年末調整保険料控除のオススメ保険

 年末調整の保険料控除は大きくわけて3つのジャンルに分かれており、それぞれ保険料を8万円支払うことにより、最大4万円、合計最大12万円の控除を受けることが可能だ。年末調整時の還付額を増やすためにも、極力この金額を増やしておきたい。よって各ジャンルごとにオススメの保険を紹介していく。

(1)一般の生命保険料
 家族持ちの人なら何らかの死亡生命保険に加入してると思うが、そうでない人は生命保険料控除が空欄の人も多いだろう。その場合オススメなのが明治安田生命の「じぶんの積立」だ。この保険の良いところは、払った金額が後で利子をつけて全て返ってくるところで、積立預金のような性質をもっている。よって手持ちに余裕があるなら入らない手はない。入るとしたら月額5千円の一口か、月額1万円の二口だろう。二口入れば年10万円の支払となり最大額の控除を受けられる。余裕がなければ一口でも6万円なので十分な恩恵を得られるはずだ。

(2)介護医療保険料
 医療保険は掛け捨てなので、ぶっちゃけ入院しなければ全額払い損となる。さらに万が一入院したとしても、よほどの長期入院でなければ元が取れない。なのでそもそも医療保険は入るだけ無駄という考え方もある。ただ、個人的には万が一に備えるため入っておくべきだと思う。万が一とはどんなケースかというと、半年を超えるような長期入院の場合だ。こうなると医療費の支払が100万円超になってくるので、医療保険の価値がでてくる。ただ万が一への備えとはいえ、控除最大額の年額8万円を支払うのはさすがに高すぎる。うまくやりくりして年額3万円以下に抑えるのが賢いだろう。

オススメは、チューリッヒ生命の「終身医療保険プレミアムZ」だ。この保険には裏オプションがあり、保険代理店から申込の場合のみ入院給付金「365日型」・手術給付金「Ⅲ型(なし)」を選択できる。こうすると長期入院に備えつつ、保険料を抑えることができる。個人的おすすめの日額8,000円、入院一時金4万円、先進医療特約つきの場合だと、男性30歳加入で月額2,000円程度、40歳加入でも月額2,500円程度に抑えることができる。入院一時金を減らせばここから数百円は削減することも可能だ。こうすれば保険料を年額3万円以下に抑えつつ、365日の長期保障を得ることができるはずだ。なお加入の際には、ほけんの窓口的な所を頼ることになると思うが、これ以外の保険を勧められても断る心持ちで臨めば怖くはない。むしろアフターサポートを考えれば仲介業者を介しておいた方が安心できるくらいだ。

(3)個人年金保険料
 個人年金はその名の通り、毎年積み立てた保険料が老後に利子がついて返ってくるものだ。なので余裕があるなら控除上限の8万円を毎年払っておきたいところ。ただし、この控除の対象となる保険はわりと少ないことは注意だ。条件を簡単にいうと、保険料を払って積立をする期間が10年以上であること、個人年金をもらう時期が60歳以上で期間が10年以上であることである。なので積み立てたお金が長期間使えないことには注意したい。

オススメは、JA共済の「ライフロード」だ。通常、個人年金は月額1万円~が多く、控除上限の年額8万円をオーバーしてしまうケースが多い。ところがこのライフロードは年払いを選択できるため、年額4万円から加入することが強みだ。なので余裕があれば年払い8万円で加入して控除上限ぴったしにするとベストだ。不安なら4万円から始めて、後から別契約で4万円追加することもできる。

おわりに
 以上3ジャンルごとにオススメの保険を紹介してきた。仮に、生命8万・介護医療3万・年金8万の保険料を1年で支払うとすると、約10万円の控除を受けることができる。ただ注意したいのは10万円丸ごと得をするわけではないということだ。実際はその20%の2万円程度、得をするにすぎない(年収によって%は異なる)。これを高いと安いと思うかは人それぞれだと思う。特に若い世代の場合は、資格や語学など自己研鑽にお金をかけた方が結果的に年収が伸びることもあるだろう。なのであくまで余裕資金の範囲内で行うことが前提だ。ただ、万が一のために医療保険に入ることは大切だと思うし、老後に備えて個人年金を積み立てるのも悪くはないと思う。そういった点を考えたうえで加入を検討して頂ければ幸いである。

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