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俳句を詠んでみた(雪催ひ) 

クッションと踊るワルツや雪催ひ 

(くっしょんと|おどるわるつや|ゆきもよい) 

いまにも雪が降りだしそうで、でもなんとか持ちこたえているような日。
そんな日は、暮れてくるのも早い。
かと言って照明をつけるにはまだ早く、手持無沙汰で心もとない時間。

野見山朱鳥という人の句に「冬の暮 灯さねば 世に無きごとし」というものがあるが、まさにそんな時間である。

そんな時たまに、とてもセンチメンタルな気分になって泣きごとのひとつふたつ、言いたくなってしまう。
あいにく泣き言をいう相手もいないので、大抵は森田童子のCDを取り出して、おセンチな気分にとことん浸って、そのへんのクッションなどをお相手にステップを踏んだりして乗り切ろうとする。

繊細で透き通っていて、泣きたくなる歌声。
un deux trois
un deux trois
哀しみを帯びた調べが、寂しさを吸いとってくれる。

そのうち、クッション抱えて踊っている自分の姿が可笑しくなって、ふふっと元の自分に戻れたりする。
森田童子さま、ありがとう。

悲しくなったときは、我慢せずめそめそするのが一番だと思う。
自分のご機嫌は、なんとか自分で取り結ばなきゃね。
ね!と、念押しする。