聞くだけでリスニング力が上がる?方法

「聞くだけでリスニング力が上がる方法」と聞いて、某社の聞き流しの教材を思い出す方もおられると思いますが、今回ご紹介するのは、それとはまったく違います。

これからご紹介するのは、ある程度、英文の内容がわかって、個々の発音や音のつながりがわかるのに、ネイティブが話すスピードについていけない英文がある場合に、特に有効な方法です。

「ゆっくり言ってもらえばわかる。」
というレベルですね。

それは、音声の再生速度を変換できるアプリや、語学学習対応のウォークマンなどを利用する方法です。

ゆっくり言ってもらえばわかるからと言って、話速を下げてはトレーニングになりません。

話速変換機能を使い、1.2~2倍速の高速で聞き流します。

2倍速くらいになると、ところどころで何を言ってるのかわからないレベルになりますが、気にせずに聞き流します。

私の教室でも、「2倍速では聞き取れません。」という人がいますが、聞きとれなくてもなんの問題もありません。通常の話速を聞きとるために、耳に負荷をかけるのが目的なので、2倍速を完璧に聞きとる必要はまったくないのです。むしろ、「ところどころわかるところがあればラッキー」ぐらいの感覚でいいと思います。

2倍速をしばらく聞いたのち、通常の速度で聞いてみます。

すると、通常の英語がとてもゆっくりに聞こえてきます。

これは、「インターチェンジ効果」と言われるもので、高速道路を走っていて、インターチェンジを降りると、一般道ではとてもゆっくり走っているように感じることがありますよね。

あれと同じことが、耳でも起こります。(2倍速から等倍速に変えても、まだ聞きとれない部分だけ、さらに速度を下げてじっくり聞いて確認しましょう。)

おすすめは、NHK出版の「語学プレーヤー」という無料アプリです。

ラジオ講座の音声をアプリから購入すると、本文のスクリプトもスマートフォン上に表示されます。(2倍速を聞きながら本文を目で追えば、速読の練習にもなります。)

NHKのラジオ講座には、レベルに応じた講座がたくさんあるので便利です。

また、スマートフォンに入っている他の音声(音楽など)でも倍速で聴けるのでおすすめです。

しかし、英語のリスニングが難しいのは無論、スピードだけではありません。

知らない単語があったり、英語の音のつながりの変化についての知識がなかったり、返り読みをする癖がついていると、どうしても英語を理解するスピードが、ネイティブ話者のスピードより遅くなってしまいます。

これらに対応するトレーニングと並行するかたちで、倍速での聞き流しを行うことで、リスニング力は飛躍的に向上するのです。

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