介護をしている全ての人へ#61 ~ 増え続ける心配事

 この日の日記、父の膵臓に見つかった影が家族にも大きな影を落とし始めている。病院でのことを覚えていない様子の父でさえ普段と違った行動。

2019年3月2日(土) 母の日記

 少し寒いけど、良い天気
 左脚のむくみはやや改善された。体も軽い。でも、気分は晴れない。
 夫の膵臓、がんなのだろうか。私と夫、二人のがん患者を抱えて息子たちは耐えられるだろうか。
 夫は、疲れている様子で起きてこない。でも、トイレはちゃんと自分で行けた様子。でも、インスリン注射の手順を全く覚えてくれない。なるべく自分でやった方がよいと思い最小限の手助けをするだけにしていると小一時間かかってしまう。
 午前中は、家財の整理。やっぱり捨てられない。息子に怒られる。
 長男、些細なことで怒り出す。精神的にも体力的にもかなり追い詰められている様子。
 昼前に小学校からからのお友達(女の子)から電話があり、昼頃出かけていった。時々、手料理を差し入れしてくれる優しい娘、あんな娘がお嫁さんだったら幸せだたろう。
 昼過ぎに、長男から電話、夕ご飯は清水のサンキュー寿司で買ってきてくれるとのこと。
 長男4時ごろ帰宅。私の好きな貝のお寿司多め。
 お友達が、登山を始めるとのこと、登山靴や杖などの買い物にお付き合いした由。明日は早起きして、日本平に行くとのこと。気分転換をしてほしい。
 夜、次男に電話。 

2019年3月2日(土) 私の日記

 朝、3時過ぎ父の足音で目が覚めた。床を足の裏で擦る音はすごく耳障り。何をしたいのか聞くが、要領を得ないので、取り急ぎトイレに連れていく。
 インスリンの分泌不全で全身の筋肉が衰えているのか。トイレで踏ん張ることができない様子。30分ほどかけて用便。イライラが募る。
 トイレを済ませて安心した様子、4時前に最就寝。昨日の病院のことは覚えていない様子。幸せなのか、不幸なのか……。
 7時ごろ物音で目が覚めた。母がガラクタを片付けていたので、手伝うがとにかく捨てることができない!いい加減にしてほしい!
 昼頃、Mちゃんから電話あり。職場の友達と登山を始めるらしい。買い物を手伝う。
 ミドルカットのハイキングシューズと靴下✕2、ザック、ウインドブレーカー、UVカットの長そでシャツ✕2、スパッツ、登山用のスカート・パンツ各1、帽子、ファーストエイドセット、雨合羽、フリースなどを購入。歩くだけなのに以外にお金がかかると驚いていた。
 並んで買い物をしていると、中学校の頃に戻ったようで楽しかった。
 お寿司の詰め合わせをおごってもらう。今日のお礼とのこと。
 明日は、朝6時に迎えに行って日本平(307m)の登頂を目指す。
 寝る前に、母と父のことを話す。母もすい臓がんではないかと疑っている。もし、すい臓がんであれば、完解は望み薄だし、手術したとしても予後はあまりよくないという。
 今の段階では、全て仮定の話、結論を出すのはまだ早い。

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