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微分可能な作業療法の世界

最近のトレンドとして、微分可能な〇〇が面白く感じている。勢い余ってタイトルを大きく構えてみた。微分は差分であり、ゴールが明確となった場合からの逆算が求めることができる。

肩関節周囲炎の治療の場合、日常生活に支障の出ないように治療する、とゴールを定める。短期的には肩関節120°の屈曲を痛みがなくできるようにする。経験年数が1-2年では肩の触り方が未熟だが、3-4年ぐらい肩の治療の経験を積めば、肩甲骨につく17の筋肉の状態がおおよそ分かり、関節包や肩の4つの関節、胸郭や脊柱の硬さも何となく分かってくる。

関節包の硬さに絞っての治療であれば、10-20分で120°の屈曲は出せる人もいる。急性期の炎症が治まるまでは無理をしない。筋皮神経や腋窩神経の走行と筋連結を考慮した治療はより効率が良い。皮下組織、脂肪体の柔軟性も高めて、更に可動域は広げることも…。治療の手技はいつかまた書きたい。

肩関節屈曲120°は、服の上着を着る際に痛みが生じないおおよその必要角度である。痛みがある場合は肘の動きを工夫し、服の形状を変えることで過ごしてもらうこともある。

経験年数が無くても、筋肉はほぐせば多少柔らかくはなるため、マッサージガンを当てたり、温めたりと色んな方法で治療可能と考える。

話はとても飛躍するが、AIのディープラーニングが面白い。画像認識のプログラミングで動作分析を数値や文字データに置き換えた治療が進んでいくと面白いなと思う。

LLMで画像からの情報を文字化し、可視化することは可能になりつつある。AIに仕事を任せられる部分は任せて、より良い生活が送られるようになるといいなと思う。

微分可能なシミュレータも出てきている。より効率的に着やすい服、運動機能に最適化された靴や食べやすい食事のツールも実現しそうな気がする。

熟練の専門知識と経験は必要と考える。評価や治療時にどのような情報が必要かを選択していく事が求められる。

作業療法の起源は産業革命のときに起こった。農業の手作業を機械が行い、多くの人の仕事が楽になった。しかし、やることがなくなった人は心を病む人も出てきた。

心を病む人に農作業を行わせると、元気になる人も出てきた。「人は作業をすることで元気になれる」(日本作業療法士協会)

より良い生活や人生が送れますように。

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