介護をしている全ての人へ#9

 いよいよ4クール目のがん治療が始まる。治療の副作用との戦いは家族の総力戦だと思う。本で読んだが、抗がん剤でがんが治ることはないという。それでも家族は奇跡を信じてしまう。がん治療は厄介だ。

2019年1月9日(母の日記)

 県立がんセンター 抗がん剤4回目
 夫はデイサービス
 治療前の血液検査で赤血球がやや少ないと言われる。
 血液の専門医と主治医と次男が話し合い、免疫治療のジーラスタの注射を明日の朝に変更。
 点滴している間、眠っていたので午後は朝より元気になった気がする。
13:00には点滴も会計も終わった。
 帰り道、次男がうなぎをごちそしてくれた。前回の抗がん剤の時は長男がやはりうなぎをごちそうしてくれた。
https://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220501/22000128/
 抗がん剤治療は体力と気力がたよりなのを知って、二人の息子が元気づけてくれるのがうれしい。
 初詣がまだという次男、三島大社で初詣、賽銭を1,000円も奮発していた。何を祈ってくれたのかがよくわかる。1日でも元気でいたい、祈りが天に通じて治ってしまうかも。
 夜も次男がすき焼きをごちそうしてくれた。心遣いがうれしい。
夫は、一人食卓から離れてテレビに夢中、家族団らんを願う次男のやさしさを踏みにじる。次男がっかり顔。
 明日はジーラスタの点滴、体中の骨がきしむような痛さを思い出すと少し憂鬱。

2019年1月9日(私の日記)

 母の抗がん剤と免疫治療のことが気になって、仕事が手につかない。
前回の免疫治療の後は、我慢強い母が痛みで涙を流していた。
 痛み止めの薬はないのか、痛みを抑える薬を使ってもなお泣くほど痛いのか……
 日本人の三分の一程はがんで亡くなるそうだが、がんというのは本当に厄介な病気だ。闘病が長いので本人も家族も疲れはててしまう。
 病院のカウンセラーさんの言葉を思い出す。「あなたがが先に疲れてしまったら、お母さまは救われませんよ」
 今回の治療で奇跡が起こって、がんが消えてしまえばいいのに。
 夜、弟に電話をして様子を聞く。
 免疫治療は明日になったとのこと、うなぎとすき焼きのことを聞く。
 おいしいもので体力をつけてほしいという心遣いに礼をいう。
 免疫治療の副作用は金曜の夜頃かな、金曜は仕事が終わったら母を見舞おうと思う。

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