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20年ぶりに、会いたかった先生に会える

 ひょんなことから、約20年前までよくお世話になっていた方に、お会いできることになった。

 当時、私は関東に住んでいた。
 ライター養成学校に行ったり(すぐ挫折して通わなくなったが)、派遣社員をやって食いつないだりしていた。
 とはいえども、生活が楽しかったわけでもない。大学進学をきっかけに移り住み、卒業後も惰性で残り続けていたという感じだ。

 人生に迷っていた私は、とあるカウンセラーの先生に出会うこととなった。
 当時の私はあちこちのメンタルヘルス系のグループや、イベントに顔を出していた。
 その中で知り合った方々の一人である。

 先生から、個別カウンセリングを受けたことはない。
 でも、私は自分のいろんなことをお話しし、先生は何一つ否定せずに話を聞いてくれた。
 当時の私の人間関係は、正直言ってロクなもんじゃなかった(そんなに好きでもない人たちと「淋しいから」という理由だけでよく遊びに行ったり)。
 そんな話をして、先生はガッカリするような顔をしても、言葉であからさまに「離れなさい」などと諭してくることはなかった。
 今になって、その態度に感謝している。
 「自分で気づく」ことを、先生は信じ、待っていてくれたのだから。

 数日前、ネットの中をうろうろしていたら、私の地元から少し離れた地方都市で、とある講演会が催されると知った。
 講師の紹介欄に見覚えのある、懐かしい名前が書いてあった。
 でも一瞬、本当にあの先生なのか判断しかねて、先生のお名前をネット検索し、現在の肩書を確認したうえでもう一度、講師紹介欄を見た。
 あの先生だ!
 「嬉しい」という感情と同時に、目から涙まで出てきた。

 以前の私は、北海道の地元に帰った後も、先生が主催するセミナーに参加するため、飛行機に乗ることもあった。
 でもその後、自分が仕事で忙しくなったり別の趣味ができたりで、先生からはすっかり遠ざかってしまった。
 それから約20年の時を経て、またお会いできるなんて正直なところ、思ってもいなかった。
 しかも、今度は先生が飛行機に乗って北海道に来てくれる(しかも私の地元からなんとか行ける距離に)。
 もちろん、速攻で参加申し込みをした次第。

 講演会が開かれるのは数週間後。
 今から楽しみでしょうがない。
 それまでお互い、元気で暮らせますように。
 体調を整えておくぞ!

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