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Nidec ニデック 日本電産 まだこれから



まだ これからだ

期待先行でPERのみが膨らみ30倍、40倍となることで株価が1万円を超えることも想定されるが、私は、しっかり地に足のついた株高を期待している。
 
まだまだ、これからだ。業績の拡大に伴うのを待つのみ。
いまの株価の上昇には浮かれずに、企業の成長を見守りたい。

定点観測  24.5.2
■6594 ニデック(日本電産) 単位 億円

時価総額 43,254
売上・当期利益 
24年 23,000・1,350
25年 26,000・1,700  PER 25.4
 
☑売上成長率 10%(10年平均
☑当期利益率 06%(10年平均
30年 41,87・2,512 👉想定PER 17.2


■「オンリーワン領域」で戦う日本企業は圧倒的に強い

 日本企業は国際分業が進む中で、周辺及び基盤の分野で圧倒的な強みを持っている。例えばデジタル機器が機能するためには、半導体などの中枢分野だけではなく、半導体が処理する情報の入力部分をつかさどるセンサーや、モーターなどのインターフェースといった周辺分野が必要だ。また中枢分野の製造工程を支える素材や部品、装置などの基盤分野も欠かせない。

 日本には「オンリーワン領域」で戦う、非常に強いビジネスモデルを確立した企業が多数ある。世界トップシェアを持つ企業がゴロゴロしている。

 そんな中の一社が、モータの世界ナンバーワン企業である、ニデック(日本電産)である。



1973年創業
1990年代 HDD用モータの世界トップメーカーとなる

M&Aは過去71件以上実施。
1995~2005年には、17件のM&Aを集中的に行い開発及び必要な生産技術を取得。
2010年代には、HDD用モータ市場の縮小時期に、車載、家電、商業、産業用の分野で30件のM&Aを集中的に行い、HDD用モータ主軸の経営から脱却を目指してアクション。

2001年、ニューヨーク証券取引所へ上場(現在は上場廃止)。
2005年 連結売上高 5,000億円突破
2014年 連結売上高 1兆円突破
2022年 連結売上高 2兆円突破

2025年 連結売上高 4兆円突破 予定

2030年 連結売上高 10兆円突破 予定



今(2024年5月)の株価の底入れはまだ中間反騰(4回目の)


 コロナ危機前は、EV車載モータに全力集中で世界の市場シェアトップと取るっ!と凄い勢いで驀進していた日本電産の株価は2021年2月には、15,175円まで駆け上がった。

15,175円の最高値とつけた当時のバリエーションを振り返ると、
2021年3月期 EPS 208.3円 PER 72倍
2022年3月期 EPS 238.2円 PER 63倍
2023年3月期 EPS 78.2円 PER 194倍
なんと194倍というところまで吹き上がっていたということ。
その後の株価の低迷は、日本電産ホルダーの皆さんは周知の通り。


 2021年2月に、最高値 15,175円とつけたあとは、2021年10月に一時11,170円まで低下、その後、2022年1月に13,840円まで戻るが、そこまで。
その後はナイアガラの滝もかくやという崩落をみせ、2022年1月の1か月間でなんと月間高値13,840円から月間安値9,320円と月間の最安値と最高値の差が4,520円という恐ろしい価格変動を見せた。ここ2022年1月が巨大ナイアガラの滝の落下の大崩落の始まり、、そこから何度も何度も反騰
(①第一回反騰は2022年夏の6月~8月10,110円まで1万円台まで達するがはい、そこまで。そこから2022年秋の10月まで暴落し7515円台へ。
②第二回反騰は、2022年冬11月に反騰し9,000円まで達するが、やはりここで力尽きて、、さらなる暴落へ2023年3月には6,145円まで下落。
③第三回反騰は、2023年春から夏に。2023年7月8月には8500円を超えるところまで反騰するが、やはりここで、はい、そこまでチカラ尽きて、、底抜けのような大暴落に襲われ2023年10月には。。)
を見せるがそれ以上の暴落に見舞われ、2023年10月にはなんと6,000円を切り、5,401円という恐ろしい価格まで下落。その後、2023年10月から2024年3月まで半年に渡り、最高値から半額どころか60%以上のバーゲン価格の5000円台に低迷することになった。


 ここにきて④第四回反騰ともとれる動きが出てきている。
2024年3月、4月と6000円台回復、7000円台回復と徐々に戻りつつある。
さて、これが第四回の反騰で終わりやはりまた再び奈落の底へ落ちるかはさてさてだが、希望をくじくようで申し訳ないが、まだまだ数年はかかるかもしれない。

 2025年3月期の一株利益予想は295.9円。
 過去平均のPER 最安値圏は18.8倍前後。295.9✖18.8=株価 5562円だ。
 客観的に見てEPSが295円くらいでは実力的に株価は5562円くらいに市場からいつまた評価されるかわからないということ。EPSが300円台、400円台、そして500円台にまで達する業績の拡大が大前提。今の2024年5月時点の株価の上昇は、残念ながら第四回の中間反騰だろう。多少は反騰の期間が長引いて、いくつか大台を突破して上がるかもしれないが、チカラ尽きるだろう。業績が伴わないバリエーションだけの株価上昇はいつかはチカラ尽きるものだ。


 期待先行でPERのみがまた膨らみ30倍、40倍となることで株価が1万円を超えることも想定されるが、私は、しっかり地に足のついた株高を期待している。失敗に終わった中国EV車載事業の整理、改善を進め、中国から成長著しいアジア、インドや、収益率のよい欧米へのシフトを進めるとともに、注力する分野を車載だけではなく、工作機械や産業商業家電モータや、AIデータセンター向けなどの拡大事業の柱の分散と得意の企業買収でバランスよく成長を拡大していくだろう。

 25年はEPSが300円弱だが、27年、30年、35年と年度を重ねるごとにEPSもじっくりと年輪を刻むように拡大し(もちろん精密部品は景気循環、景気に左右されるので多少の年度による凸凹はありつつも)EPSが400円台、500円台と成長するたびに、株価も反騰からの底打ちが6000円などではなく、7000円、8000円、9000円、10000円と底が徐々に底上げされていくことだろう。その頃には、6000円台や、5500円のあの底値などは、もはや考えられない時代になるだろう。
 
まだまだ、これからだ。業績の拡大に伴うのを待つのみ。
いまの株価の上昇には浮かれずに、企業の成長を見守りたい。





■小部博志社長の特別インタビュー



■ニデック株式会社(日本電産)

🔴インドへ先手先手、既に第五工場も計画
🔴生成AIサーバー、データセンター向け
🔴工作機械関連M&A案件が収益押上
🔴車載欧州ステランティス合弁会社
🔴中国はレッドオーシャン、収益重視へシフト



■インドでモーター工場追加検討 


■ニデック株式会社(日本電産)

🔴現在インドは4工場
🔴さらに2025年にも1〜2カ所追加



■新社長 岸田氏のコメント



🔴2030年度売上10兆円へ向けて
『軽薄短小の魂を持つ50年の歴史を誇るモータ専業メーカーの歴史、
第二創業を成し遂げたい。』
🔴事業の主力は
脱炭素化電動バイク&EV自動車向け
精密商業モータ、工作機械、航空飛行機、
バッテリー貯蔵事業etc




■自ら考えるモータ「インテリジェントモータ®」


👉まるで、CGアニメ『きかんしゃトーマス』の世界。そんな世界の実現もNIDECのインテリジェントモータ®があれば夢ではない。

インテリジェントモータ®とは、簡単に言うとマイクロコンピュータ(マイコン)を内蔵しているモータ。モータ自身が自ら考えたり、モータ同士で会話し、協調して動くこともできる、いわば知性を持ったモータ。
例えば、電車には運転手や連結部が不要になり、それぞれの車両が自律して目的地へ向かったり、乗客の増減による重量の差を計算して一定の速度で走ったり、また、線路に不備が発生すれば、周囲の車両が自分の意思で駆けつけて振替輸送に協力し合う。それはまるで、幼児向けCGアニメ『きかんしゃトーマス』の世界ですが、そんな世界の実現もNIDECのインテリジェントモータ®があれば夢ではありません。
モータに内蔵されたマイコンで位置制御や速度制御ができること。位置検出のためのエンコーダなどが不要になるため軽薄短小化でき、その分コストダウンにもつながります。また、モータごとの個体差の調整も自らおこなってくれるので、通常必要なチューニング作業が不要になるという利点も。


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