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世界は狭くて広い~in Cairns

 2014年のHawaii短期留学の帰りの飛行機で、既に次はどこへ行こうか考え始めていた。短期留学の良さを知った僕は、もっと色々体験したかったのだ。また、リゾート地の魅力も知ってしまった僕は、新たなリゾート地に行きたくなっていた。もちろん、最優先事項は英語力を磨くことだったので、アメリカ英語、イギリス英語ときたら次は独特とも言われるオーストラリア英語に触れよう、と考えた。で、候補地に選ばれたのはオーストラリアのケアンズだった。もとい、通学している英会話学校の短期留学パンフレットで見つけたのがケアンズでもあったのだが。

 そうして2015年、今度はケアンズへ短期留学。ホームステイする先は、思いっきり地元出身のホストファーザーと日本人のホストマザーのご家庭だった。ただし、ホストマザーは僕が滞在している間、一度も日本語で話しかけてこなかった。その徹底した対応がありがたかった。例え日本人同士でも、英語だけで伝えたいことを伝えることの難しさも実感した。

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 ハワイと同じく、ホームステイは未体験のオンパレードだった。毎日が刺激的、毎日が勉強、毎日が面白おかしかった。誇張でも何でもなく、一瞬一瞬が新しい。秒単位で自分の世界がアップデートされていく。この感覚も海外ならではだと思う。上の写真もその一つ。ホストファミリーの両名とも喫煙者だったのだが、日本と違ってパッケージがエグい・・・笑。世界はこんなんだよ、とテレビやインターネットで知識を得ることは、実際に自分の五感で得る物とは絶対に違うものだ。その時その場所で記憶に刻まれたことや感情は、死ぬまで自分だけのもの。やがてそれらは追憶という自分の財産にもなる。

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 ケアンズでも、毎日他の短期留学生と一緒に授業を受けて、夕方からは自由行動、そして帰宅が基本。時々課外活動のようなことも行った。ケアンズは海に面していながらも山も身近であり、とにかくスケールが壮大だ。日本の自然とはまた違った圧倒的な存在感がある。そして、それらも大陸の一片であることから、如何に世界が広いかを肌で感じた。

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 ケアンズに訪れた際は、是非キュランダに足を運んでほしい。行きはキュランダ鉄道で、帰りはスカイレールとバスで戻るのが良いと思う。世界遺産であるキュランダの森は、言葉では表現出来ないスケール感。特にスカイレールからの眺めは、誰しも言葉を呑み込む程の素晴らしさだ。どこまで続くか分からない程の木、森、山。陳腐な表現だが、本当に人間の小ささを身をもって知る。そして自然の美しさ、偉大さも。人知を超えた何かが確実にあることも。下に写真を掲載するが、僕の伝えたい「こと」の10分の1も映ってない。それこそが、体験して得られる自分だけの「何か」だ。

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 授業が無い日に、他の留学生と一緒にグリーン島に足を伸ばした。こちらは穏やかな海とサンゴ礁。あぁ、リゾート!!だ 笑。何を呑気なことを言ってるんだ、と思われるかもしれないが、実際にリゾート地を訪れることで、その素晴らしさを実感し、いつまでもこの状況を守る為に、環境破壊をしてはならない事も痛感する。こういう感覚も大切だと思う。

 旅は遊ぶことだけが目的では、絶対ない。しかも、コロナウイルス禍で観光地の環境が改善された記事をよく目にする。これからの旅は今までとは意味合いが変わってゆくと思う。むしろ、変わらなければ旅は出来ないものになってしまうと思う。このことについては皆さんも一度考えて欲しい。僕らが海にペットボトルを捨てると、この美しい島に漂着するかもしれないのだ。世界は決して広くない。間違いなく繋がっていて、狭いのだ。

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 そうこうしながら、ホストファーザーのド直球なオージーイングリッシュに苦慮しながらも、僕は確実に進化していた。ハワイ滞在時以上に、自分から英語で話しかける快感を覚え始めていたのだ。きっと、ケアンズの陽気な気候が僕の心の温度を上げてくれたおかげだと思う。

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 こうして僕の初めての南半球での生活はあっと言う間に過ぎ去った。帰国早々から次の目的地に思い巡らしていた僕の目に留まった次の目的地は、カナダだった。次はどんな世界が僕を迎えてくれるだろう。どんな体験が僕を待ってくれているだろう。

 世界は狭くて広いのだ。

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