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現状の労働組合の問題

今回の労働組合の問題を考察します。
大企業病の何割かは労働組合の問題であると感じています。特にカウンターパートナーの役割を果たせてなく、場合によっては”既得権益のために会社にしっぽを振る(または足を引っ張る)ケース”があります。

労働組合の現状

組織率の低下

労働組合の組織率は低下しています。
これは非正規雇用の増加で正社員が減っていることなどを原因とされていて、ピークでは50%を超えていましたが推定16.5%まで落ち込んでいるみたいです。

組織構造問題

連合(日本労働組合総連合会)の組織図

上図では一番左に”単組"があり、基本的に右から左へ”上納金”が発生します。官僚組織的になっていて上部団体の影響があり、単組で尖った交渉はなかなかできません。足並みを揃える必要があったりします。
また上部に上がるほど”現場”が見えずらくなっていて”政治活動など”に熱心なことが多いです。
傾向として旧公務員系は”政治色が強く”(電力系のみ産業色が強い)、産業系は”労使協調色が強い”です。

単組の問題

企業別労組で”ユニオンショップ”採用の大手企業が多く、実質労組には”強制加入”の場合が多いです。中小企業は労組ことが多く、非正規の方は自ら調べ外部ユニオンに加入する必要があり、ほとんどの方は労組には入らないでしょう。前者の”ユニオンショップ”では自身の思考や交渉スタイルに合った労組を選択できません。例えば”労使協調の思想なのにバリバリ対立”したり、”政治とは距離を置きたいのにバリバリ政治活動”をしたりすることがあります。納得して組合費を払っている人が多い単組は少ないと感じています。組合員は基本管理職未満で構成するため、運営が未熟だったりします。懇親と称される内輪の飲み会、同調圧力による政治活動などがある場合も少なくないです。

組合員にできること

①組合費の値下げ要求
現在の組合はコロナで多くの対面イベントを自粛していて”予算が執行できていない”はずです。それを理由に組合費の値下げを要求しましょう。
特に労働交渉を中心としてミニマムな組織にシフトするチャンスだと思っています。
②人事や会社の下部組織にならない
組合での職場代議員などの役職に就くと人事制度などの説明や、制度改定で不利益を被った層への説明や説得に駆り出されることがあります。これらは人事系の部署の仕事で組合員の仕事ではありません。自己解決しないで”人事など管轄部署に掛け合って対応”してもらいましょう。
③民主主義的運営を幹部に促す
先述した通り未熟な運営がされていて、投票による合意形成が組合規約にあるのに”挙手や拍手で採決されたりしている”ことがあるので、組合規約をもとに正常な運営をしてほしいと要望しましょう。透明性のある組織に徐々にしていきたいですね。

次回予告

次回は労働組合の組織運営の改善点を深堀したいと思います。


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