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『彼らは廃馬を撃つ』ホレス・マッコイ

ホレス・マッコイは1900年代前半から半ばにかけて執筆活動に勤しんだアメリカの作家です。同時期にアメリカでは、ヘミングウェイやスタインベックがその名を輝かせていましたが、さまざまな職を転々として作家になった当初のマッコイは無名。フランスで先に評価され、母国でも知られるようになりました。

『彼らは廃馬を撃つ』は、若い男女が賞金を求めて、最後の一組になるまで踊り続けるマラソン・ダンスを物語の舞台にしています。マラソン・ダンスでボディー・カードをしたマッコイの経験を元に描かれた、ユニークで面白い小説です。

本作を読むまで僕も知りませんでしたが、マラソン・ダンスは、1920~30年代のアメリカで流行った狂気じみたコンテストです。賞金を得るために多数の若者たちが参加したが、ひたすら踊り続けるがために途中からおかしな行動に走り出したとか。そんな様子を見に来る客も当時多かったようです。





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