藤井あき乃

和紙の折り出しだけで、贈る品を美しく包む折形の魅力に心酔しています。 私らしいやり方で…

藤井あき乃

和紙の折り出しだけで、贈る品を美しく包む折形の魅力に心酔しています。 私らしいやり方で。。。和紙と遊印を使って、日々の小さな「包み」実践と学びをここに記録したいと思います。

最近の記事

横山大観展

先日、北九州市立美術館で開催中の「横山大観展」に行ってきた。 レビューなんてきでませんけど、 よかった。笑 たいそう。 私は一応「はんや」なので、 作品とともについつい落款・印章を追ってしまいますが、 帰ってきて図録を見ているとちゃんと「大観の落款・印章」のページがあり、じっくり眺めてしまった。 70年を第1期から第9期に区分し掲載された 落款・印章とその解説を読みながら、 改めてそれらを図録から探してじっと見ていると、 なんだかなぁ。。。 手書きの落款はもとより、そこ

    • それもありでしょ

      久しぶりの青い空。 昨晩は、 潤む満月を眺めることもでき気分上々。 お天気に、 機嫌を操られている自分も結構好き。 見通しよくいきましょ 藤井あき乃

      • 降りみ降らずみ

        濃灰色で捺した富士山 てのもなかなか。 といいつつ、折形に捺す勇気はなかったが。ほほ。 今日も朝から降ったりやんだり。 この数ヶ月。。。 きっぱりと青い空を見ると「お。晴れている」とヨロコンデしまうくらい雨降りが多いように思う。 土砂降りというわけでもなく、 なんとなく曇っていてなんとなく雨模様。 こういうのを降りみ降らずみというのかしら。 ま。シゴトスイッチははいりやすい。 が、 読書スイッチはもっとはいりやすい。 明日は満月。 にじむような春の月もそろそろ見納め

        • 根拠はなくても

          穀雨らしく雨続き。 街路樹の緑が瑞々しく日に日に力強さを増している。 きれいな季節。 画像はカードとカードばさみ。最近バージョン。 背表紙に貼っているのは京からかみで、笠松という文様だそうです。 渋い緑色が落ち着きます。 カードばさみには、濃緑の水引を長く貼ってみました。 こういう感じだったら、色水引を抵抗なく使えるなぁと思う。 古いな私。 と思うけれど、「微妙な違和感」とか「なんかひっかかる」みたいな感覚はなかなか消せない。 きちんと説明できなくても自分の中では大事な事

          穀雨へ

          二十四節気「清明」も今日で終わり。 明日から「穀雨」に入る。 早朝に 時々あらわれるようになった東の空の美しい虹も 季節が進むと印象がかわる。 春も終わるね。 みどりが瑞々しく美しい季節へ 深呼吸してまた一歩進もう 見通しよくいきましょ 藤井あき乃

          穴が開くほど眺めても

          久しぶりの京からかみ。 ここのところ凝っている「カードとカードばさみ」を作る。 水引をちょこっと貼りたいような気もして、 置いたり外したりをいつものごとくしばらくやって、 やっぱりいらない。とようやく納得。 その代わりというわけでもないけれど、 カード台紙の方に残った京からかみを細く貼る。 このカードばさみの仕上がりサイズは6㎝×14㎝。 切り貼りせずに使える京からかみのハギレは極めて貴重なのだ。 もう一枚はなにに仕立てようか。と穴が開くほど眺めている。 貴重だと思う

          穴が開くほど眺めても

          美しい日本の私

          朝5分読書×3冊が8冊くらいに増えていて、 読書の春というか乱読の春になっている。 その中の一冊「美しい日本の私」川端康成(角川ソフィア文庫)の中で、 源氏物語について言及している箇所があり、 著者が引いている原文とその解釈を読んでいると、 やっぱりもう一度挑戦してみようかと思ってしまう。 (なかなか諦めの悪いことで。) そういえば、 源氏物語を原文で読もうとしたことがなかったな。と今更気づいた。 有名どころの現代語訳がたくさん出版されているので、 最初からそちらで読む

          美しい日本の私

          ひっそりとささらぐ

          くすみ感のある淡い印肉。 印肉を混色する際、白色印肉をたくさん使うとにじみが強くなる。 だいぶもぐさを足したけれど、 朝、捺した印影は6時間ほどたった今、既にじわっとにじみが出ている。 今日の内にもう少しもぐさを足しておこう。 うまく安定してくれますように。 和紙封緘紙は、清明の頃の山の隠り水。 蓬で染めた手漉き和紙(福西和紙本舗さんの和紙)を台紙に。 やわらかにきらめく春の陽光からひっそりと隠れるようにささらぐ。 静謐な空間に舞う花びらが光に透ける。 きげんよくいきま

          ひっそりとささらぐ

          新緑の印肉づくり

          新緑に向け緑の混色印肉を作成中。 日に日に印影をとり、 にじみ具合や色変具合をチェックする。 この子たちに色名をつけてあげたいと思っているのだけど、 これがなかなか難しい。 印影と色名辞典を仔細に見比べては、 「どっちだろ。いやどっちでもないし。」を繰り返す。 せっかくなら日本語の色名をつけてあげたい。 なんて気軽に尊大なことを思いつき調べ始めたけれど、 こんなに微細に名付けられているにもかかわらず「これと同じだ」と思う色がない。 偶然のたまものでしかない私の混色印肉の

          新緑の印肉づくり

          初夏の風

          カードとカードケース#2 「杜若」遊印を使って少し先の季節に使えるように。 この千代紙(室町千代紙「あやめの園」)は戴き物で、 もう何年も。。。この季節になると必ず登場してもらっています。 あやめのイメージと千代紙自体のデザインが大層つり合っていて、 小さく(縦長に)切り取ってもなんとなくその時季の雰囲気がでる。 さすがだ。 と、わたくしが申し上げるのも口幅ったいことですが。 カード台紙にも貼付けよう。 初夏の風がさらさら通る頃に思いを馳せる。 透け感のある画仙紙も重

          春も佳境へ

          カードとカードばさみ。 いつも作っているサイズより少しスリムにしてみました。 切り込み具合も少し変えて。 少し変えるだけでずいぶん印象が変わるなぁと思います。 カードばさみ中央のライン上にぽちっと突起しているのは緑の水引。 3ミリくらいの幅しかありませんが、 よいシゴトしてくれています。 もう少しこのパターンで、違う柄和紙でも作っておこうと思いつつ、 仕掛かったまま完成できずこの時間に。 明るいので、気づかなかったけれどもう18:00近い。 いつの間にか。。。日が長く

          懐紙で巻く

          懐紙で巻いてみました。 紐は、10ミリ幅の美濃和紙テープを黄草色で染めたものです。 一応、 円柱形のアクリルケース(本来は立てて置く)を包んでいるので、 陽のものを結ぶ結び方(かたなわ結び)で、結んでみました。 懐紙の巻き方(折形)は真行草の草にもなっていませんが。ほほ。 最近は、二つ折りになっていない懐紙がたくさんあって嬉しい。 画像で使っているのは辻徳さんのものです。 少し出かける用事もあったのだけど、 心がくじける空の色。 昨日はまさに春の嵐でしたし。 あの桜たちは

          連翹と桜

          小さなお山の頂きにある公園へ寄り道。 とても近所の公園なのに自発的に訪れたのは初めてかもしれない。 出不精を極めている。 連翹が満開。 桜はまだ三分咲きといった感じで、 花曇りの今日は少し気温も下がって海風も強い。 雨粒が落ちてきそうなグレーの視界には、 人声もなく風の音だけ。 寂しいけど落ち着く。 公園に着いたときにはこの桜の下でお弁当を食べていたグループは、 あっという間にいなくなった。 寒かっただろうな。今日は。 藤井あき乃

          花二十日

          卯月にはいりました。 桜のつぼみたちも一気にほころぶ陽気に。 以前、 花七日(はななのか)という言葉とともに、 花二十日(はなはつか)という言葉を教えてもらった。 花七日は、花の盛りが七日しかないことを指すのだけど、 花二十日は 「蕾七日、咲いて七日、散って七日」をいうらしい。 つぼみと咲いた花は言わずもがな、 その散り際から、地に落ちてしまっても尚愛おしむきもちに心底共感する。 今日は、旧暦如月二十三日 見通しよくいきましょ 藤井あき乃

          憬れと矜恃

          日本の文様その歴史(樹下龍児著)を読み始めてそろそろ9ヶ月。 昨年、年末までには読み終えるだろうと思っていたこの本をやっと読み終えた。 長かったな(ちょっと浮気していたが、ちゃんと戻った)。 特に最後の方は読み終えるのが惜しくなるほど興味深く、 たいそうおもしろかった。 明治時代に入り、 世界との交流が本格的に始まってから日本で起こり続ける変化の波を、 伝統工芸とか伝統文様に携わる人たちが どう受け止めて、どう取り入れていったのか。 その頃生み出されたものを見ていると

          見ていたつもり

          今日も 雨は降ったりやんだり、風の音もさわがしい。 数日前の満月からずっとお月さまも見えず。 昨日、郵便局へ行った帰りに見つけた辛夷の並木道。 昨日は久しぶりに晴れていたので、 春の光を一身に受けた白い花がとても美しく、 思いがけない光景にときめいた。 この二年間くらいは頻繁に通っている道なのに気づかなかったなぁ。 花が咲いているときに通らなかったんだな。と思う。 そういえば、花が終わった後の葉っぱや木はどんなかんじだっただろう? この道の夏の光景は? 好きな小道でよく

          見ていたつもり