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沖縄を歩く (2)

前回の龍潭に続き 首里城編です 簡単な場所の紹介や感想など綴っていきます

⚫首里城にて

 首里城を訪れた日 この日は陽射しが強く暑かった 長袖を着て後悔したが、ひらけた場所では心地良い風が吹いて来る 海岸に来た時に感じる爽やかな風だった そういえばここへ来る海からの風は遮られることなく丘を駆け上がってくる 本土では地形的に熱が籠ることがあるが、ここでは地上の熱を吹き飛ばしてくれるのではないか 

 

 風の話はさておき、首里城の話を始めたい
最初にこの城の特徴について 首里城は琉球国王と家族が居住する王宮であり 琉球の行政を執り仕切る政治の場でもあった また王国祭祀を司どる宗教上の拠点であったし、さらに外国からの使者などを招く外交上の舞台でもあった 
 それら全てがこの凝縮された空間で行われたことになる
 まずは写真と説明にて

守礼の門 首里城を代表する建築物の一つ 赤瓦と柱の構造と装飾が美しい  
園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)                       国王が外出する時安全祈願をした礼拝所とされる 世界遺産に登録された施設である


歓会門 城郭に入る第一の門 城壁の隅角上部にある丸みのある隅頭石が映えていた


漏刻門  時計の役割を果たしていた 門の上の櫓(やぐら)に水槽を設置し漏れる量で時間を測ったといわれる


首里森御嶽(すいむいうたき) 首里城正殿に近く、城内でも格式高い拝所といわれる


奉神門 御庭(うなー)へ続く最後の門 建物内に門がある 

 奉神門のあと本来なら御庭(うなー)と正殿等が見れるはずだが現在は再建中である 

3階建ての見学コースがあり作業工程を見学できた 立派な柱を使っていたのが印象に残る


 ともかくも正殿を作るには相当な試行錯誤があったことが推測できる 正殿は日本、中国、琉球の様式をミックスさせている 建築の際に各々の様式を組み合わせる必要があるし、木材、石材、装飾など様々な職人が各々の様式に合わせてアレンジしないといけない 国王が考えたろうことは日中等との外交を平和的に進め 政治を安定させ、交易からの恩恵を大きくする事だと思うが そのためには三様式融合の美しいモニュメント的建築物を作る事で平和の象徴として見せたかったのではないか 
そのような模索の末の建築物だったように思える
 そのような感想を持ちつつも、同時に「模索」という言葉が頭に浮かんだ

「模索」という言葉で他にも思いつく事がある
 王朝の保護の下、栄えた服飾文化である 主に紅型と首里織の二種類があるが、いずれも交易していた時代、海外から複数の技術を学び、経過とともに様々な技法を編みだし絶妙にその技法を組み合わせる事で美的価値を引き上げ今に至っている これまでの美的追及には相当な模索があったと思われる

 さらに他の様々な分野にも模索というフレーズが共通して感じられる

西(いり)のアザナ 那覇の街が広く見渡せる

 最後に西(いり)のアザナに来た 西のアザナは首里城の西端にある 目の前には都会的な風景が広がっていた

 進取の精神を前回述べたが、彼らの模索のを支えるのは、その精神ではないかと思える
 現代においても いくつかの産業や団体にそれが見受けられる
 進取の精神が旺盛だったであろう尚巴志の気概が受け継がれているように思えた


お読みいただきありがとうございました
次回は嘉手納編です

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