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ターミナル駅のようなnoteというこの場所が、私じゃない私を教えてくれる

「他者から見た自分が本当の自分」

そう言ったのは、「今でしょ」の林修さんと、お笑い芸人 今田耕司さんだ。

日曜9時からのTBS。日曜劇場が終わると、「林修の初耳学」というバラエティ番組が始まる。この初耳学のコーナーの1つに、林修がインタビュアーになっていろんな芸能人に1対1で話を聞く「インタビュアー林修」というのがある。

その日のゲストは、今田耕司さんだった。

今田耕司さんの話は、芸人の下積み時代から、今のメイン仕事にもなっているMCの話、そして仕事に対する信念に移っていった。

そのときに今田耕司さんが言ったのだ。

「これまで芸能界にいて、やばいやばいって思ったときももちろんあって。だけどそういうときこそ誰かが声をかけてくれる。当時のマネージャーさんから『こんなことやりませんか?』というふうに。

だから俺は、人に言われてやるのが向いてるんだなって、わかったんです」

それを聞いたインタビュアー林修は、「僕もそうなんです」と続けた。

「僕も自分からこういうことをやりたいって言わないんですよ。このコーナーも『インタビューやりませんか』って言われて。

仕事っていうのは自分のやりたいも大切だけど、他人の意見にのってみるっていうのも大事だなと」

他者から見た自分が、ほんとうの自分を教えてくれる。

私はこれまで、自分が考えた自分だけが、はっきりとした輪郭を持っているのだと思っていた。それは私が人よりも「やりたい」や「好き」、自分なりの美学があって、たくさんの物事に自分なりの定義があるからだ。

「これが私、たなべ」という確固たる私がいた。

でも、今日。それはちょっと違うのかもしれないな、と思った出来事があった。林修さんや、今田耕司さんが言いたかったのはこういうことなのかな、と思い至った。

詳しいことについては近日中にnoteを書きたいと思うけど、気づきのあった一幕をおすそわけ。

それは、zoomを使いながら、何人かでそれぞれのnoteを見合っていたとき。「たなべさんのnoteで読んだ方がいいのはどれ?」と聞かれて、「そうですね……」と悩みながらも、私はこのnoteをあげた。(一番上にくるように、固定にもしているのでぜひ!!)

実はこのnoteを書いた日、私はめっちゃくちゃ疲れていた。毎日noteを続けていると、そういう日もあるだろう。

この日は「何を書こうかな~」と考えるものめんどくさくて、一緒に夜ご飯を食べた友達の話をそのまま書いた。タイトルに至っては、友達とした会話そのままだし、内容も起承転結があるわけじゃなくて、そのときした会話の流れのままで書いた。

私からしたら「手抜き記事」という位置づけになる。

ところがところが。

実はこのnote、意外にもじわじわとスキ! をもらっているのだ。毎日ちょっとずつちょっとずつ、いろんな人がスキ! と反応してくれている。とっても嬉しい反面、正直私の心の中は複雑。

え……? この記事が? え、「手抜き」だよ?
もっと頑張って書いた記事……あるよ……?

これが私の感想だ。どうしてこのnoteがスキをいただけているのか、私にはわからなかった。

そんな、どうしてだろう? という気持ちと、「何を読んだらいい?」と聞かれたときにスキが多い記事を紹介したという見栄から、この記事を紹介した。

すると、zoomにいた何人かから「これ読みました! 面白かったです! この記事のここが~」「わかるわかる、これって……」と、感想をもらえたのだ。スキが多い記事を~、なんて見栄を張って出した記事だったのに、なんと、棚を開けたらぼたもちがあった。

実際に記事を読んでくれた読者からもらう感想は、発見の連続だった。

ああ、そういうところに面白いって思ってもらえたんだ。
そこで気づきがあったのね〜、なるほど。
へえ~!私がするっと書いたそこが評価してもらていたのか!

という具合だった。

感想をもらってむくむくと湧いてきたのは、「あああああ~嬉しいなあ~(しみじみ)」という純粋無垢な、あったかな気持ちだった。春の陽ざしみたいな気持ちだった。

その瞬間、「そうか、今田耕司さんはこういうことを言いたかったんだ」と、私は気づいた。

私が考える、確固たる私もいる。確かにいるだろう。

だけど、それとは別軸で、誰かが見てくれている私もいる。私が評価していない私を、見てくれている人がいる。私の分身として書いているこの記事たちを、見てくれている人が確かにいる。

noteって、そういう場でもあるんだなと思った。

こうして書いているここには私がいるし、スキやコメント、感想をくれる向こうにもあなたがいる。

私は、あなたから、新しい私を教えてもらっている。スキというリアクションで、まだ私が気づいていない私に、今まさに出会っている途上なんだろうな、と私は思ったのだ。

ああー!! noteってなんて面白いメディアプラットフォームなんだ!!

というか、まさにプラットフォームじゃん!! 新宿駅のようにたくさんの人がいる、たくさんの人が行きかう、話す、見る、読むができる、ヒューマンプラットフォームじゃん!! と熱量高く思ったのだった。




”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。