ジャニー爺さんと少年と犬の物語「東町の犬」第十四話

あくる日、ジャニーと敏也は牛乳配達を終え、川沿いの土手の通りを家に向けて、リヤカーを引いていた
敏也がふと後ろを振り向くと、トラックが猛スピードで近づいてくる
「お爺さん、危ない!」
ジャニーは慌ててトラックをよけようとしたが、足を滑らせ、土手下に落ちてしまった
トラックは急ブレーキをかけ、リヤカーの手前で止まった
ヘンスのトラックであった
「おい、敏也!道の真ん中を通るんじゃない!お前ら貧乏人は、道の端を申し訳なさそうに通ることだな!」
ヘンスは吐き捨てるようにそう言い、土手下に落ちたジャニーを気にすることもなく、トラックを発進させ、去っていった
「お爺さん!大丈夫?」
敏也は急いでジャニーの元へ走った

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