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CxOヒストリーインタビュー【ハイライト】株式会社ユーグレナ 取締役代表執行役員CEO 永田 暁彦さん

Widgeがインタビューした記事のハイライトをPickしてお届けするページです。
今回ご紹介するのは、バイオ燃料の開発やヘルスケアビジネス、ソーシャルビジネスを展開する株式会社ユーグレナにて、取締役代表執行役員CEOを務める永田 暁彦さん。(※取材当時は取締役CFO)
同社へ投資していたPEファンドに在籍していた永田さんは、2008年12月にユーグレナ社の社外取締役に就任され、2010年4月には取締役事業戦略部長としてユーグレナ社に完全移籍する形で同社へ参画されました。仕事をする上では常に「人と地球を健康にする」というフィロソフィーを大切にされているそうです。そのビジョンやキャリアストーリーについてなど様々なお話をいただきました。

山口県のご出身で、九州で少年期を過ごし、12歳の時にはすでに親元を離れて隣県にある全寮制の中学へ進学されたという永田さん。幼少期は宇宙や工学への関心が高く、図鑑を読むことに熱中していたそう。学生時代は数学だけを突き詰めて勉強するなど、芯の通った学生だったそうです。
ご両親ともに福祉関係のお仕事をされていた関係で、幼少期から孤児院や障碍者施設、老人ホームなどを訪問することも多く、世間一般でいう『常識』とは違う価値観を養うことができたそう。

「こうならないといけない」とか、「この道が正規ルートだ」みたいな発想が全く無いんですよ。
人間の多様性であったり、いわゆる社会の表裏みたいなものが、自然と心の中に入っていたので、エリートコース1本で、これがダメだったら人生おしまいだ…みたいな歩み方をしている人を見ると、すごく違和感があったんですよ。

大学へ進学後すぐに、ご自身の多様性を広げるべく2年間休学し、1年目はニュージーランドへ、そして2年目はバイクとテントを携えて国内を転々とひとり旅されたというユニークな経験もお持ちです。

僕自身、中学・高校と寮で朝から晩まで勉強に明け暮れて、慶應に入って…という流れでもあって、振り返ると自分が思っていたほど多様性があまり無いなと思ったんです。それで一旦外に出ようって思ったんですね。

それで、4月からすぐパチンコ屋さんとラーメン屋さんを兼業して、月40万円貯めて。そのお金でニュージーランドに行くんですけど、学校に行くとかでもなく、自由気ままにスケボーをしながら羊を数える…みたいな(笑)。現地に行って、最初の1週間はホームステイしていましたけど、その後は現地で知り合った現地人の家に行って暮らしていました(笑)。

復学後はご縁のあったインスパイア社へ学生インターンとして参加され、持ち前の行動力を発揮して成果を出し、ご自身をブラッシュアップしていったそうです。

当時インターンに来ていた人は、ひとまず考えることから入っていたのが印象的だったんですが、先にアクションをしたというのは大きかったかもしれないですね。生の現場を見てから思考に移すというか。
まずは戦略を立てて…みたいな方も多いと思うんですけど、基本的には、走りながら考えるというのが大切だと思うんですよね。

前述した休学の影響で、1年生を3回繰り返すという学生だったにも関わらず、結果的には複数社から内定を得ていた永田さん。最終的にインスパイア社への入社を決めた理由は、

「人」ですね。その当時に居た人たちは明らかにレベルが高かったです。 自分が劣等感を感じるほど、優秀な人が集まっている環境だったということと、就職活動を通じて猛烈に叱られたのはインスパイアだけだったんですね。

入社後は一刻も早く独り立ちしたいという思いが強く、早期の段階で某製薬会社のマーケティングのコンサルをご自身で受注~納品までやり遂げることに成功され、ユーグレナ社を投資先のひとつとして選定・担当することになったそう。ユーグレナ社を選ばれた理由については、

自分の中で未来が見えるというか。未来の見え方っていろいろあると思うんですよ。テクノロジーオリエンテッドであったり、入っていこうとするマーケットに将来性があったり、ビジネスモデルそのものに勝つ可能性が大きくあったりとか、いろいろとありますよね。

とのこと。その後、異例ともいえる社外取締役への抜擢があり、周囲にはご自身よりも年上の方々ばかりという複雑な環境下に飛び込まれます。ご自身のパフォーマンスでその存在意義を認めてもらうことを意識しながら、臆せずに学びと挑戦を継続していくことを意識されていたそうです。

どれだけパフォーマンスや能力を出したいと思っていても、相手に受け入れてもらわらなければ意味が無いですからね。 人間性で受け入れられるということも大切だと思うんですけど、やっぱり仕事ですので、「こいつは使える」と思ってもらわなければならないですよね。 そういう意味で、マーケティングとかデザインとかは、感性や主観がとても反映されやすいと思うんですが、会計と法務に関しては、新人であろうと関係ないと思うんですよ。

逆境ともいえる環境にあっても、たゆまぬ努力で仕事のパフォーマンスを示し続け、継続的なコミュニケーションを通じて理解を求めていくことが大切であると語られています。
ミドリムシを通じて「人と地球を健康にする」という理念のもと、サステナブルな社会の創造を目指していきたいという永田さんのインタビュー記事はこちら(https://media.widge.jp/interview/read/9)からご覧ください。