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真ん中長女の拗らせ方

2023年6月26日放送のABEMA Primeを観て、思ったこと。


以前、「真ん中長女症候群」という造語についてちらっと書いた。
「真ん中っ子症候群」と「長女症候群」を合体させたもので、真ん中っ子で長女ってすっごく心を病みやすい環境じゃんね、だから私が病んじゃったのも仕方がないよねと、自分を納得させるために、自分の中で使ってきた。


兄・私・妹。それぞれ3歳離れている。

兄は長男、当然大事にされる。
妹は末っ子、やはり大事にされる。
こう考えると、真ん中っ子はそもそも、相対的に大事にされる度合いが低い傾向にあると思う。

また、兄からは何かと押し付けられる、妹からは何かと頼られる立場なので、兄妹の中でも便利屋というか、中間管理職というか、面倒を請け負いやすい傾向があると思う。

長女というのが、母親からの愛情を感じにくい属性というのはよく聞く話だ。「しっかりしなきゃ」という自覚から親への甘えを自ら封印してしまって拗れたり、親が「お姉ちゃんは大丈夫」と無責任な信頼を寄せて放置したり後回しにしたりした結果拗れたり。

女児は男児より精神的な発達が早く、幼くても賢くてしっかりしている。
これは世間一般にも言われる話だし、実際女児と男児を育てている母親が(私の知る限りでは)口をそろえて言うことだ。

幼いころから女児は比較的しっかりしている傾向がある。ませた事を言ったりもする。でも、いくら表面が大人びているように見えても、心が大人な訳がない。子どもらしい扱い、子どもらしいケアが必要なのだ。
だからこそ、長女と親の間には先述のような拗れが発生するのだろう。


閑話休題。
姉弟を育てる知人が上手い表現をしていた。
男児は、手のひらの上でコロコロ上手に転がってくれる。
女児は、手のひらの上でコロコロすると逆回転し始める。

初めて聞いたとき爆笑したが、なるほどと思った。

別の知人はこんな話を聞かせてくれた。
女児向けに可愛い服がたくさん売られているが、好みに合わないと着てくれない。「これが好きそうだな」と選んで買っていくのに、「これ好きじゃない」と言って全く着てくれない。挙句文句を言ってくる。

なるほど逆回転している。



で、だ。
ABEMA Primeで気になったのは、次のような話だ。

下の子が産まれた頃、上の子が3歳前後の第一次反抗期だと、
自己主張全開の上の子は、母親にとって赤ちゃんの育児を邪魔する存在。
敵みたいに見えてしまう。
オキシトシンの影響で、母親は敵に対する攻撃的な感情が強くなる。

ああーーーー!!なるほどそうね!!!
確かにね!!納得!!!!

何が納得なのかというと、私の妹は産まれた時にちょっと問題があって(表現が悪いが)死にかけており、産後の母親が抱くこともできないまま保育器に入れられ、長い間入院していたのだ。母親がよく、搾乳した母乳を毎日病院へ届けた苦労や、「妹だけ授乳期間が短くなってしまったことに申し訳なさを感じている」という話をしていた。そりゃあそうだ。産後すぐに目の届かないところで生死をさまよう我が子、特別大切に感じるのは当然だ。
そんな時期に、自己主張全開で「私を見て!」とエヴァのアスカばりに構って欲しがる私。第一次反抗期でイヤイヤでイライラさせる私。
一方、ただでさえ妹が心配な上、オキシトシンによって感情を増幅されている母親。私を敵のように感じていたと言っても納得できる。

なお、兄もへその緒が首に絡まって産まれてきて大変だったと聞いた。
私は母曰く「よし、いきむぞ!って思ったら産まれていた」というくらい安産で、健康上も問題なく、至って元気な赤子だったそうだ。いやぁ、産まれる時から親孝行な子じゃないですか。

でも、問題が無いからこそ、「この子は大丈夫」なんだろうね。

成長してからも、私は放っておいても無難な成績をとっていたが、妹はできないことが私より多かったので、親は妹を心配して成長を褒めた。
(兄は兄で、長男だからこその期待をかけられて、とても大変そうだった)

兄と私は、母親から「自分のやりたい事を否定されて、母親のやりたい方へ誘導される」という、いわゆる過干渉を受けて育ったのだが、妹にはそれが無かった。

他にも色々、妹は特別扱いだなと思いながら育った。
それを両親に直接訴えたこともあった。父親は認めてくれたが、母親は認めなかった。


私は色々拗らせた人間だが、拗らせた原因は家庭にあると思っている。
特に母親との関係が原因だと思っている。

幼い私が家族に自分を否定された気持ちになってヒステリックに叫んで自室にこもった後、母親と妹が楽しそうに笑う声が私を嘲笑しているように聞こえていたのは、実際に馬鹿にするような話が聞こえた事があるからだが、加えて母親と妹の仲が私より良かったからだ。私だって娘なのに、姉妹なのに、私は家族の輪から外されているように感じていた。

それは恐らく、妹が産まれた時にできた溝がきっかけだったのだろう。
溝ができたのは、私の第一次反抗期と、妹を守ろうとする母親のオキシトシンによる影響からなのだろう。

私という存在が悪いわけじゃない。初めてそう思えた。

ここまでお付き合いいただいて、ありがとうございました!あなたにいい事が起こりますように。 何かにもがいて苦しい人へ。その苦しみを、ちゃんと吐き出してください。ここで待っています。 https://www.lively-talk.com/service