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[相場変動の要素]原油価格が下がると株価が下がるの?

注・[相場の変動要素]シリーズ。
相場に影響を与える出来事やニュースはたくさんありますが、確定拠出年金の加入者・運用指図者が知っておくとシナリオが描きやすいものだけをピックアップしていきます。


原油価格が、1バレル70ドル前後の高値を続けている。
これを受けて、平成30年6月22日のOPEC総会では、来月から原油の生産量を増やし、価格の高騰を抑え安定的な供給体制を維持する方向性を示した。

NYダウも日経平均株価も高値水準をキープしている昨今、原油が下がると株価が下がるのであれば、そろそろ売却しておくべきなの? と迷う加入者も多いだろう。


原油が上がると日本株は下がるのでは?

原油を原材料とする業種では、原油が高くなると生産コストが上がることになるので、経営には厳しい状況となる。
一方、原油を商品として売る業種では、原油高は売上が上がることを意味するので、喜ばしい状況となる。

インデックス投資信託や、ほぼインデックスと同様の値動きをするアクティブ投信を持っている確定拠出年金の加入者としては、「困る」業種と「ウェルカム! 」な業種はどちらが多いのか、平均値は上がるのか下がるのかが知りたいところ。

日本国内でも原油の生産側の企業はあるが、数からいったら使う側の企業が多い。原油が上がると経営を逼迫して株価も下がり、全体平均も下がりそうなものだが、これが意外にも平均株価が上がっている。

経済はグローバル化しているので、原油価格の影響は回り回ってやってくる。近年の動向では、原油価格が上がると世界的な平均株価は上昇する傾向にある。
これを読み解くためには、世界の原油生産と消費の流れを抑えておくとよい。

世界の石油消費国

2016年時点での世界の石油消費国は1日あたりの石油消費量ベースで、以下の順位となっている。

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