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言葉の海に潜り、行間の旅に出かけよう。~香港・マカオ 1巻~

 深夜特急1巻を読み終えた。旅行記なのでサクサク読める。旅の舞台はインドから始まるが、本編は遡って香港・マカオ編。インドは行ったことは無いが、舗装されていない道路の土埃が舞い上がる風景は今も変わらずあると思うので、景色がありありと眼前に広がる。
 僕は香港は2018年に滞在し、そのことは過去のnote記事「香港には香港の香りがある。」に記している。深夜特急の香港はもちろん英国領時代の話。なので、国境を見に行く件が小説の中に出てくる。香港という街が持つ特殊な雰囲気やパワーと言ったものは英国領時代も変わらずあったと思うが、やはり今とは大きく違うのだろう。ただ、小説内で滞在するホテルは僕には勝手ながら、かの有名な「チョンキンマンション」を連想してしまった。笑

これがチョンキンマンションだ! 2018年撮影

 僕が訪れた2018年以降、香港はさらに変容しているだろう。政治的デモが発生し、中央政府の香港への関わり方も強まり、さらにコロナの影響もあるだろう。今現在の香港はどうなっているのだろうか。それは知る由も無いが、香港が持つ特有のエネルギーはあるのだと思う。清濁呑み込んで香港は香港なのだ。
 それはさておき、小説内で登場する九龍半島と香港島を結ぶスターフェリー。今更ながら乗船しておけば良かった。。。笑  昼の乗船と夜の乗船はまた違う雰囲気だろうし、小説内でも良く登場する。当時は現在ある地下鉄が無かったのだろう。僕は利便性で地下鉄で行き来してしまった。いやー、もったいないことしたな・・・。

半島側から撮影。フェリーに乗ればよかった・・。

 1巻の後半はマカオ。とりわけカジノの描写がスリリングで面白い。思いっきり小説版カ〇ジだ。笑笑 行間に「ざわざわ。。。」とか勝手に想像してしまった。僕自身はマカオに行けてないし、是非行きたい先の一つだ。ちなみに、小説内で掲載されているマカオの土地が小さい。現在のマカオは埋立地が思いっきり拡大しているので、当時と全然雰囲気が違うと思う。
 今の僕には深夜特急のような旅行をする勇気も度胸も若さも時間も無いが(逆に何があんねん、という話・・・)、やはり読んでいて楽しい。前回記したタイムトラベルもしながら、当時の追体験をしているような肌感覚だ。
2巻はマレー半島・シンガポール編とのこと。僕もシンガポールは訪れたことがあるので、小説内との違いを楽しめそうだ。

いくつもの坂が香港を香港足らしめている。

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