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敗退相次ぐ金メダル候補

ー東京五輪、波乱の5日目

柔道男子・大野将平の五輪連覇、卓球混合ダブルス・水谷隼と伊藤美誠ペアの金メダル獲得から一夜明けた東京五輪、大会5日目(27日)。どうも波乱の様相だ。金メダル候補最右翼の男子競泳・瀬戸大也、女子テニス・大坂なおみがともに、決勝に駒を進められなかった。瀬戸は得意の400m個人メドレーでも、すでに予選敗退が決まっている。残す200m個人メドレーに向け、気持ちを切り替えてレースに臨んでもらいたい。

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真剣勝負

スポーツは、必ずしも実力上位が勝者になることばかりではない。レース当日の気分、会場の雰囲気など、さまざまな要素が複雑に絡み合い、選手に影響を与える。「勝って当然」と思われるほどプレッシャーは大きくなり、心や身体はどうしても萎縮しがちになる。

「強者=勝者」の方程式は安易に成立しない。そのため、選手は勝つために工夫を凝らす。インターネットメディアによると、今大会、日本初の金メダリストになった男子柔道・高藤直寿は、リスクを冒さず勝ちに徹する柔道に変え、本来の派手な大技を多用するスタイルを封印して臨んだという。

初戦を除く3試合すべて、延長戦の末に掴んだようやくの勝利。決勝戦についても、相手が指導3枚を受けての反則勝ち。たとえ実力者であっても、真剣勝負を勝ち抜くことがいかに難しいかが分かる。地味に見える戦いぶりは、金メダルへの執念そのものと言える。

有終の美

選りすぐりのアスリートが競う中、金メダルを獲ることだけでも"至難の業"なのに、それが連覇、3連覇になると、もはや"神の所業"と言いたくなる。金メダルが期待された瀬戸は、ここまで絶不調だ。「悔しいを通り越してよく分からない」と、自分でも信じられないといった様子。

瀬戸は次が最後のレース。開き直って有終の美に期待したい。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)

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