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フィルムカメラは祈る3




フィルムカメラは祈る1.2で

残したように、



フィルムカメラデビューは
かなり強烈だったのだが、

新しい相棒を持って
リベンジした休日も、

わたしにとって、大切な日となった。





カメラのキタムラで、

“オプションをどうされますか
今なら少しお安いですよ”  と言われ、

どうせなら… と、

写真プリントまでお願いしていたわたしだけど、


また最悪の事態が起こる可能性も

十分にある  と、そういう心持ちでいた。





現像が終わるまでは、

近くのドラッグストアで化粧品を漁ったり、

軽くドライブをした。



時間になって
カメラ屋の駐車場に戻ってきて、



また真っ黒いフィルムで
返ってきてしまうことを
妄想する。


一周まわって
運が無さすぎることに
笑ってしまうだろう、、、



そうなったら、
そうなった時だ。




そして、






店員さんから






現像済みのフィルムと

プリントアウトした25枚の写真が渡された。



真っ黒なフィルムではなかった

しっかりと
シャッターが切れていた

嬉しくて嬉しくて、
はやくじっくりと見たくて

早々と退店。




車の中で
スマホで連携して 写真を見て、

更に胸が踊った。



フィルムで撮った写真の雰囲気は
すごく素敵で、

おまけに 尾道という街に
ピッタリだ。



だけど、
次々と写真を見ていくうちに、

自分が思っていた構図と
ズレている写真がほとんどではないか。


上の3枚も、
写したいものは珈琲だったのにボヤけてたり、
電車が見切れていたり、


この写真だって思っていたよりも、暗くて地味。



肝心な看板が見切れている
日傘が入り込んでしまった


な、な、なんか
惜しい 写真たち。

というか、

凄くへたくそだ(笑)






iPhoneやデジカメでは不可能な、
特有の写りをするフィルムカメラの



難しさと、奥深さを実感した。






その中でも、


今でも、すごく大切で、
大好きな写真が
このカメラで撮れていた。


それは、

細い路地で
慎重にシャッターを切ったあの1枚だ。





親と子が、
走る黄色の電車を眺めているこの1枚は、

わたしが想像していたよりも

何倍も素敵に撮れていた。




電車を見つめる女の子が可愛くて、

寄り添うお母さんも優しくて、温かい。





わたしはこの日を以降、

友達と遊ぶ時や
旅にこのカメラを持って行き、

ふとした瞬間を撮った。


スマホ感覚で撮ると
大体ボヤけるということに気づいてからは、

近くのものよりは、
遠くのものや背景を撮るように意識した。


お気に入りのページ




撮った後に確認出来ないもどかしさや
運試しのような 緊張感があるが故の、


常にトキメキのある

面白くて楽しいカメラだった。




フィルム代もかかるし、
現像代もかかる。

わざわざ現像しに行くという手間や時間もかかるし、


撮れていますように
(壊れていませんように)  


と、いつも祈らねばならない。



しかしそんな事は妥協できるほどに

フィルムで撮った写真の
愛おしさは 永遠だ。






このカメラは、去年、
手から滑って落としてしまい、

もう使えなくなったしまった。


冬の朝日






だけどあのトキメキが恋しくて、



私は、またカメラを探している。



北海道ひとり旅
愛犬と公園へ
夏の入道雲
喫茶巡りをした日
魅力的な看板





フィルムカメラとは

祈ること。


そう思った出来事を綴ってみました。


あなたは
大切なカメラとの物語がありますか…?🪻


カメラのある暮らし、
これからもゆるりと続けていきます

読みにくさもあったはずですが、
ここまで見てくださり、ありがとうございます。🕊





フィルムカメラは祈る   [終]


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