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夏休みの絵日記part5                                            「たまにはベートーヴェンの緩徐楽章でも」                                


 お盆が過ぎ、台風も去った。
 ようやく酷暑の日々からは解放されそうだが、じわりと疲れを覚えるのもこの時期だ。

『木陰にて』
ペン、水彩(絵を描く手帳)

「祭りのあと」の疲れや虚しさを癒やすには、無理に元気を出そうなどと思わず、ぼ〜っと寝っ転がって夜想曲ノクターン緩徐楽章アダージョに身を委ねるのもいい。
 
ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第5番『皇帝』第2楽章(1分25秒あたりからグレン・グールドのピアノが入る)

緩徐かんじょ楽章とは】
いくつかの楽章からなる作品の中で、ゆっくりしたテンポをもつ楽章のこと。古典派の楽曲では第2楽章に置かれることが多い。

 力強さや激しさばかりに着目されがちなベートーヴェンの楽曲だが、彼ほどロマンチックで美しいメロディメーカーはいない。

『緩徐楽章』
ペン、水彩(F3)

 グールドならずとも法悦状態の中で歌いながら(時には舞いながら)演奏したくなるだろう。

♣ ♣ 
 同じく、ベートーヴェンの有名な緩徐楽章。
 ヴァイオリン協奏曲ニ長調  作品61
 第2楽章

ヴァイオリン: 西崎崇子
スロヴァキア・フィルハーモニー

 胸に深く沁み入るような豊かな抒情性は、ベートーヴェンの「不滅の恋人」とも言われるヨゼフィーネ・フォン・ダイム伯爵未亡人との恋愛が影響しているとも言われている。

『お疲れのあなたに花束を』 
ペン、水彩(F0)

 美しい音楽が生れ出づる原動力は、やはり「愛」…なのだろう。


※  今回のイラストは、すべて過去作品を使用しました。