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【番外編】 弘中勝の「勝手に基礎論」(1)〜(3)

『測量士・浦恒博の「基礎論」』の連載に便乗して、『ビジネス発想源』筆者の弘中勝による「勝手に基礎論」という連載を併載します。

測量のプロでも何でもない筆者が、「基礎」の大切さについて、自由に語っております。

「基礎論」のnoteマガジンをお買い上げいただいた皆さんへの特典となっておりますので、ご購入者の皆さんは気楽にお読みくださいませ。


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●弘中勝の「勝手に基礎論」(第1回/全5回)
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測量士であり測量会社を経営されている浦恒博社長による「基礎論」、いかがだったでしょうか。

測量という仕事がいかに「基礎」を大事にしないと大変なことになる仕事なのか、よく分かりますね。


さて、「基礎にしっかり取り組む」というものはどんな仕事でも、どんな業界でも大事なことです。

それで「基礎」の重要性を語って頂ける方を考えた時、基礎が大事なあらゆる仕事の方々の中から、測量士の方に買いていただこうと真っ先に思いついたのはなぜか。

それは、私の前職の経験から来ています。


私は若い頃、計量機器メーカーに勤めていました。

計量機器というのは要するに、重さを「量る」機械です。

スーパーで「100g128円」などの精肉や鮮魚を見ますが、そういう時に必要なのが計量器、いわゆる「はかり」です。


このはかりを管理するために、「計量士」という国家資格があります。

つまり、「100g128円」という重さを量ることについては、実は国家資格の人による厳格な管理の下にあるのです。

たかだか何グラムかの計量のために、国家資格が絡む、というのは大袈裟な話に思えるかもしれません。

でも、その「たかだか何グラム」の世界がきちんと管理されていなければ、とんでもないことが起こってしまうのです。


例えば、九州の福岡県に本店があるスーパーが、同じ九州の鹿児島県に新しい支店を開店するとします。

そこで、福岡県の店舗で使っていた精肉部の計量器を、鹿児島県の新店舗の鮮魚部に持っていってそのまま使ったら、どうなるか。

これは、実は法律違反になってしまうのです。


その理由はなぜだと思いますか?

「精肉のはかりを鮮魚に持って行って使ったら、衛生的に良くないからでは?」

ということではありません。


福岡県と鹿児島県では、自動車でたった数時間の距離ですが、実は同じモノを量っても、重さが変わってしまうのです。

もっと近い、お隣り同士の福岡県と熊本県でも重さは違います。


なぜこんなことが起こるのかというと、

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▼経営者・マーケティング担当者向けメールマガジン『ビジネス発想源 Special』に連載され、大きな好評を頂いた「基礎論」、待望のnoteマガジン化!全5回です。

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