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当事者が支援者の進む先を照らし示す灯台になる

卒業生夫婦が夕方やって来て、家計のやりくりの相談。
 
食費は抑えられなくてランニングコストがかかるから、携帯と住居のコストを下げるのに、キャリアを変えることと家賃の安いところに引っ越すことを検討したい、という相談です。
 
以前やりくりについて、手書きの家計簿はあまりにも時間がかかりすぎるため、アプリに置き換えをお教えしているので、何にお金がかかっているのかは随分見やすい状態になってはいたんですが、たしかに食費がかかりすぎています。
 
お菓子が我慢できない、ということだったので「おやつ予算」を設定することと日本一の駄菓子屋に行ってみることを提案すると、今度はお菓子の代わりの発散行為を探したい、ということで今度は趣味探し。
おやつに費やしてたコストを抑えつつ置き換えれたらまずは良しなので、スポーツ、アミューズメント、1人カラオケ、ゲームなどヒヤリングしながら一緒に考えてやってみることを決めます。
 
 
そしたら今度はキャリアの話。
もともと昨年仕事の悩みを整理した時に、セカンドキャリアに繋がる副業を提案してたんです。
最近資格をとってもらって、いわゆる「ピアカウンセラー」を目指しているところで、カウンセリングスキルのアドバイスに移ります。
 
 
一問一答をいくつか繰り返した後は、今度はお互いのコミニュケーションの課題について整理。
どこに互いの食い違いやかけ違いが生まれるのかをお伝えしてたら何故かその場で実践練習が始まり、キリがないので今日はここまでにしようね、という事で区切りをつけました。
 
 
 
こんだけ多岐に渡る相談に応えるよろずや感は我ながら褒めてあげたいところなんですが笑、話を聞きながら、ただ生活していく中にもこれだけ悩む事があるんだ、という事です。
 
 
「そんなのネットで調べなよ。」って言えば済むかも知れないんですが、ネットには無数の情報が転がっていて、そこから取捨選択をしていくなんて僕らでも容易ではないことです。
もちろん理解しきれないものもあるでしょうし、そうなったら結局解決できないわけですよね。
 
 
就労して何年も経ったって、結婚したって、それが「自立」の定義には全くならなくて、やっぱり日々生きづらさがある。
相談支援、というよりもライフアドバイザー?ライフナビゲーター?みたいな支えはやっぱり必要だよなぁ、といつも感じます。
 
 
彼らはもうほとんど福祉サービスの世話にはならなくてもいいくらいには確かになっていますが、じゃあ、と言って梯子を外すことは多分できません。
それをすればたちまちまた福祉サービスが必要な状況になるでしょう。
 
 
制度的な「自立」を果たした当事者の方が社会の中で生きていくには、「福祉」とは少し違う形のサポーターが必要なんでしょうね。
 
でも、これって僕らの課題でもあるんですよね。
彼らとやりとりをしていて、いつも考えさせられます。
 
 
仕組みがないなら創るしかないなぁ。

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