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BtoB企業にSNS運用は必要ない?成功事例とそこから得られる学び

近年、SNSの利用者が増加していることから、多くの企業がSNS運用を試みています。とはいえ、SNSは個人のユーザーが多いことから、BtoC(Business to Consumer)企業だけが活用しているイメージがあるかもしれません。

BtoB(Business to Business)企業であっても、SNSを通して一般の消費者に向けて自社の認知度を高め、そこから経由してBtoB案件での契約につなげることは可能です。とはいっても、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなど、あらゆるSNSの中で何を選ぶべきか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そこで、本記事ではBtoB企業におすすめのSNSとその特徴、BtoB企業におけるSNS運用の成功事例を紹介します。併せて、SNS運用から得られる学びを知り、成功に向けた第一歩を踏み出しましょう。

BtoB企業にとってのSNS運用とは

SNS運用とは、企業が「売上や利益、好感度、認知度を上げるツール」としてSNSを運用することです。具体的には、自社の公式SNSアカウントを通して、自社のサービスや商品に関する情報発信や顧客とのコミュニケーションを行います。

SNSでは単に自社の宣伝を投稿するだけではなく、ユーザーとのやりとりや競合他社の分析、写真や動画、文章といったコンテンツの企画と準備、トレンドの把握など、さまざまな業務がSNS運用に含まれます。

たとえば、BtoB企業のSNSアカウントでも成功事例として名高い「新光重機株式会社」は、フォロワー5.9万人を抱え、知名度アップを通じた案件獲得を実現しています。

新光重機株式会社【公式】アカウント

BtoB企業がSNSを運用するメリット

SNSが主流となる今、多くのBtoB企業がSNS運用を通して自社の魅力を発信しています。具体的にどんなメリットがあるのか、見ていきましょう。

低コストで運用できる

基本的にSNSのアカウントを開設するのに費用はかかりません。企業によっては、自社の商品やサービスを発信するために広告を出稿したり、イベント・展示会を開催したりなど、高額な費用がかかってしまうこともあります。

SNS運用は、このような広告費や場所代を削減できるのがポイントです。中には、課金して機能やサービスを追加するSNSもありますが、無料でも十分に発信できる媒体は多くあります。

短期間で爆発的に話題が広がり、多くのユーザーの注目を集める状態、つまり「バズる」状態になれば、自社の魅力を拡散する良い機会です。良いコストパフォーマンスで宣伝効果が得られるのは、SNSならではの魅力といえます。

顧客とコミュニケーションが取れる

BtoB企業はBtoC企業と比べると、顧客とコミュニケーションを取る機会は少ないです。しかし、SNSを利用することで、直接コミュニケーションを図れるようになります。

SNS上で顧客からの質問に回答できるほか、投稿に対する「いいね」といった反応が確認でき、何に興味関心を持っているのかが予測できます。それにより、企業側はターゲットが求める商品やサービスを展開しやすくなり、ファン獲得につながるでしょう。

企業のブランディングができる

BtoB企業においても、企業のイメージは重要です。SNSならではの拡散力やリアルタイム性といった特性を生かせば、自社商材に対して特定のイメージを持ってもらいやすくなります。

その結果、自社の認知度が高まり、商品やサービス購入につながる可能性が広がるでしょう。「このメーカーの商品がほしい」「この企業から出た商品はどれも良い」のように、顧客が企業自体に価値を見出すと、長期的に集客できるようになります。

BtoB企業におすすめのSNS

BtoB企業が活用している主なSNS媒体は、X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、TikTokなどが挙げられます。媒体によってユーザー層や特徴が異なるため、自社のターゲットを踏まえたうえで慎重にSNS選定をしましょう。

X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は、30〜40代のミドル世代に多く利用されているコミュニケーションアプリです。Xでは、投稿に対して「いいね」や「リポスト」が行われ、リアルタイムの情報をほかのユーザーに届けられます。

拡散力に優れ、話題になるような情報を提供したい場合には活用できるでしょう。無料登録しているユーザーは、140文字以内の文字制限があり端的な文章で発信しなければなりませんが、その分負担なく投稿できる点が特徴です。

匿名性を担保したユーザーが多く、商品やサービスに対する率直な口コミを得られる点、マーケティングリサーチに向いているといえます。

Instagram

LINEリサーチがZ世代を対象にしたリサーチによると、「今後(いまよりも)流行りそうなSNS」の1位はInstagramとなり、約半数の回答を獲得しました。

Instagramは画像や動画を中心に投稿するSNSであり、ユーザーの世界観をビジュアルで伝えることができます。ブランドイメージを作るのにぴったりといえるでしょう。

また、Instagramでは2023年にクリエイターの収益化機能「サブスクリプション」が加わりました。今後は、ビジネスの側面からもアプローチされることが期待され、多くの企業が活用することが考えられます。

YouTube

YouTubeは、世界最大級の動画共有プラットフォームです。比較的幅広い世代から利用されており、10〜30代の利用率は90%を超えます※。動画はサイト内に埋め込むことができ、多くのBtoB企業がYouTubeとホームページ、オウンドメディアと併用しています。

1回でアップロードできる動画は最大256GBかつ12時間以内と、ほかのSNSよりも制限がないのがポイントです。ショート動画を投稿したり、長めの解説動画を投稿したり、自在に自社の得意分野を発信できます。

参照:総務省情報通信政策研究所「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 <概要>」

TikTok

TikTokは、短尺の縦長動画に音楽を乗せて共有するサービスです。TikTokがリリースされた当初は若年層のユーザーが多く見られたものの、最近では10〜20代だけでなく30代も急増。

TikTokユーザーの支出金額はほかのプラットフォームと比較して2倍の約4万円高く、主要プラットフォームの中でもユーザーの平均世帯年収が高いという調査結果も出ています※。

TikTokの特徴である短尺の縦長動画は没入感を得られやすく、視聴者の興味関心に基づいて自動的に次の動画が再生される仕組みになっていることから、さまざまな動画を瞬間的に得られるのが特徴です。

参照:DIGDAY「日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態 : 要点まとめ」

BtoB企業におけるSNS運用の成功事例とポイント

では、実際にSNS運用を行うBtoB企業の成功事例を紹介します。

X活用事例:帝人株式会社

マテリアル、ヘルスケア、繊維・製品、ITなどの事業を展開する帝人株式会社。Xの公式アカウントのフォロワーは約87,000人で、毎日朝と終業時に投稿されています。

あえて自社の製品ではない内容を投稿しており、中には思わずツッコミたくなるような笑いを誘うものも。投稿の「中の人」は実際に帝人株式会社で働く社員さんです。

Xの投稿ネタがない時の苦しみや投稿がバズった時の嬉しさなど、包み隠さず気持ちを投稿していることからも、親近感を得られます。あえて企業の公式アカウントらしからぬ内容を投稿することで、Xならではの拡散や「バズリ」を狙えます。

Instagram活用事例:東京電力グループ

首都圏を中心とした電力供給などのエネルギーサービスを展開する東京電力グループ。Instagramの公式アカウントのフォロワーは約16,000人で、毎月数回、不定期に投稿されています。

Instagramのビジュアルで魅せる特徴を生かし、高画質で撮った発電所やダムの写真を投稿。普段、なかなか見ることのできない施設内の写真までアップされており、造形美を感じ取ることができます。

キャプションには写真に移った施設や景色の説明が加えられ、電力と人々の暮らしが密接に関わっていることが伝わってくるでしょう。

YouTube活用事例:freee株式会社

法人・個人事業主向けのクラウド会計ソフト「freee」を運営するfreee株式会社。YouTubeの公式アカウントの登録者数は約28,000人で、毎週不定期に投稿されています。

主にスモールビジネスの経営に役立つ情報を発信し、個人事業主や中小企業の経営者へのインタビューや、最新の確定申告やバックオフィスの基礎知識などを解説する動画があがっています。

実際にfreeeで働く専門知識を持ち合わせた人たちがわかりやすく説明しているため、サービスを使ったことがない人にも興味関心を引き出せるのが特徴です。既存の顧客だけでなく、新たな顧客に向けたコンテンツ発信に向いています。

TikTok活用事例:大京警備保障株式会社

西新宿の警備会社である大京警備保障株式会社。TikTok公式アカウントのフォロワー数は約300万人で、毎週投稿されています。

動画に登場するのは40〜50代中年男性社員。流行りのダンスを踊ったり、フィルターを使ったりなど、「中年男性×流行り」というキャッチーな要素を組み合わせた動画を投稿しています。

TikTokのユーザー層であるZ世代は日頃から広告を見る機会が多いため、あえて会社のことは宣伝せず、若年層に受け入れられやすいトレンドを取り入れているとのこと。

動画からも風通しの良い社風が伝わるため、警備会社に根付く若者の採用難の克服にもつながるでしょう。求人広告のコストがかからずに採用活動が行える効率的な運用方法になっています。

BtoB企業がSNS運用を成功させるために

BtoB企業のSNS運用は、自社の魅力を広めるための選択肢の1つになります。しかし、自社のターゲット層に合わせたSNSを選定し、ユーザーに刺さるコンテンツを発信することが必要です。

どのような戦略を立てようか悩んでいる人は、こちらの記事も参考にしてみてください。

また、弊社WERITEチームでは、専門家によるSNS運用も実施しています。プロのライター、デザイナー、ディレクターなどが多数在籍しているため、SNSに投稿する画像や文章など、必要に応じて承ります。「自社でSNS運用までは手が届かない……!」という方は、まずはお気軽にご相談ください。

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