日本を代表する5人組の男性アイドルグループと言えばSMAP

アメリカを代表する5人組の男性アイドルグループではBackstreet Boys

この2組が挙げられる。

彼らはデビューしてから20年以上経った現在でも似たようなタイプのアイドルグループだと言われていてBackstreet Boysは「アメリカのSMAP」と呼ばれているほど。確かに両グループの似ている部分は僅かにある。

★SMAPとの共通点

★音楽面

※バックストリート・ボーイズの音楽は、基本的にはポップスとバラードが中心であり、代表曲である「Everybody」・「Get Down」・「As Long As You Love Me」・「I Want It That Way」・「Larger Than life」・「Shape Of My Heart」といった曲のほとんどがポップス＋バラード系の曲である。

※SMAPの音楽も、代表曲の「世界に一つだけの花」・「らいおんハート」・「夜空ノムコウ」のバラード3曲に加えて、「SHAKE」・「がんばりましょう」・「青いイナズマ」・「ダイナマイト」といった大ヒット曲が多数挙げられるが、SMAPも簡単なポップスとバラード系の歌が中心である。

●デビュー当時は売れなかった

Backstreet Boysは、1993年に結成。1995年にアメリカでデビューシングル「We've Got it Goin 'On」を発売したが、全く売れなかった。なぜなら、当時は「ボーイバンドは売れない」という風潮が世間に浸透していたため、テレビやラジオでも曲を流してもらえず、ライブではファンがほとんどいないノーファンを経験するなど、なかなか宣伝(プロモーション)に力を入れてもらえなかったからである。結局、ビルボードチャート69位と売り上げは非常に不振だった。

※バックストリート・ボーイズが、ブレイクしたのは2枚目のアルバム「Backstreet's Back」からである。(売れるまでに約2年ほどかかった)

SMAPは、1988年に結成。1991年に「Can't Stop!! -LOVING」という曲でデビューしたがオリコン週間チャートでは2位どまりで、地方でのコンサートでは客もまばらだった。アイドル冬の時代と重なり、音楽番組も次々と打ち切られ、当時のジャニーズ事務所自体も光GENJIを最後にしばらく低迷期を迎えており、SMAPの売り出し方について確たる方針を定められないでいた。

※SMAPがブレイクしたのは、1994年のシングル「がんばりましょう」からである。(売れるまでに3～4年ほどかかった)

SMAPは2001年に稲垣吾郎、2009年に草彅 剛が活動を自粛していた時期があり、BSBは2006年から2011年までケヴィンが一度、グループから脱退した。両グループとも4人組で活動していた期間があったことも似ていますね。

アメリカでNew Kids on The Blockが解散して「ボーイバンド冬の時代」だった時期にデビューしたBackstreet Boysと1980年代後半からバンドブームが起きて、アイドル冬の時代と言われた時期にデビューしたSMAP、両者とも似たような経験をしていることが共通している。

●全盛期
※Backstreet Boysの全盛期は、1997年～2000年までの3年間である。

※SMAPの全盛期も1996年～1998年までの3年間である。

★売り上げ
Backstreet Boysの総売り上げは、1億4000万枚以上を記録しており、ボーイバンド史上最大の成功を収めたグループだと評価されている。

SMAPの総売り上げは、3700万枚以上を記録。日本史上最大の成功を収めた男性アイドルグループだと評価されている。

★歴代アイドルグループでトップ

・歴代のボーイバンドランキングでBackstreet Boysは第1位に選ばれている。

※ちなみに第2位がジャクソン5、第3位がNew Kids On The Block

・日本の歴代男性アイドルグループでSMAPは第1位に選ばれている。

※第2位が嵐、第3位にKinki Kids。

★他の男性アイドルにも影響を与えた

Backstreet Boysがブレイクした後、アメリカ(主に米英)では似たようなタイプの男性アイドルたちがたくさんデビューしてアイドルブームを起こした。その中でも特にN Syncは、最初から2代目バックストリート・ボーイズとして結成され、両グループはライバル構図となった。BSBがポップスとバラード系の音楽が中心だったのに対して、インシンクはR＆Bやダンスミュージックの要素を取り入れた音楽とBSBよりも優れたダンスを武器に活躍し対抗した。他にも5ive、O-TOWN、Imajin(黒人4人の少年グループ)、98 Degrees、Boyzoneなどのグループがデビューした。1998年に結成されたWestlifeは、当初は3人組だったが、backstreet Boysの人気に影響を受けて3人組では売れないと判断され「アイルランド版(イギリス版)のBackstreet Boys」として5人組に変更し、音楽面でもBSB路線を狙った。

日本ではアイドル冬の時代だった時にSMAPがブレイクした後、同じジャニーズ事務所の後輩グループはもちろん、他の芸能事務所も男性アイドルを多数デビューさせた。中でもライジングプロダクションは、設立当初から女性アイドルを専門に育成していたが、SMAPを筆頭にKinki Kids、TOKIO、V6など当時のジャニーズ(全盛期)の人気を見て急いでジャニーズに対抗する「男性アイドル」を企画して1997年にDA PUMPをデビューさせた。DA PUMPも歌やダンスだけでなく、バラエティ・ドラマ・ラジオ・映画・CM・司会・ロケ企画などSMAPの遣り方を参考にした。以後、LDH系列グループ(EXILE)やスターダストプロモーションなどの男性アイドルたちもSMAP(ジャニーズ)のやり方を応用している。

SMAPは日本の国民的アイドルグループ

Backstreet Boysはアメリカの国民的アイドルグループ

という点でも両グループは共通していると言えるだろう。