川島さん、
このレストランを切り盛りするイラン出身の女性、WELgee代表渡部
(実は…上の写真のブラウニーはお店の方からのご厚意なんですって!)

このように、「元刑務所」という空きスペースを革新的に利用したこのプロジェクトが、数多くの難民の新たな道を切り開いていることがわかりました。

Refugee Companyの活動による効果

2015年のRefugee Companyの設立以来、120人以上の就職に成功し、2018年には200人がプログラムに参加、約1,000人の難民がコミュニティの一員となりました。
また、ボランティア活動や、専門家によるセッション等を通じて 、約30,000人の生活に影響を与えたということです。

Refugee Companyをご紹介して、これから。

さて、ここまで、”難民”の概念を打ち消す団体であるRefugee Companyのユニークな活動について見てきました!
刑務所レストランに行ってみたくなった方も多いのではないでしょうか?

難民が難民としてではなく、1人のアムステルダム市民として沢山の人々の中で活躍している様子は、日本でも目指していきたい1つの姿だと感じます。

まさに

\ 誰が難民がわからない /


ですよね!


WELgeeにもインターンやお試し雇用から始められる就労伴走プログラムが存在しますので、Refugee Companyの活動にご興味を持たれた方は、ぜひこのまま下記をご確認ください!

WELgeeでの就労伴走プログラム『JobCopass』のサービスフロー

難民人材と一緒に働くことに興味がある方へ

WELgeeでは、難民人材に特化したキャリアコーディネーションサービス『WELgee Talents』で、「難民」あるいは「避難民」と呼ばれる人たちが、これまでに培ったスキルと経験、逆境の中でも道を切り拓き、挑戦を諦めない情熱や志を活かして、日本企業で活躍する採用事例を創り出しています。

■ 導入企業
ヤマハ発動機株式会社・シティコンピュータ株式会社・ベースフード株式会社・ネントリーズ株式会社などの22社。

「難民の人たちと交流してみたい」
「どんなスキルや経験をもつ人たちがいるのか詳しく知りたい」
「自社や知り合いの会社のニーズと照らし合わせてみたい」
  
などのご関心がある方は、
まずはウェブサイトから詳しい情報をご覧ください。


そして2023/3/9(木)には、WELgee主催ウェビナー
「難民採用の実現までと採用後の変化~ウクライナ避難民と伴走した
1年間で見えてきた採用の最前線~」
の開催が決定!

国際NGOプランインターナショナルにて、WELgeeが伴走してきた元教師・記者のウクライナ人アンナさんが日本事務局職員として採用されました。
ロシアのウクライナ侵攻から1年が経過し、ますます当事者たちの就労ニーズが増してきている昨今、具体的な採用事例を交えながら、採用のメリット、採用までのプロセス、その後の変化等をご紹介いたします。

◆申し込みはこちら

WELgeeにご関心がある企業の方、ぜひお気軽にお問い合わせください!
◎問い合わせ先:info@welgee.jp、FacebookTwitter 


次回はオランダ訪問レポートの第3弾を投稿予定!
代表渡部がどんな方々と交流を深めたのか、
ぜひチェックしてくださいね!✔
それでは皆さんありがとうございました!またお会いしましょう~

企画・構成・編集:WELgeeプロボノチーム(高須、内田、山内、小原)
文責:渡部


WELgeeの応援をありがとうございます。みなさまからいただいたご寄付は、主に難民申請者一人ひとりへの長期的なキャリアの伴走のための『JobCopass』運営費や、組織の継続的な基盤づくりに使わせていただきます。