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ほのぼの生きる  114_20230512

ラーメン屋はお見通し

今日、久しぶりに行きつけのラーメン屋に行った。
と言っても食べるのはいつも「半チャーハン」400円。
この400円をケチって、最近は足が遠のいていた。
ちょっと恥ずかしいのもあったけど・・・

前職場から車で5分の場所にあるラーメン屋。
3年ほど、毎週通った。多い時は週に2回。
食べるのは決まって「半チャーハン」
椅子に座るとすぐに出てくる。車の往復と食事時間を合わせて20分弱。
1人で行くのにはもってこいの店だった。それにとにかく美味しい!

店では「半チャーハンの女」と呼ばれていることだろうと思っていた。
いや、違う。私のことなんて、お店の人は気にしていないと思っていた。

ある時、愛車(名前:モモコ)を車検に出しており、代車で行ったことがある。
ラーメンやの大将が「車変えた?」と言った時には驚いた。
へぇ、私の車ちゃんとわかってくれていたんだ。
そして私を常連の客として認めてもらえた気がした。

2年ぐらい通って、それが初めての会話だった。
その後はしばらくお話しなかった。

その次、「最近、〇〇さん来ないんだけど、元気?」と声をかけられた。
〇〇さんは私と同じ職場の人だ。
・・・職場・・・バレてる・・・
これにも驚いた。エスパーかよっ

私の退職日。もちろん「半チャーハン」を食べに行った。
「このたび退職することになったので、もう来れなくなります。」
「そんなこと言わないでまたおいでよ」
と言ってもらった。

それから何度か(月1ペース)行くようにしているが、
その都度声をかけてもらえるようになった。
「おっ、髪型変えたの?」
「実家に帰ってたんだ。実家どこ?」
「最近何してるの?」
なんか、嬉しくて答えちゃう!

今日久しぶりに行ってみた。
「まだ仕事してないの?」
「はい」
「どうして?」
「しばらくゆっくりしたいと思って。仕事しないって決めてるから。1年ぐらいは充電期間なんですよ。」
「毎日何してるの」
「うーん、ボルダリングとか?」
「やっぱり・・・」

やっぱり?
やっぱりって、普通言わないよね?
なんで「やっぱり」なの?

「いやー、ボルダリングジムに車があったからさ。もしかしてと思って」
まじかー
バレてるやんっ!
大将、おそるべしっ!

「ねぇ、ボルダリングって面白いの?」
「はい、面白いです。でもこれ見てください。」
(湿布だらけの痛々しい両腕を見せる)
「何?達成感とか?」
「そう!そうです。こんなに痛くてもやりたいんです。それに子どもたちもいたりして、楽しいです」
(思わず満面の笑みで生き生きと答えてしまう)

大将は嬉しそうに厨房の奥に行き、雑誌を持ち出してきた。
「おれさ、これ愛読してんだけど」

見せてくれたのは、ビックコミック。
そこに、アルパインクライマーの山野井泰史さんとフリークライマーの平山ユージさんの顔があった。
「この漫画、知ってる?面白いんだよね。これ(クライミング)やってんの?」
「いやぁ、私のは本格的なクライミングではなく、その前段の練習みたいなものです」
「ふーん」

大将、めっちゃ嬉しそうじゃん!!

「今度、ボルダリングやってるところ、こっそり見に行くよ」

いやいやいや、ラーメン屋の大将と客!!
大将、どんだけ興味あんねんっ!

ということで、大将から教えてもらった『THE ALPINE CLIMBER~単独登攀者・山野井泰史の軌跡~』読んでみようかな~

山野井さんについては以前に仲良しnoterさんがコメントで教えてくれていたけれど、余裕がなくて動画とか見ていなかった。
今日、ちょっと見てみたけど、なんじゃこりゃ?!
ボルダリングやってますなんて、言っちゃいけない気がしてきた。
すごい人たちがいるもんだ。

今日はラーメン屋の大将と、山野井さんと平山さんと、紹介してくれたnoterさんのお陰で、ボルダリング頑張っちゃいました!!

でも、私は(凍傷で)指を10本も失ってまでは本気で遊べそうにない。
ボルダリングを始めてから、ずっと湿布がとれないし、指も手のひらもジンジン・ズキズキ。
義母はいい加減止めなさいという。
でも、今の私にはボルダリングが必要で。
ボルダリングがなかったから無職の私はきっと精神崩壊していると思うから。
それが「(ボルダリングにおける)私の弱さ」と言われればそれまでだが、安全第一で疲れたらすぐ休む、無理をしない、の姿勢で、ボルダリングはマイペースに続けようと思う。

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