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Ambasciata d'Italia in Tokyo#3 (2019.06.20)

ビザの受け取りに、再びイタリア大使館を訪れた。

申請から2週間経てばいつ取りに行っても良いが、早く貰いたかった私は会社を休み、きっかり2週間後に訪問した。今回も開門時間前に行って待つことにした。それにしても、朝から蒸し暑い日だった。

時間が来て守衛にビザの引換券を見せ、そそくさと入館した。前回と同じ男性の審査官に引換券を渡すべく、前のアジア人のおばちゃんの手続きが終わるのをじっと待った。

自分の番が回って来て、はじめにビザが発給された旨を聞いた。分かっていたが、ほっ とした。その後、パスポートと提出書類の一部が返却され、現地に着いてから取得する滞在許可証(とても重要❢)の説明を軽く受けた。

「何か質問はありますか?」

「・・・ビザはどれですか?」

パスポートの中よ!!

「!?」

私が審査官に質問するや否や、回答してくれたのは彼ではなく、さっき自分の前にいたおばちゃんだった。どうやら彼女は審査官に質問したいことを思い出したらしく、待ちきれず横から割り込んで来たのだ(笑)

言われて見てみると、確かに「査証」のページに「VISTO」が印刷されていた。国によって仕組みが違うということか。

「今はこの人の番ですから、あなたは待っていてください。」

そう諭され彼女はソファーに戻ったが、話の腰を折られた私は、他に質問することも直ぐに思い浮かばす、特にありませんと答え手続きを終えた。

無事ビザを取得できた訳だが、自分にとって神聖な手続き邪魔され釈然としない感じが残った。某CMじゃないが、多様性の時代だからと自分に言い聞かせて大使館を後にした(笑)

それにしても、終わってみると実にあっけなかった。おばちゃんの件がある意味では彩を添えていると思えるくらいだ。

どうにか特別な日にしたい。そう考えた私は、一旦帰宅し鞄の修理で浅草に向かった後、その勢いで念願の東京スカイツリーに登った。しかし、期待が大きかった分、少々落胆したというのが正直な感想だ。

実はこれまで何度か妻をスカイツリーに誘っては断られていた。そういう訳で、ソラマチの方が寧ろ楽しめたという話を仕事から帰宅したばかりの妻にすると、「だから言ったでしょ」と冷たくあしらわれる始末。

諦めの悪い私は、最後にイタリアンに行こうと妻に提案した。妻ははじめ怪訝な顔を見せたが、いつもの店と言うと同意してくれた。イタリアンと言っても小洒落た店ではなく、近所のカジュアルレストラン。妻は私が柄にもなく洒落た店に行こうとすると、決まって相手にしてくれない(笑)

私は料理と共に赤のグラスワインを注文した。ネグロアマーロ、黒くて苦い、という意味を持つ品種。ミディアムボディで若干甘口に仕上げられたワインだったが、後味に存在感のある苦みを感じた。甘苦い、まさにこの日の気分を象徴するようなワインだった。

食事を終え、帰宅しながら次に何をしようとかと考えた。やはりイタリア語だろうか。パンぐらいイタリア語で買えなきゃいかんだろう。まだまだ、やるべきことは沢山あるようだ。いや、暫くは忘れよう...

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