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第99回箱根駅伝駒澤大学

こんにちは。こんばんは。どうも喉の調子があまり良くないホルスです。さてさて1月2日、3日に行われた。第99回箱根駅伝で駒澤大学が往路、復路、総合と完全優勝をして今シーズン大学駅伝三冠を達成したわけであります。個人的には出雲、全日本、箱根往路、復路、総合と全部優勝をしたので五冠と言っても良いのではないかと思う次第です。ほんと山野力キャプテン、円副キャプテンはとんでもないチームを作り上げたと思います。それと同時にこのチームは山野が大黒柱のチームだったと思います。大会終了後に駒澤大学の監督を勇退することを公表した大八木監督。大八木監督29年間の母校での指導者生活お疲れ様でした。最後に三冠して勇退するのはほんと凄いです。
今回のnoteでは毎回のことながら駒澤大学の走った選手について私が書きたい事を書いていこうと思います。各区間見るの嫌な方はまとめへとんで下さい。※選手名は敬称略で表記

1区円健介 1:02:53 区間2位

実は1区の主導権は円が握っていた?
最初から関東学生連合新田(育英大学)が一人集団を抜け出して先頭を走っていくのに円は付いていかずに大牽制バトルの集団の外側に位置を取り青山学院大学目片をマークしながら、目では國學院大學青木の位置も確認しながら終始レースを進めていった。途中で集団の後ろ真ん中に位置を移動もしていたが。
 18.8㎞で明治大学富田が集団を飛び出した時には円は追いかける選択をし追いかけるも富田には追いつけずそのまま単独2位で走り続けて21㎞で新田を抜かして2位でタスキを2区で待つエース田澤に渡した。ラスト1㎞での絞り出しにはこの4年間の苦労した事、チーム三冠達成への思い等色々な事が詰まっていた渾身の絞り出しだったと思います。チームの流れを左右する想像を絶するプレッシャーのかかっていたなかでの走りはほんと見事だったし、田澤には最高の形でのリレーだったと思う。本当はこの箱根1区を走って競技者としては引退だったが引退レースは3月に行われるニューヨークシティハーフマラソンで競技者として引退となるのでそこまでは後輩に残せる物は残していってくれるでしょう。

2区田澤廉 1:06:34 区間3位

大八木監督への恩返しの走り
同級生で大八木監督が仲良しトリオと言ってた円から2位でタスキをもらい前を走る明治小澤を追いかけていく。ところがタスキを貰った時に9秒後ろにいた中央大学吉居大和がもの凄いスピードで走って来て1㎞たたずに追いつかれてしまいそのまま大和は田澤の後ろに付かず前へ。田澤は吉居大和に無理して付いていこうとせず落ち着いて対応して5㎞を14分9秒で通過して8㎞過ぎで明治小澤を抜いて2位に戻る。10㎞を過ぎた辺りから徐々にペースを上げていき権太坂の手前での12.5㎞で吉居大和を抜き返して先頭に立った。このまま田澤が独走状態になると思われたが、後ろから田澤と同じようなペースで走ってきていた青山学院大学近藤が吉居大和に追いついて吉居大和が近藤の後ろについてリズムを貰って2人が追いかけてくる展開になり戸塚中継所まで残り120mで大和に再逆転をされ2位で3区篠原にタスキを渡した。3位でタスキを渡した近藤には1秒差で先着して渡したのは最後田澤のプライドだったでしょう。レース後に12月上旬にコロナに感染して1週間走れなかった期間があって仕上りが6割だったと出てきた事を考えると田澤廉恐るべしと思わされました。
 また出雲で3区に起用された時に優勝を争う学校のエースを抑える役目があったと言っていたので、今回は意味合いは違えど他校のエースを抑える役目したとも考えられる。たらればであるが、29日の区間エントリーの段階で補員に田澤が構えていて2区or3区のどちらも起用が考える状況だったのなら他の大学は2区にエースを起用してきていたかは気になるところである。正直今年の箱根2区は歴代での屈指の2区となっただろう。それを実現させたのは間違いなく田澤廉だと思う。
 田澤のこの2区での苦しんで走り切った事はこの後往路を走る、篠原、芽吹、山川の走りを引き出した事になったと思う。特に4区を走る芽吹はこの田澤の走りを見て俄然気合いが入っただろう。
4年間学生駅伝皆勤賞。そして個人としては6勝を達成し個人最多勝タイになったはず。本当にお疲れ様でした。最後に田澤廉は主人公になったし監督に最高の恩返しを出来た。

2020年3区 01:01:25 区間3位
2021年2区 01:07:27 区間7位
2022年2区 01:06:13 区間1位
2023年2区  01:06:34 区間3位

田澤の4年間の箱根記録

3区篠原倖太郎 1:01:58 区間2位

勝負に徹した。
昨年は6区に登録されながら当日変更で出走出来ず、2年越しの箱根出走となった。青山学院大学横田の後ろにずっと付き前を走る中央大学中野を追いかけていく。18㎞手前で仕掛けて横田を引き離し単独2位となり前を走る中央大学中野を追いかけにかかるも前を走る中央大学中野が区間賞を獲得したこともあり追いつけず10秒差で4区芽吹にタスキを渡した。
 恐らくではあるが、18㎞手前以前でも仕掛けて前を走る中央大学中野に追いつく事は可能だったとは思うが、昨年駒澤大学は3区で首位を明け渡した事もあり慎重にレースを進めていったのだろう。ただ終始篠原は横田の後ろに付いて走っていた時はストレスが溜まりに溜まっていただろうそれでも勝負に徹したのは4区の芽吹が何とかしてくれるという考えがあったのだろう。尊敬する田澤と芽吹の間の区間を走る事にプレッシャーもあっただろうけど、それ以上に楽しそうに走っていたのも印象的だった。

4区鈴木芽吹 1:01:00 区間3位

決意の走り
田澤の走りを見て燃えないわけがない芽吹。昨年の箱根での悔しさを払拭するために最初から攻めた走りをしていき7㎞で中央大吉居駿恭を抜き1位に浮上しそこから中央大学吉居駿恭を後ろに従えて先頭を走っていくが後ろから青山学院大学太田が迫ってきており、遂に14.3㎞で青山学院大学太田に追いつかれてしまい太田が先頭出て3人での並走となる。中央大学吉居駿恭が15.5㎞で離れて太田vs芽吹になりここからいよいよ青山学院大学と駒澤大学による大会前に言われていた頂上決戦が始まった。18.5㎞で芽吹が太田の前に出て芽吹太田の順になり、19.6㎞太田が仕掛けて芽吹は付いていけないが1秒差で耐えて走って20.5㎞で太田の後ろに追いつきそのまま逆転するも直ぐに太田が前にでて残り80mで芽吹が太田の前に出て5区山川にタスキを渡した。この芽吹が先頭でタスキを渡した事が5区山川の走りに影響を及ぼした。この芽吹vs太田のラスト1.5㎞は今大会のハイライトの一つとなったと私は思う。芽吹の何としても先頭でタスキを渡すという気迫は本当に凄かった。芽吹の走りに少しだけ注文をつけるのつもりではないが、藤田コーチが4年時に記録した1:00:56は更新してほしかったと思う。もちろん十分1:01:00で区間3位なのも凄いことなのは分かっている。ほんと芽吹は良く戻ってきた。来年は2区で6分出してくれるでしょう。今年も2区走ってほしかったがそれは来年まで持ち越しということで。

5区山川拓馬 1:10:45 区間4位

挑戦。
登り好きで得意ということで、昨年5区を走った金子に部内競争で勝ち5区に当日変更で起用された山川。小田原中継所をスタートして直ぐに青山学院大学脇田を離してて小田原中継所から函嶺洞門まで(3.5㎞)の間で15秒差をつけて単独で先頭走るが、後ろから中央大学阿部が12秒詰めてきて27秒差となる。大平台(7.0㎞)で中央大学阿部との差が20秒を切り19秒となる一方で青山学院大学脇田と50秒差まで広げて中央大学と駒澤大学の往路優勝争いに持ち込んだ。ところが自身が得意と明言する登りで苦労して小涌園(11.7㎞)では15秒まで詰められる。小涌園から芦之湯(15.8km)までで4秒広げて20秒差になり、下りで阿部に詰められると思われたが、元箱根(18.7km地点)で28秒まで更に広げてそのまま首位で芦ノ湖にゴールして駒澤大学19年ぶり4回目の往路優勝のゴールテープを切った。2位中央大学に最終的に30秒差となった。結果的には中央大学には小田原から芦ノ湖までで9秒差しか詰められなかった。一方で最大のライバルと考えられいた青山学院大学には2分03秒差をつけた。登りの途中まで登る走りのリズムが掴めていなくて中央大学阿部に追いつかれると思ったが追いつかせなかった時点で駒澤大学の往路優勝の確率は結構高くなったと考えているので、山川はほんと良く頑張ったと思います。レース後に山川は自身課題を口にしていたので来年また5区を走る事になれば今年以上の結果を出してくるでしょう。その間前に5000と10000のトラックの記録を出すのが先になるのかな。

6区伊藤蒼唯 58:22 区間1位

待ちに待った大学駅伝デビュー
出雲、全日本とエントリーされながらも出走出来ず箱根でも出走出来るのか分からなかったが、6区に同学年で登録されていた帰山と交代で出走がかなう。大学駅伝デビュー戦ということもあり、慎重な走りをしていくのかなと思ったが、最初から攻めた走りをして芦之湯(4.8km地点)で2位中央大学との差を13秒広げて43秒にして下りに入ってもっと勢いを加速し大平台(13.4km地点)ではおそらくこの区間最大の秒差となった51秒までひらけた。大平台から函嶺洞門(17.0km地点)では7秒差を縮められ差が44秒差となったが、函嶺洞門から小田原中継所(20.8km地点)で3秒広げて47秒差にして7区安原にタスキを渡した。監督が走る前に設定したタイムが58:45だったとのことでそれを23秒上回ったのは見事としか言いようがない。もし設定タイム通りのタイムで走っていたら2位を走る中央大学6秒詰められて24秒差になってたのだから。伊藤はおそらく最初から最後まで区間1位のタイムで走っていたことも見事だろう。ずっと区間1位のタイムで定点を通過されてしまうと追いかける学校としてみればきつくなると思うので、それをやった伊藤を褒めるべきでしょう。もし監督が乗る運営管理車が芦ノ湖から後ろに付いていたら伊藤はもっと後ろから追いかけくる中央大学を離していたのでは?と思う。伊藤が今大会での駒澤大学の出走した選手で唯一の区間賞を獲得したことも書いておく。これで出雲の佐藤圭汰、全日本の山川拓馬に続いて駒澤大学同世代3人目の区間賞獲得者となった。
 おそらくは後ろから追いかけてくる中央大学は6区で秒差詰めて7区で先頭に立つつもりだったのを伊藤が区間賞とって目論みを崩したのだろう。結局のところこの伊藤の6区で走りで駒澤大学の総合優勝が大きく近づいたのだろう。ほんと伊藤蒼唯は凄かった。尚小田原中継所でタスキを渡した時そのまま7区に走り出してしまいそう見えた。

7区安原太陽 1:03:18 区間5位

リベンジ。
6区伊藤が区間賞の走りで後ろの中央大学との差を広げて勢いをつけてタスキを持ってきてきてくれたのでその勢いのまま序盤から良いペースで刻んで安定した走りをしていく。監督の声掛けにも手を上げて返す余裕があった。10㎞の給水では8区当日変更で出走が叶わず大学駅伝皆勤が途切れた同級生花尾恭輔から給水を受けた。二宮(11.6km地点)での定点ではタスキを貰った時よりも16秒差を広げていて後ろの中央大学とは1分03秒となった。二宮から大磯(18.3km地点)の間で中央大学に逆に22秒詰められて差が41秒となってこれはもっと詰められてしまうのかと思ったが、大磯から平塚中継所(21.3km地点)では3秒広げて44秒差で8区赤星にタスキを渡した。結局2位を走る中央大学とは小田原中継所から平塚中継所で3秒しか詰められなかった。ラスト1㎞付近には安原の弟が沿道で応援に来ていたので最後安原の絞り出しを後押ししただろう。走り始める前に昨年の借りを返すと強く意気込んで走ったので昨年の借りは返せたのではないのでしょうか。安原には大八木監督が一番負担をかけたみたいな事を言ってたので、首位を守る走りして安心しただろうし、本人も安心したでしょう。あとは走り終わったあと運営管理車に深く礼をした姿も良かったと思います。ほんと安原の1年間の頑張りを見た気がします。今年度駒澤大学の同世代で唯一の三大駅伝皆勤。

8区赤星雄斗 1:04:37 区間4位

2年越しの箱根
昨年箱根駅伝では最後の最後に調整が上手くいかなくて出走が出来ず悔しい思いをした。今年は当初8区にエントリーされていた同学年花尾との当日変更で起用され2年越しの思いで箱根出走となった。安原から44秒差でタスキを貰い序盤から区間新ペースで走っていく。平塚中継所から茅ヶ崎(6.7㎞)まで3秒広げて差を46秒にして11㎞を32分40秒で通過していった。10㎞での大八木監督から声掛けでは遊行寺の坂で切り替えて走るように指示がとんだ。15㎞での大八木監督からの声掛けで「ここから引き離すぞ。こっからお前が頑張ったらじわじわと離れる」と言われて動きを変えて後ろから詰められてたが、詰められなくなってきた。茅ヶ崎から遊行寺坂(15.6km)で6秒詰められ40秒差になった。遊行寺から戸塚中継所1㎞手前で58秒に広げた。更に1㎞で1分5秒まで広げた。赤星の2年越しの箱根走り見事でした。赤星てかなり繊細な選手だとも思いました。途中監督からこれ以上ペースを落としたらダメと声が掛かってそこから上げていけるあたりからもそう思いました。7区の安原もそう思ったのだが赤星も序盤から突っ込んで走って中盤で後ろを走ってる中央大学に追いつけるだろうと思わせて後半でもう1回切り替えて引き離す走りをするのは良かったと思います。これでは追う側はメンタルきついと思うので。赤星の遊行寺から戸塚中継所での25秒は大きかった。赤星は来シーズントラックの自己ベスト更新してくるでしょう。

9区山野力 1:08:26 区間3位

大黒柱
3年連続9区を任せられた頼れるキャプテン山野力。過去2年は追いかけていく展開だったが今年は先頭でタスキが来たので初めて先頭を走る山野。最初から区間新出すつもりの走りをしていく。最初の5㎞を14分07秒で入り大八木監督を慌てさせて大八木監督から「落ち着け」と声がかかる。タスキを貰った時点(戸塚中継所)で1分05秒の差だったのが権太坂(7.7km地点)で1分31秒まで広げた。10㎞の通過を29分10秒で通過していった。13㎞を38分05秒で通過していった。権太坂から横浜駅前(14.5km地点)では中央大学とは1分33秒差とさらに2秒広げた。ここでの給水は盟友円で山野には力水となったでしょう。17㎞を50分02秒で21㎞を1時間2分09秒で通過した。残り1㎞で大八木監督から「キャプテンなんだから頼むぞ」と声がかかり表情が少し潤んだような気がしたが。横浜駅前から鶴見中継所までは1分33秒のまま10区青柿にタスキを渡した。まずは山野3年連続9区お疲れ様でした。2年生の時は2位でタスキを貰って前を入る大学を追いかける辛さを経験し、3年生の時はまさかの状況になり、動揺してもおかしくもなかったのに何もなかったかのように走り4年生の時は先頭をひた走った。4年生で先頭を走るのは楽しかったでしょう。なによりもこの3年間の山野の成長と経験の跡が見えた9区山野力キャプテンの走りでした。最初の5㎞での走りを大八木監督慌てさせたのは、2年生の時に前を走っていた選手にされて山野がメンタル的にきつくなった時の事をやったとの事だったので山野は想定通り監督は焦るという感じだったのでしょう。9区山野これが復路を走る選手に安心感を与えていた事もあって他の復路メンバーの走りに繋がったのでしょう。繰り返すが3年連続9区お疲れ様でした。1年間三冠を目指すキャプテンお疲れ様でした。山野はキャプテンになって間違いなく選手としても人間として大きくなったと思います。4年間お疲れ様でした。あと歴代でも屈指のチームを作り上げたキャプテンです。ほんととんでもないチームを作り上げた。

2021年1:10:04 (6)
2022年1:08:47 (4)
2023年1:08:26 (3) 

山野の3年間の記録

10区青柿響 1:09:18 区間2位

大役
2年連続の10区に起用された青柿。7㎞くらいまでペースが安定していないように見えたが、得意の単独走で自分のペースで走って先頭を走っていく。後ろの中央大学とは鶴見中継所から蒲田(5.9km地点)まで差はそのまま。10㎞を29分22秒で通過して大八木監督からの声掛けでは「15㎞から勝負だ」と指示がとんだ。蒲田から新八ツ山橋(13.3km地点)で18秒差広げて1分51秒にした。15㎞で大八木監督から声掛けでペースが落ちていたのが復活した。新八ツ山橋から田町(16.5km地点)では更に4秒広げて1分55秒とした。田町から御成門(18.1km地点)ではまた3秒広げて1分58秒になった。おそらく今大会における1位と2位の差が最大となった。御成門から馬場先門(20.1km地点)では2秒縮められ1分56秒となった。20㎞で大八木監督から「区間賞を獲得することが大切だ」と声がかかる。ラスト1㎞最後のカーブを曲がって右の拳を上げてた。その後両手共に拳を握り直して自らラストの絞り出しに入る。最後は3日前からゴールテープを切ることを考えて密かに練習していたという三冠ポーズでゴールテープを切った。馬場先門から大手町(23.0km地点)フィニッシュ地点では14秒詰められて差が1分42秒差となった。青柿2年連続アンカーまずはお疲れ様でした。昨年は3位争いを制しての3位今年は3日前からゴールテープを切るポーズを考えての三冠達成のゴールテープを思ってた通りに切ったのは見事でした。個人として区間賞獲得出来なかったが無事優勝のゴールテープを切ったという事で良いのではないのでしょうか。区間賞は来年獲得するという目標で。青柿がこの10区走ってる間にしたガッツポーズの回数は16回だったらしいですが自らを鼓舞するためだったということじゃないのだろうかと思いますそれか気持ちが高ぶり過ぎてのだろうかと思います。また青柿はラスト3㎞くらいからは区間賞の事よりもゴールテープを切る事のほうが頭の中ではいっぱいいっぱいだったのでしょう。これも来年への宿題でしょう。来シーズンはトラックシーズンから姿を見せてまたワンランク上の選手になってほしいですね。

給水花尾恭輔

花尾について書かないわけにいかないと思ったので書く。8区に登録されていたが箱根本番少し前に体調不調になったとの事で当日変更で出走ならず。それと同時にここまで学生駅伝に全て出場していたのが途切れてしまった。その他にも今大会優勝メンバーになったら個人としての駅伝最多勝タイに3年生終了時点で並んだのだが、それは来年に持ち越しとなった。
 花尾が8区に登録された時点で私はこの区間で駒澤大学の総合優勝を確実にする気なのだろうと思った。今シーズン花尾は他のチームメイトとは違いひたすらハーフマラソンに出場して色んなレースパターンを経験してきていたので。前置きが長くなったが、7区安原の給水に花尾が現れた時は多くの駒澤大学ファンが歓喜したことでしょう。それと同時に花尾が箱根走れないの悔しいんだろうとも思いました。ここでは割愛させてもらうが花尾の給水の話が駒大スポーツ陸上班のTwitterに出てきて笑ってしまった。やっぱり花尾でした。ゴール後監督の鞄を回収したり、ゴール地点では胴上げの中心にいたり。走らなくても存在感がある花尾の箱根だったと思います。来年は絶対箱根走って笑ってほしいです。花尾はいつマラソンするのかも楽しみです。

総合成績

1区円健介 1:02:53 区間2位
2区田澤廉 1:06:34 区間3位
3区篠原倖太郎 1:01:58 区間2位
4区鈴木芽吹 1:01:00 区間3位
5区山川拓馬 1:10:45 区間4位
往路 5:23:10 優勝
6区伊藤蒼唯 58:22 区間1位
7区安原太陽 1:03:18 区間5位
8区赤星雄斗 1:04:37 区間4位
9区山野力 1:08:26 区間3位
10区青柿響 1:09:18 区間2位
復路 5:24:01 優勝
総合 10:47:11 優勝

まとめ

往路では1区を任された円がマークしていた大学全てに先着して2区で構えるエース田澤に最高のタスキリレーをした。※たぶんマークしていたのは青山学院大学、國學院大學、順天堂大学、中央大学だと思う。円が2位でタスキを持って来てくれた事によって田澤は楽に走れると思われたが、後ろから強気でくる中央大学吉居大和に早々と抜かれたが慌てず、2区をトータルで走り切る戦略で走っていこうとするも、吉居大和を抜いて先頭を走っていってたら後ろから青山学院大学近藤が中央大学吉居大和を引き連れてくるという状況になってて最後100mでは吉居大和の渾身の絞り出しに対抗出来ず2位でタスキを渡した。今年の2区は歴代でも屈指の2区になったと思う。それを実現させたのは色んな要素があるかもしれないが田澤廉の存在が大きかったと思う。またここで田澤が青山学院大学よりも前でタスキを渡した事が駒澤側にとって大きかった。3区篠原はずっと青山学院大学横田の後ろに付いて18㎞手前で横田の前に出て前を走る中央大学中野を追いかけたが、追いつけず4区芽吹は田澤の走りを見て燃えないはずがなく7㎞で中央大学吉居駿恭の前に出てそこからは先頭をひた走ると思われたが、後ろから青山学院大学太田が追いついてきて吉居駿恭を置き去りにしてからは太田との一騎打ちになった。残り1.5㎞からの太田vs芽吹は凄かった。結果的には芽吹が1秒差で5区山川にタスキを渡したのだが、私はこの芽吹が削り出した1秒が駒澤が往路を優勝した時に大きかったと思っている。また復路のメンバーにも1秒を絞り出す事の大切さを改めて示した気がする。5区山川は後ろから青山学院大学と中央大学が迫ってくる怖さと戦いながら芦ノ湖に一番最初でやってきて駒澤大学に19年ぶり4回目の往路優勝をもたらした。
 6区伊藤は当日変更で起用されて2位中央大学との差を徐々に広げていき監督が冗談かもしれないがこれは56分台出るとか言う走りで山を下り切って運営管理車が合流して大八木監督から声掛けで切り替わって残り3㎞で最後の絞り出しをしてこの大会駒澤大学の選手で初の区間賞を獲得した。結果的には駒澤大学では伊藤一人だけの区間賞獲得者となった。7区安原は走れるかずっと分からないなか気持ちを切らさず調整をしてきて7区を走り、昨年の借りを返す走りをした。監督は安原には特に感謝しているだろう。8区赤星は花尾と交代でプレッシャーもあったと思うが、監督の声掛けに守られて2年越しの箱根を快走していき2位の中央大学とは差をさらに広げて9区山野にタスキを渡した。山野は最初5㎞を突っ込んで走って監督は慌てるが山野は自分が過去にされて事をやってただけで監督が慌てただけとなった。山野のほんとメンタル恐ろしいとそれと同時に思いました。そこから落ち着いて先頭を走っていき15㎞で円から給水貰ったときのペットボトルごしのグ―タッチも良かったと思います。最後1㎞での監督からの声掛けでは表情が潤んだように見えたような気がしました。10区青柿は終盤までは区間賞争いの走りをしていたのが、それよりもゴールテープを切る事を考えていて区間賞よりもゴールテープだったのでしょう。ゴールテープ切ってからのスピード上がった気がした。まとめおわり。

今回走れなかった選手について

小野恵崇
おそらくは6区の候補としてメンバー入りしていたのだと思うが、伊藤が走ったということは故障か直前に調子を崩したのでしょう。小野が山下りするのを見てみたかった。今年はそれだけ駒澤の6区は激戦区だったのでしょう。
金子伊吹
山川との争いで敗れて2年連続の箱根とはならず。その代わり5区山川の付き添いをしていて走る直前まで山川にアドバイスをしていたのは印象的でした。ゴール地点では圭汰の横に居て圭汰を見守ってるが印象的だった。流石圭汰と同部屋の選手で上級生です。
花尾恭輔
給水花尾恭輔で触れたので割愛
吉本真啓
おそらく3区の当日変更前提で3区にエントリーされたのだと思う。芦ノ湖ゴール地点に出迎えに居たので監督から来年は走るぞというメッセージなのかもしれない。吉本自身全日本と箱根と悔しい思いをしたので来年は絶対に駅伝走ってくるだろう。伊藤が悔しさを力にしたように。
帰山侑大
6区にエントリーされていたが当日に同級生伊藤と交代で出走ならず。駒澤の5区、6区の好走の立て役者だと個人的には思っている。帰山が下りのコーチングをして2人とも下りが良くなったらしいので。もし帰山がコーチングをしていなかったらまた多少のタイムが変わっていただろうし。仮に帰山が6区走っていたら57分台のタイムで走っていただろうし。以下帰山の話

佐藤圭汰
今年の駒澤大学の駅伝の勝ちは圭汰で先頭に立ってそこから逃げて勝つのが流れだったのだが箱根は出走出来ず。本人は自分が走れず悔しい思いをしたと思うがチームが勝ったので本人としては少しは安心しただろう。もちろん本人としては走りたかっただろうと思うがそれだけ他の選手のコンディションが良かったのだろうと思う。大八木監督もギリギリまで起用するか悩んでいただろうし。もし走っていたら3区か7区を走っていただろう。

駒澤大学箱根総合優勝を出来たと思う10の要因

  1. 田澤が2区に構えて他校のエースを抑える役目をした

  2. 円が1区できちんと流れを作った

  3. 3区篠原が監督の指示通りに走れた

  4. 芽吹が山川にトップでタスキを渡した。

  5. 帰山の存在

  6. 大八木監督の声掛けがめちゃくちゃ細かかった

  7. 全員が区間5位以内で走った。内訳1位1、2位3、3位3、4位2、5位1

  8. 先頭で走っている時も常に攻めの姿勢で走った。

  9. 復路メンバーが前半に離して後半また離す走りが出来た

  10. 三冠へのプレッシャーに勝てたこと。

おわり

おまけ

1区円健介 1:02:53 駒大歴代5位 
2区田澤廉 1:06:34 駒大歴代2位  ※1位も田澤 区間歴代10位
3区篠原倖太郎 1:01:58 駒大歴代2位 区間歴代14位
4区鈴木芽吹 1:01:00 駒大歴代1位 区間歴代5位
5区山川拓馬 1:10:45 駒大歴代1位 区間歴代8位タイ
往路 5:23:10 駒大歴代1位  歴代4位 
6区伊藤蒼唯 58:22 駒大歴代2位 区間歴代14位タイ
7区安原太陽 1:03:18 駒大歴代3位 区間歴代25位
8区赤星雄斗 1:04:37 駒大歴代1位 区間歴代19位
9区山野力 1:08:26 駒大歴代1位  区間歴代9位
10区青柿響 1:09:18 駒大歴代2位 区間歴代13位
復路 5:24:01 駒大歴代1位 歴代4位
総合 10:47:11 駒大歴代1位 歴代3位

大八木監督29年間お疲れ様でした。


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