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ある日を境に

こんにちは。もしかしたらこんばんは。
「だが、情熱はある」の第2話を見た感想を書こうと思う。

今週は次の日仕事が早かったこともあり、リアタイではなくTverでゆっくり落ち着いて見ようと思い火曜の昼に見る運びとなった。

今週も相変わらず感想になるので、十分なネタバレ要素となる。まだ見ていない方は"是非"というのはおかしいが、ここから下にスクロールしないでいただきたい。

「明日のたりないふたり」後に若林さんが倒れて、搬送されていく場面から始まる今話。
走馬灯のように駆け巡り始めた思い出は夢に出てきそうな光石さんの顔から幕を開けた。そして、思いの外ラジオでポップに搬送状況しか聞いてなかった私の想像以上に、深刻めな状況だったのかな…と今無事であることを百も承知な上で嫌な何かがよぎってしまった。

海人くんがアフロになった。
なんか似合っている(誰目線)?
どうやらあまり本人の意志ではなさそうな様子だったが、東洋大学の夜間に進学をする。

カニチャーハンは夜にない。あるのは200円のかけうどんだけ。
なんだか虚しいような、けど彼らしいような。

ノートに嬉しかったことを書きたいけど、書き溜めるのは「うどんが美味しかった」だけ。
自分ならその現状に向き合った時、ノートに書くことを三日坊主で辞めてるだろうなあ、、
どこまで実話かは知らないが、折れずにノート1ページいっぱいにうどん美味しかったは書けない。

ある日の若林家の食卓にはなにか因縁めいたお好み焼き?が。
息子には小さい時の嫌な記憶がなにかと印象に残っているものだ。
10年前の「そば焼き事件」。エッセイで読んだこともあったが、店に食べに行ってあの感じの雰囲気になると気まずさ以外の何物でもないだろう。

ケンカになったところで、空気を読んだ祖母が絶妙なアクセントとなって場を和ましてくれる。
部屋に戻って「売れるものが何かないかな」とか言って探す間に出てくる有田みかんの箱が実家感をより一層引き立たせる。

対して山ちゃん。
七色の「すごいね」を操るヒコロヒーさん演じる母親。皮肉めいたすごいねから本当に思ったから言ってそうなすごいねまで、緩急をつけた「すごいね」が笑いの本場大阪でも息子・亮太にグサッと刺さっていた。
推測だが、本心は浪人して関西の大学に入れたのは良いが「モテたいから芸人に本気でなりたい!」と言われて源田の守備よりたまらんとなっていることだろう。

無理やりにエセ関西弁を両親に使う様子は少し痛々しい感じだったが、これもなんだか"らしさ"が感じられた。
入寮した男子寮は本で見た描写を映像にしてみると家系ラーメンと同じくらい濃そうな環境だった。

ただ、その環境で粉雪の加藤…ではなく米原先輩と出会ったことは間違いなくプラスになったことであろう。

同部屋で最初に「芸人になりたいです!」って言ってから先輩は本当に本当に気にかけてくれていたんだろうな。気兼ねなくご飯に誘ってくれたりと寮の中心的存在であったことは随所に感じられた。

山里さんの大学時代は合コンしたりして、少し"勘違い"した日々を送っていたみたいになっていたが、浪人生の時にファミレスで見たキラキラした感じの学生たちの影響を間違いなく受けているんじゃないかと勝手に考察した。地元から遠く離れた土地でハメを外したくなる気持ちはなんだかすごくわかる。

そこで出会ったであろう望月さんとデートしたり、アクセサリーをプレゼントしたりして良い感じになるけど、「好きになろうと頑張ったけど前の人を思い出すからごめん!むりだ」という回答。
私もなぜだか痛いほど胸に刺さった。
同じような理由でフラれた心当たりがあるからだろうか…

そんな時にエレカシ聞いてうどん食べに行こうぜとドライブに誘ってくれる米原先輩。それが実は山里亮太を芸人にさせる決心を後押ししてくれるドライブだったとは。
感動しかけるが、少し粉雪がよぎってしまうのは仕方ないか笑

話は若林さんに戻って。
「勘違い」をして生きていくことにして、相方探しを始める。春日さんを最後の切り札として残しておいたのは当時も今も謎の安心感があったんだろうなあと。
一回断られたのに、もう一回誘いの電話をして「タイムスリップしてる?」って返すあたり、リトルトゥースとしては当時からラジオみたいなやり取りしてんじゃんとなんだか微笑ましくなった。

結局、オーディションはいるだけで良いと何かを奢ることをエサにオーディションに行くことになった2人。春日さんのケチさ加減も当時から変わっていないのかな。

そんなこんなでオーディションに向かった山里亮太と若林正恭。色々あったモヤモヤとか鬱憤とかその他諸々のネガティブ気味な感情を笑いに昇華させる勇気ってすごい。少なくとも一般人の私はそんなエンジンを体に積んでいない。

場所と状況、境遇にきっかけは違うがあの日を境にNSCと、名もわからない小さな小さな箱のオーディションとそれぞれの場所で若林正恭と山里亮太が「芸人」となる第一歩を歩み出したんだと思うと、平日昼の6畳のリビングでなんだか感慨深くなった。


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