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ナイトメア〜忍び寄る夢魔の誘惑

キリスト教において性的な行為はあくまで子供を作るための行為(行動)であって、その目的から逸脱した愛情の表現としての営みや、異性に対する関心や欲望はたいへんに罪深いもので、諸悪の根源とされているので、そうした種の欲望を抱いたときに罪を被せる犯人役として…自らに罪はなく 悪魔に魅入られただけと、言い訳するがためのスケープゴートを必要とするがために…インキュバスやサティバス、ナイトメアという、妖魔の存在を創り出す必要があったのかもしれない。

様々な災厄や災難を異教徒や異端者たち、社会の枠組みから外れた異邦人としての魔女をでっち上げ、迫害して罪をなすりつけたのと同じような背景から…

とはいうものの、実際にそのようなエレメンタルは存在するし、死して肉体は滅しているというのに、未だ肉欲による快楽を忘れられず、その執着に縛られている霊的な存在もいるから(先に書いた飲酒に執着する存在やエレメンタルと同じく)、

そのような存在を視覚的にキャッチしたものが、性的な堕落へと人々を導き 異常な問題を引き起こす、実体なきそれらの正体を人々に知らしめるがために具現化して、名を与えたのかもしれない。

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そういえば、まだこの目がそうした存在を捉えて視ることが出来ていた頃、
生前には変質者であっただろう(死んでからもだが)霊を、何度か見かけたことがある。

まだ小学生だった頃、千葉の某観光ホテルへと宿泊して姉と大浴場に行った時、浴槽(露天風呂)に浸かるたくさんの人々がいて、これでは入れないと躊躇していると、姉が浴槽に勢いよくダイブしたので他に入っている人に迷惑じゃないかといぶかる私に、姉曰く「自分たち以外 誰もいないのに?」と…

そして同時に女風呂ではあるが、覗き見している男性に気づかされた。しかし、そこは人がいるはずのない場所であった。

怖くなってそのまま内風呂で身体だけ洗って、(そのまま逃げたかったがそうはいかなかったので)慌てて出てしまったのを覚えている。

社会人となって某所で働いていたとき、お茶を飲もうと流しへと移動したならば、そこにいたのはいわゆる〇部丸出しで自分の身体をいじる、気持ちの悪い笑みを浮かべた中年のおっさんであった。

だが、あきらかに会社の人間ではない。

よく考えると、外部の人間が入ってこれる場所ではないし、男女とも様々な人が入れ替わり立ち替わり来る場所で、そこにずっと居座れるはずもない。

ようするにそういうこと。

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死してもなお、相変わらず変態道を歩み続けている、こんな存在もわりと巷ではゴロゴロと存在する。

痴漢をさせる霊やエレメンタルもいるし、キャバクラや風俗店に居座っていたり、その手の商品を扱っているところやAV撮影現場にも勿論たむろっているし、女性の部屋を覗いて つきまとっている存在もいるし、更衣室やトイレに常駐して扉の下から顔を覗かせてくる輩も(被害に遭うのは必ずしも女性ばかりではないが)

ラブホテルに居候する色情に取り憑かれた霊、風俗やかつて茶屋や色町であったそのような場に巣食う愛慾のエレメンタル、過去に花街であった場所、今も水商売の多い場所そうした土地ではよく見かける光景で、さほど珍しくもない。

今は視ることの出来る目がなくて幸いだ。

彼らには独特の臭いがある。

金銭や物欲などに執着するエレメンタル
権力や支配欲に執着するエレメンタル
他者への嫉妬や攻撃的な妄執のエレメンタルも
不愉快で汚くて 鼻が曲がりそうになる位に
とても臭くて気持ち悪い姿形をしているのには違いないが…

色情的な存在や愛欲のエレメンタルの臭さは、
それはそれでとても生臭くて独特だ。

(うんとー あのイカ臭さwをバージョンアップして
汗の臭いを足してもっともっと濃縮したような?)

他者から認識される肉体を失い、透明人間になったが故の得や利点とばかりに、堂々と覗き見をするくらいならいざ知らず…

最悪なのは、物理的な接触や快楽を欲して、生きている存在に取り憑き
自らの欲望の火を満たそうとする輩である。それがグループ・エレメンタルとなってしまった時には、本当にその力は恐ろしい。

そのようなものに魅入られてしまい、望まぬまま自らの意志に反して奴らに肉体を乗っ取られて、犯罪に導かれてしまった人には本当に不幸としか言いようがないだろう。

けれども、ナイトメアに操られたのだの、
そのような言い訳は常識として通じるはずもないのだ。

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ある女性がいた。

物心ついたとき頃から…
幼稚園に入るか入らないか位から、柵のあるオリの中のような場所で、今の自分よりも大人である自分が男性と睦み合っている。そんな夢を何度となく見るのだという。

それは時に白昼夢や幻のように、目覚めている時であっても脳裏に浮かび、児童らしく遊んでいる瞬間にも、沼地に引きずり込むかのように意識を逸らさせる。

まだ性教育とか受ける以前。初恋も知らず、性的なことを認知する以前の話。今と違ってネットもない時代で、内容からするにTVや映画、コミックの影響とも言い難かった。

親のそのような現場を見た可能性も否定はできないだろうが…それにしてもその夢はやけにリアルで、肉感的な感触も伴っているのだと言う。

紐解くと理由は、彼女の過去生にあって。

女郎として、籠の鳥として…柵のある布団一枚敷くのが精一杯の、タコ部屋のように閉鎖的な狭い場所で、客を取らされ始終奉仕する仕事をさらせれていた記憶の名残。

当時の肉体は失っても、 その一生で仕事としてたくさんの回数をさせられた、SEXのエレメンタルは確実にあって…そうした行為を好きとか嫌いとかいう以前に、それに対する感情とか否定的なトラウマとはまた別に、記憶として存在していて、生まれ変わったあとも、今の彼女に当時の日々を夢として蘇らせていた。

それが檻の中でと出てくるのは、彼女にとって、そこが絶対に抜け出すことのできない檻のような場所であると…心象的に焼き付けられていたから。

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上記のように、
今の当人が望んでいる状況や経験ではないというのに、過去生において性的な職業をしていたことから、そのエレメンタルの影響が働いて、異性からそのような目で見られてしまう人もいたりする。

これもとっても悲劇で不幸なことだけども…

過去生でお客さんだった人と出会ってしまい、見下され性的な目線で見られてセクハラされたり、被害に遭ってしまうケースもあるようだ。

(好いた惚れたの相手ではなく、単なる客という存在でしかなかった者で
それだけの縁であるのだが、相手にとってはそうではないらしい)

そして、過去生で構築されたエレメンタルのせいだったり、たまたま引き寄せられてきた霊的な存在のせいであるのに、欲望を自制できない淫乱な女性であるかのように、自らを否定し責め続け、自虐的に抑圧して、精神を破綻させて負のループに陥っている人も少なくない。

それは女性だけに限ったことではなく、男性もそうだろう。男女ともにどちらの性にも生まれるのだから。

性の悩みは人に相談しにくい。親しい仲であったしても、他人になかなか打ち明けられるものではない。ジェンダーや趣味嗜好の問題も絡んでくるなど、とてもデリケートな問題を含んでいるので。

人が人を愛することに垣根はないはずだが、性のタブーが人を追い込むこともある。

そうした心の孤独と飢餓感に、本当の悪魔は付け入るのである。

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